AXIA PS(アクシア ピーエス)は、かつてAXIAブランドを展開していた富士フイルム(初代法人、現・富士フイルムホールディングス)が1985年(昭和60年)6月に発売を開始した音楽録音・一般録音用途兼用のコンパクトカセット、および1997年(平成9年)4月に発売を開始した音楽録音用のMD、2001年(平成13年)3月に発売を開始した音楽録音用のCD-Rのシリーズ名である。
富士フイルムがAXIAブランドの立ち上げと同時に発売を開始した、音楽録音および一般録音用のカセットテープである。「PS」は「Player's Spirits」の頭文字に由来する。
1985年(昭和60年)6月に、まずはノーマルポジションの「PS-I」が発売された。当初のイメージキャラクターは斉藤由貴。 1988年(昭和63年)9月21日には、CDの普及に応じて品質を向上させた「PSスーパー」を発売、録音時間もCDに合わせた50分、74分用を追加して製品構成を12種類に充実させた。ノーマルポジションの「PS-Is」に加えてハイポジションの「PS-IIs」も登場、同時にイメージキャラクターが浅香唯に変更された。
1989年(平成元年)10月には、モデルチェンジに際してケースの厚さを通常サイズより20%薄くすることに成功、「PS-SLIM」として売り出した。これは人気を博し、翌11月には月間の生産量を倍増させるのみならず、世界包装機構が主催する国際パッケージデザインコンテストの「ワールドスター’89」を受賞、1991年(平成3年)6月までに他のラインナップの全商品がこのスリムケースを採用した。1991年(平成3年)6月21日には、従来のPSシリーズの上位ラインナップとして、高低音域2層の磁性体を同時塗布する独自のダブルコーティング技術を導入した「PS-X」シリーズを発売、ノーマルポジションの「PS-Ix」とハイポジションの「PS-IIx」が登場。
1995年(平成7年)10月1日のモデルチェンジでは、どちらの向きからでもテープを収納することができる「イージー・イン・スリムケース」を採用。この時点ではノーマルポジションの「PS-Ⅰ」、ハイポジションの「PS-Ⅱ」、そしてメタルポジションの「PS METAL」がラインナップされていた。1997年(平成9年)4月1日のモデルチェンジでは、主要ターゲットである高校生への訴求力を高めるべく、エッジ部分がライトブルーに光るケースを採用、同時にMDの「MD PS」シリーズが初めて登場した。1998年(平成10年)4月1日のモデルチェンジも「MD PS」シリーズと同時に行われ、カセットテープではこの際に発売された「PS METAL」が、最後のメタルポジション製品となった。
1999年(平成11年)3月23日のモデルチェンジはカセットテープ単体で行われ、この際デザインがドライブシーンをイメージしたものに変更された。またこのモデルチェンジをもって、メタルポジションの「PS METAL」がラインナップから消滅した。
2000年(平成12年)3月21日のモデルチェンジは、再び「MD PS」シリーズと同時に行われた。カセットではノーマルポジションの「PS1」で海辺の風景をモチーフにした「ネイチャー・フォト・インデックス」を、ハイポジションの「PS2」では前モデル同様にドライブシーンをイメージし、「どっちでもイン・ケース」を継続採用するなど、ポジションごとに仕様が分かれていた。MDでは80分専用モデルを3色展開でラインナップし、74分用の「MD J'z」シリーズとも同時発売となった。
2001年(平成13年)3月1日のリニューアルでは、録音用CD-Rが登場する。このリニューアルと2002年(平成14年)9月1日のリニューアルは、CD-RやMDと同時に行われた。2002年のリニューアルではラインナップが60分、64分、70分、74分、80分、90分、120分用の7種類まで削られており、これが最後のモデルとなる。2005年(平成17年)12月の時点で、カセットテープとCD-Rが公式ホームページに掲載されていたが、翌2006年(平成18年)1月にはカセットテープがラインナップから消滅、同年末にはAXIAブランドが廃止されたことでCD-Rも販売を終了し、名実共にPSシリーズは約21年間の歴史に幕を下ろすこととなった。