アスタリスク またはアステリスク(英: asterisk)は、約物のひとつで、中心点から放射状に伸びる数本の線分で構成される記号である(右図参照)。
英語の asterisk は後期ラテン語を介して古代ギリシア語の「小さな星」を意味する言葉に由来している。
日本語において、星号、星印、星、アスター、アスタとも呼ばれる。

註釈などいくつかの用途では上に寄せた形で書かれるため、印刷活字やコンピュータのフォントでは最初から上に寄せてデザインされていることも多いが、中央に書かれることもある。Unicode では高い位置に書かない「⁎ U+204E LOW ASTERISK」が用意されている。
中心点から伸びる線分の本数はフォントによって異なる。多くの場合、中心点から伸びる5本または6本の線分で表される。6本の場合、「×」(掛ける、クロス)に縦線を重ねた形がよく知られているが、「×」に横線を重ねた形(すなわちスターマークと同じ形)で書かれることもある。
ギリシャ語からラテン語に入った語で、「星 (aster、アステル)」の指小形(小さな星)に由来する。
日本国語大辞典、広辞苑をはじめ、一般的な国語辞書では、英語風の「アスタリスク」ではなくラテン語風の「アステリスク」で立項されている。
日本産業規格 JIS X 0213 における名称は、「星印」または「アステリスク」となっている。
アスタリスクは一般的に脚注を示す記号として用いられる。脚注記号としては短剣符(†)や二重短剣符(‡)を用いることも一般的である。
アスタリスクと短剣符を脚注記号として混在させる場合、第一の脚注にアスタリスク、第二の脚注に短剣符、第三の脚注に二重短剣符をそれぞれあてる慣習がある。4番目以降の脚注について明確に決まった記号は存在せず、著者や出版者の都合によりまちまちである。
アスタリスクのみを脚注記号として用いる場合、複数の脚注を指示するために以下のいずれかの方法がとられる:
翻訳書の場合、原書に存在する注釈と翻訳者の注釈を区別するために一方をアスタリスクで示し、他方を別の記号で示すことがある。
コンピュータでの文字表現において、特にプログラミングの文脈で、アスタリスクは特別な意味を持つことがある。例えば、乗算や冪乗を表す演算子を表したり、文字検索におけるワイルドカードとしての利用されることがある。
演算子として、コンピュータプログラムのソースコード上で、アスタリスクは乗算や類似の二項演算を表す記号として用いられることが多い(例えば の意味で a * b と書く)。アスタリスクが乗算記号に採用された経緯は、FORTRAN が設計された際に、IBM 721 系のカードパンチ機に乗算記号 × のキーが存在しなかったため、アスタリスク * で代用した名残といわれる。
また FORTRAN や JavaScript, Python などのプログラミング言語では冪乗を二重アスタリスク ** で表すことができる(例えば の意味で a ** b と書く)。
C言語やC++などのポインタ演算を提供する言語では、ポインタ型の変数や関数の宣言および定義において、またポインタ型の値に対する間接参照のためにアスタリスクを使用する。
正規表現においてアスタリスクは、直前の表現の0回以上任意回の繰り返しを示す。例えば /[0-9]*/ は任意の長さの数字の列に一致する。アスタリスクで示された正規表現の繰り返しはクリーネ閉包と呼ばれる。
グロブにおいてアスタリスクは、文字数不定の任意の文字列に一致するワイルドカードとして用いられる。
SQLにおいてアスタリスクは、SELECT 句ですべての列を示すために用いられる(例えば SELECT * FROM FooTable はテーブル FooTable に定義されたすべての列を照会する)。
統一モデリング言語 (UML) のクラス図においてアスタリスクは、クラス間の関連の多重度が任意の数であることを示す記号として用いられる(例えば、1..* は多重度が 1 以上の任意の整数であることを表し、また * は 0..* と同義である)。

C言語などのプログラミング言語では、斜線とアスタリスクを組み合わせてソースコードにコメントを記述することができる。/* コメント */ のように /* と */ で囲まれた部分はコメントを表す。
このコメント記法の起源は、B言語に遡る。
Common Lispでは、スペシャル変数(グローバル変数)を *XXX* のようにアスタリスクで囲んで表す。
アスタリスクは数学において多くの使い方がある。以下に一般的な使用法をリストするが、完全なものではない。
アスタリスクは数学のすべての分野で同じ文字によって表される2つの量の間の対応を示すために用いられる。一方はアスタリスクをつけて、一方はつけずに。
A*のように、上記の記法をもとにアルゴリズムの命名に使用されるケースもある。
上質な数学のタイポグラフィでは、Unicode文字 U+2217 ∗ asterisk operator (HTML では、∗) が利用可能である。この文字は Windows や Macintosh の OS や多くのプリンターに含まれている Symbol フォントの PostScript symbol 文字集合の regular asterisk の位置にも現れる。上質なタイポグラフィでは他の数学の演算子と並ぶ大きいアスタリスクを使わなければならない。
| 記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
|---|---|---|---|---|
| * | U+002A | 1-1-86 | *** | 星印/アステリスク (半角) ASTERISK |
| ͙ | U+0359 | - | ͙͙ | COMBINING ASTERISK BELOW |
| ⁂ | U+2042 | 1-12-94 | ⁂⁂ | アステリズム ASTERISM |
| ⁎ | U+204E | - | ⁎⁎ | LOW ASTERISK |
| ⁑ | U+2051 | 1-12-93 | ⁑⁑ | ダブルアステ TWO ASTERISKS ALIGNED VERTICALLY |
| ⃰ | U+20F0 | - | ⃰⃰ | COMBINING ASTERISK ABOVE |
| ∗ | U+2217 | - | ∗∗∗ | ASTERISK OPERATOR |
| ⊛ | U+229B | - | ⊛⊛⊛ | CIRCLED ASTERISK OPERATOR |
| ✢ | U+2722 | - | ✢✢ | FOUR TEARDROP-SPOKED ASTERISK |
| ✣ | U+2723 | - | ✣✣ | FOUR BALLOON-SPOKED ASTERISK |
| ✤ | U+2724 | - | ✤✤ | HEAVY FOUR BALLOON-SPOKED ASTERISK |
| ✥ | U+2725 | - | ✥✥ | FOUR CLUB-SPOKED ASTERISK |
| ✱ | U+2731 | - | ✱✱ | HEAVY ASTERISK |
| ✲ | U+2732 | - | ✲✲ | OPEN CENTRE ASTERISK |
| ✳ | U+2733 | - | ✳✳ | EIGHT SPOKED ASTERISK |
| ✺ | U+273A | - | ✺✺ | SIXTEEN POINTED ASTERISK |
| ✻ | U+273B | - | ✻✻ | TEARDROP-SPOKED ASTERISK |
| ✼ | U+273C | - | ✼✼ | OPEN CENTRE TEARDROP-SPOKED ASTERISK |
| ✽ | U+273D | - | ✽✽ | HEAVY TEARDROP-SPOKED ASTERISK |
| ❃ | U+2743 | - | ❃❃ | HEAVY TEARDROP-SPOKED PINWHEEL ASTERISK |
| ❉ | U+2749 | - | ❉❉ | BALLOON-SPOKED ASTERISK |
| ❊ | U+274A | - | ❊❊ | EIGHT TEARDROP-SPOKED PROPELLER ASTERISK |
| ❋ | U+274B | - | ❋❋ | HEAVY EIGHT TEARDROP-SPOKED PROPELLER ASTERISK |
| ⧆ | U+29C6 | - | ⧆⧆ | SQUARED ASTERISK |
| ⩮ | U+2A6E | - | ⩮⩮⩮ | EQUALS ASTERISK |
| ꙳ | U+A673 | - | ꙳꙳ | SLAVONIC ASTERISK |
| ﹡ | U+FE61 | - | ﹡﹡ | SMALL ASTERISK |
| * | U+FF0A | 1-1-86 | ** | 星印/アステリスク (全角) FULLWIDTH ASTERISK |
| 🞯 | U+1F7AF | - | 🞯🞯 | LIGHT FIVE SPOKED ASTERISK |
| 🞰 | U+1F7B0 | - | 🞰🞰 | MEDIUM FIVE SPOKED ASTERISK |
| 🞱 | U+1F7B1 | - | 🞱🞱 | BOLD FIVE SPOKED ASTERISK |
| 🞲 | U+1F7B2 | - | 🞲🞲 | HEAVY FIVE SPOKED ASTERISK |
| 🞳 | U+1F7B3 | - | 🞳🞳 | VERY HEAVY FIVE SPOKED ASTERISK |
| 🞴 | U+1F7B4 | - | 🞴🞴 | EXTREMELY HEAVY FIVE SPOKED ASTERISK |
| 🞵 | U+1F7B5 | - | 🞵🞵 | LIGHT SIX SPOKED ASTERISK |
| 🞶 | U+1F7B6 | - | 🞶🞶 | MEDIUM SIX SPOKED ASTERISK |
| 🞷 | U+1F7B7 | - | 🞷🞷 | BOLD SIX SPOKED ASTERISK |
| 🞸 | U+1F7B8 | - | 🞸🞸 | HEAVY SIX SPOKED ASTERISK |
| 🞹 | U+1F7B9 | - | 🞹🞹 | VERY HEAVY SIX SPOKED ASTERISK |
| 🞺 | U+1F7BA | - | 🞺🞺 | EXTREMELY HEAVY SIX SPOKED ASTERISK |
| 🞻 | U+1F7BB | - | 🞻🞻 | LIGHT EIGHT SPOKED ASTERISK |
| 🞼 | U+1F7BC | - | 🞼🞼 | MEDIUM EIGHT SPOKED ASTERISK |
| 🞽 | U+1F7BD | - | 🞽🞽 | BOLD EIGHT SPOKED ASTERISK |
| 🞾 | U+1F7BE | - | 🞾🞾 | HEAVY EIGHT SPOKED ASTERISK |
| 🞿 | U+1F7BF | - | 🞿🞿 | VERY HEAVY EIGHT SPOKED ASTERISK |