BSよしもと
BSよしもと株式会社(ビーエスよしもと、英: BS YOSHIMOTO CO., LTD.)は、BSデジタル放送を行っている吉本興業系列の衛星基幹放送事業者である。
本記事では、前身である株式会社カワイイアン・ティービー(英: Kawaiian TV Co., Ltd.)およびかつて同社が運営していた日本のアイドル専門チャンネルKawaiian TV(カワイイアン・ティービー)についても述べる。
概要
2022年(令和4年)3月21日、BSデジタルテレビジョン放送局にて無料チャンネルとして開始した。
吉本興業グループは、全国各地の自治体、地域企業・団体等と密接なネットワークを築き、新たな事業を創り出すとともに、2011年にスタートした47都道府県それぞれに住みます芸人と社員が拠点を置く「あなたの街に住みますプロジェクト」をはじめ、笑いの力で地域の活性化に寄与していくことを目的とした「地方創生」をコンセプトに掲げ、全国各地で活動するYouTuber、映像ディレクター、記者、住民の方々とグループ一同が力を合わせて、地域の魅力やその地方ならではのニュースなど「地域の活性化や課題解決のヒント」となるプログラムを発信、 BSの全国ネット放送網を通じて、番組が新たなビジネスや雇用を生み、ひとつの事業となる「一番組一起業」を目的としたチャンネル作りを目指すとした。
吉本興業としての衛星放送は2008年3月までスカパー!(東経124度・128度CS放送)で放送していた「ヨシモトファンダンゴTV」(運営:株式会社よしもとファンダンゴ)にさかのぼり、それまで地上波再送信の番組や独自制作番組は同じく大阪のCS放送局であるGAORAで放送されていたため、14年越しのお笑い専門エンターテイメントチャンネルとなった。
BSよしもとの番組は「ライブ配信」としてネットでの同時配信を行うが、権利関係の都合上、一部の番組は差し替えられる。また、「見逃し配信」(放送直後から最長2週間配信)と「アーカイブ配信」(見逃し配信期間終了もしくは未対応の番組が対象で、映像が再編集されている場合がある)も行っており、これらの視聴には吉本興業の各サービスで使用する共通IDである「FANY ID」の無料アカウント登録が必要。
同局はリモコンキーIDの設定がないため、視聴の際は電子番組表(EPG)を使用する、チャンネル番号「265」を入力するなどの方法により選局する必要がある(ただし、受信機の設定メニューから手動で選局ボタンを変更でき、未使用のチャンネルまたは未契約の有料チャンネル〔2(NHKBS サブチャンネル)・3(旧・NHK BSプレミアム)・9(WOWOWプライム)〕等のボタンに設定する方法がある)。
開局初期は産経新聞大阪本社版(朝刊)・愛媛新聞・北國新聞(石川県)・富山新聞や西日本新聞など一部の新聞にしか番組表が掲載されなかったが、BSスカパー!が閉局した2022年11月からとNHK BSプレミアムの通常放送(番組表掲載)が終了した2023年12月から多くの新聞で番組表が掲載されるようになった。
自社制作番組のほか、(原則として吉本興業所属タレント出演番組に限定されるが)CATVのコミュニティ放送やローカル局・独立局のローカル番組も多数放送しており当局との共同制作番組もある。2024年(令和6年)1月にはBSJapanextやBS松竹東急との3局共同で特別番組を制作し、同時放送を行った。
スポーツ中継は開局当初から編成されており、BSでは初めて平日に帯番組による競輪中継『競輪LIVE!チャリロトよしもと』を放送。プロ野球中継『よしもとBASEBALL LIVE』で福岡ソフトバンクホークスと千葉ロッテマリーンズの主催試合を不定期で放送している。2022年7月30日と31日には当局初のゴルフ中継『北陸オープンゴルフトーナメント』を録画で放送。2024年5月12日には『NJKF キックの魂!』と銘打ったキックボクシング大会をダイジェストで放送。
データ放送は開局時から実施していない。日本民間放送連盟および同連盟などが運営する放送倫理・番組向上機構は開局から1年後となる2023年4月1日に準会員として加盟した。衛星放送協会の正会員でもある。
沿革
2014年(平成26年)12月1日にKawaiian TVとして開局し、スカパー!プレミアムサービスで放送を開始。「見せすぎアイドルチャンネル」をコンセプトに掲げ、アイドルが出演する番組を24時間放送し、NMB48などのよしもとアール・アンド・シー(現:よしもとミュージック)所属のアイドルグループが中心に番組に出演していた。
また、三秋里歩や高野祐衣などの元NMB48メンバーも多数番組に出演していた。
バラエティ番組に不慣れなアイドルが番組に出演する場合には、よしもとクリエイティブ・エージェンシー(現:吉本興業〈2代目法人〉)所属の芸人がMCとして進行役を務める事が多かった。
株式会社カワイイアン・ティービーの本社が沖縄県にあるため、沖縄と取り組み合った番組などがあった。
2016年(平成28年)12月1日に、スカパー!プレミアムサービスの衛星一般放送事業者がスカパー・ブロードキャスティングからスカパー・エンターテイメントに変更。
2019年(令和元年)11月30日にKawaiian TVとしての放送を終了し、閉局。
運営会社である株式会社カワイイアン・ティービーは、Kawaiian TVの放送が終了する直前の2019年(令和元年)11月に、当初2021年(令和3年)末に予定しているBSデジタル放送新規参入の認可を総務省から受けたことから、2021年(令和3年)に社名(商号)をBSよしもと株式会社に変更。本社も沖縄県那覇市から東京都新宿区を経て、親会社・吉本興業ホールディングス大阪本部がある大阪府大阪市に移転した。
2021年(令和3年)10月29日、BS新チャンネルを2022年(令和4年)3月21日に開局し、チャンネル名称が社名と同じ『BSよしもと』に決定したことを発表した。チャンネル番号は265。当初は視聴料について、一部の番組で有料にするとしていたが、後に全番組無料放送に変更した。
2022年(令和4年)3月9日5時から他のBS新チャンネル2局(BS松竹東急・BSJapanext)と共に試験電波の放送を開始した。
同年3月21日12時に開局。大阪本部と東京都新宿区の吉本興業東京本部、東京都墨田区に新設された「すみだメディアラボ」の各スタジオからの番組を中心に放送していくとしている。また、4月1日より赤間有華、佐竹美希の2名のアナウンサーが採用された。
2023年(令和5年)3月21日、開局1周年を記念して東野幸治がBSよしもとの「宣伝局長」に就任した。
2024年(令和6年)7月1日、6月末をもって佐竹美希アナウンサーが退社した事を発表。
2024年(令和6年)8月1日、赤間有華アナウンサーがBSよしもとへの番組制作協力を行っている株式会社KAMPAIへの移籍を発表。
2025年(令和7年)3月30日から一部の自社制作番組について、在京民放キー局5社が共同運営している動画配信サービス「TVer」への供給を開始した。
現時点でスポットCMは一般的な企業CMは少なく、番宣CMを多めに編成している。高齢者(3層)をターゲットとした番組や、通販番組は、積極的に編成されているBS民放他局と異なり、非常に少ない。
朝の一部番組では時刻表示を行っているが、一部番組では画面左上ではなく右下に表示を行っている。
放送番組
放送時間は、2022年10月3日よりJCOM全面停波時を除き、24時間。以前は、原則として平日は5:00 - 翌日2:00(日によって異なっていた)、週末は5:00 - 翌日3:30で、特別編成による終夜放送が行われる場合を除き、原則毎日2 - 4時間程度のメンテナンスタイムが設けられていた。
新聞番組表には「[字]」(字幕放送)、「[再]」(再放送)、「[解]」(解説放送)マークは表記されない。ただしテレビの電子番組表(EPG)には「[字]」(字幕放送)、「[解]」(解説放送)マーク、公式サイトの番組表には「[再]」(再放送)マークについては表記されている。
自社制作番組
(★)は、見逃し配信に対応、(◆)はアーカイブ配信に対応した番組であることを示す。これ以外にもBSよしもと公式YouTubeチャンネルなどでアーカイブ配信を行っている場合もある。
野球以外の各種スポーツ中継
放送を終了・または終了予定、休止中の番組
他社制作番組
太字は各地方住みます芸人。
CATVのコミュニティ放送や、ローカル局・独立局のローカル番組を放送。(☆)はネットでの同時配信に対応した番組であることを示す。それ以外は、ネットの同時配信では『Cheeky's Store』または『Music Video』に差し替えとなる。また、一部の番組において、その局の番宣等がある場合はそのテロップにモザイクを入れて対応している。
放送終了した番組
特別番組
特別ドラマ等
ファーストステップシリーズの主演は、2作目までは白石聖が担当し、第3弾では一ノ瀬颯が担当している(2まで主演だった白石は3では特別出演)。また、両作品とも放送終了後は外務省と吉本興業の公式YouTubeにて配信されている。(『青空との約束』に関しては他局を含めて見逃し配信がなかったが、好評だったことから後日吉本興業チャンネルにて本放送と同じく前編・後編に分けて配信されている。なお、同作品にはプロモーションとして味の素冷凍食品株式会社が協力している。)
BSよしもと×法務省特番
各番組とも放送終了後は、法務省と吉本興業の公式YouTubeにて配信されている。
アナウンサー
在籍歴のあるアナウンサー
※現在、専属のアナウンサーはいません。
かつて専属契約で出演していたアナウンサー
- 赤間有華(元テレビ神奈川、2022年4月 - 2024年7月) ※吉本興業に籍を残しつつ、株式会社KAMPAIに所属。
- 佐竹美希(元テレビ金沢、2022年4月 - 2024年6月) ※退職後は彼女が大学時代に所属していたアドバンス社に再度移籍。
同局の特番等に出演経験があるアナウンサー
マンスリーパワープッシュ
VTuber活動
- 霜月陸斗
- 声 -
- 早乙女あじゅの
- 声 -
- 自称「声優系VTuber」。
- 安曇むぅ
Kawaiian TV
スカパー!プレミアムサービス、スカパー!プレミアムサービス光、J:COM(スタンダードプラスコース)では全番組を放送。ニコニコチャンネル(Kawaiian TV for ニコニコ)では生放送番組を中心に放送。GYAO!での視聴可能番組は限られている。
放送された番組の大半はスカパー!オンデマンドで視聴可能(スカパー!プレミアムサービス、スカパー!プレミアムサービス光のチャンネル契約者は無料、スカパー!非契約者は有料(アンテナ等のCS視聴環境は必須ではない))。
「ぽくぽく百景もぐもぐ旅」「predia青山玲子のそろそろ寝ないと」「生配信!恐怖!怪談肝試しクッキング」などの番組はひかりTV、dTVチャンネルでのみ視聴可。ひかりTVは番組表もスカパーなどとは別になる(生放送は基本的に同じ、ひかりTVとdTVチャンネルは同一編成)。
生放送番組(東京スタジオ)
東京のスタジオから生放送されている番組。
4K撮影機材が導入されており、ひかりTVのチャンネル「Kawaiian for ひかりTV4K」では4K画質放送が行われている。
ひかりTVでは番組終了後に「(番組名) plus」として30分の延長放送が行われている番組もある。
出演者の年齢と放送時間の兼ね合いで起こる出演制限を回避するため、事前収録して放送している番組もある。
生放送番組(東京スタジオ以外)
東京スタジオ以外の番組は4K撮影機材が導入されていないため、 ひかりTVのチャンネル「Kawaiian for ひかりTV4K」でもHD画質と同等になる。
大阪「YES THEATER」からの公開生放送番組では有料での番組観覧が行われている。
事前収録番組
ニコニコチャンネルでは一部番組のみ放送。ひかりTVではオリジナル番組もあるが、放送が行われていない番組もある。
下記の2番組はニコニコチャンネルでは放送されていない。スカパー!オンデマンドの見逃し配信では視聴可能(テレビ放送と比較すると画質はやや劣る)。
でかせぎ YNN NMB48 CHANNEL
YNN NMB48 CHANNEL で公開された一部の番組を約半年遅れで放送。
初回は生放送の特番「第2回ドリアン料理をつくろうGALAXY」が放送された(NMB48 12thシングル発売記念、3メディア連動企画「YNN GALAXY」の一部として放送。同日ニコニコ生放送では「第1回ドリアン料理をつくろうGALAXY」、YNN NMB48 CHANNEL では『YNN GALAXY「寿司パーティーGALAXY」』が配信された)。
第2回以降は YNN NMB48 CHANNEL で配信されている、メンバー4人でロケを行う「メンバープレゼンツ」企画が放送されている。
NMB48 劇場公演
DMM.com内のNMB48 LIVE!! ON DEMANDで配信されたNMB48劇場での一部の公演を約1年半遅れで放送。
放送開始当初は画質が良くないことが多かったが、後に改善されており、ハイビジョン放送に見合った画質で放送されている。
また当初は公演時間に関わらず放送枠は2時間であったため、公演時間が2時間を超える場合は最後まで放送されない事もあったが、第201回(2015年4月9日公演)以降放送枠を2時間半に拡大する対応が行われている。
ひかりTVの放送スケジュールはスカパー!などとは別になっている。
放送日程
2014年12月1日のKawaiian TV開局日に第1回(2015年4月9日公演)が放送。以降2015年7月31日放送の第116回(2014年3月12日公演)までは公演日をさかのぼる形で放送。2015年8月1日放送の第117回(2014年11月2日公演)からは公演日順に放送が行われており、2016年5月14日放送の第116回(2015年4月16日公演)の時点で約1年1か月遅れの放送となっている。
放送された公演の種類
日付の頭に☆があるものは初日公演もしくは千秋楽公演が放送。
放送された主な公演
放送回にリンクがあるものはへスカパー!オンデマンドの見逃し配信へのリンクとなっている。
閉局以前に終了した主な番組
放送が終了した主な番組。閉局までスカパー!オンデマンドの見逃し配信で視聴可能だった(2019年12月以降は不明)。
サービスごとの違い
当放送では多数のサービスで放送が行われていた。サービスごとに放送されている番組や月額料金が大きく異なっていたため、下表に違いを記載。
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
- BSよしもと - 公式サイト
- BSよしもと動画配信 - ライブ配信・見逃し配信・アーカイブ配信
- BSよしもと公式チャンネル - YouTube
- BSよしもと (@bsyoshimoto) - X(旧Twitter)