
全天自動超新星サーベイ(ぜんてんじどうちょうしんせいさーべい英語: All Sky Automated Survey for SuperNovae, ASAS-SN)はオハイオ州立大学の天文学者、クリストファー・コチャネクやクリストフ・スタネクらが主導する超新星などの天文学上の突発現象を自動で捜索する観測プログラム・サーベイである。空全体を毎晩1回ずつ観測することができる。
使用している「望遠鏡」はニコンの口径14cmの400mmF2.8望遠レンズでProLine PL230CCDカメラが取り付けられており、ピクセル解像度は7.8秒角しかないので検出した天体について正確に位置を測定するには他の望遠鏡による追観測を要する。 プロジェクトの立ち上げ時には4台ずつの望遠鏡がハワイのハレアカラ天文台(ASAS-SN1)とチリのセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)内にあるラスクンブレス天文台(LCO)の管理区域(ASAS-SN2)に設置され、それぞれ「Brutus」「Cassius」と名付けられた。 2017年に、オハイオ州立大学やゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団、キューバ山天文財団、中国、チリ、デンマーク、ドイツの出資により、南アフリカにLCOが有する区域に「Cecilia Payne-Gaposchkin」と名付けられた4台の望遠鏡ユニット(ASAS-SN3)が、テキサス州のLCO施設に「Henrietta Leavitt」と名付けられた4台の望遠鏡ユニット(ASAS-SN4)が、チリのCTIOに追加で「Bohdan Paczyński」と名付けられた4台の望遠鏡ユニット(ASAS-SN5)が、2018年に入り中国に「Tian Shan」と名付けられた4台の望遠鏡ユニット(ASAS-SN6)が設置されており、計4か所24台の望遠鏡で南北半球・時間・気象条件に左右されず常に夜空を監視している。 望遠鏡の数が増えシステムが改修されたことで、当初はおよそ6000万個の恒星を2,3日おきに一度観測していたのが、現在は見かけの等級が18等級までの銀河系内の1億個もの恒星を毎晩観測することが可能となっている。

プロジェクトの主要目的は明るい超新星を捜索することであり、実際に観測史上最も高エネルギーと言われる超新星の1つであるASASSN-15lhを発見している。しかし銀河系内などの近傍で生じる潮汐破壊現象(ASASSN-19btなど)や新星(おおかみ座V407星として知られるASASSN-16ktや、いて座V5856星として知られるASASSN-16ma、りゅうこつ座V906星として知られるASASSN-18fvなど)、激変星や恒星フレアも頻繁に発見しており、恒星フレアには観測史上最大級のものも複数含まれる。 その他太陽系天体の観測成果もあり、2026年8月時点で、C/2017 O1とC/2018 N2の2個のASASSN彗星が発見されているほか、2019年7月地球近傍小惑星の2019 OKについて、発見観測の後の2番目の観測を検出した。

ASAS-SNで発見された天体については、ASASSNのあとに-が付き、その後発見年の下2桁とアルファベットの小文字で構成された通し番号で構成される仮符号で呼ばれる。
2026年8月時点で国際天文学連合で突発天体を一元集約するウェブサイト、TNSで超新星と確認された19600個余りのうち4%の844個をASAS-SNが発見している。
また膨大な数の恒星の明るさを高頻度に観測したデータから20万個以上の変光星を発見しており、市民科学プロジェクトのズーニバース上で行われたCitizen ASAS-SN(日本語版名:ご注文はアサシンですか?)プロジェクトで、一般市民がASAS-SNで観測された光度曲線を見て分類することで発見したおよそ2万個の変光星が含まれている。