macOS Big Sur

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macOS Big Sur (マックオーエス ビッグサー)は、Mac用のオペレーティングシステムであるmacOSの17番目のメジャーリリース。バージョンナンバーは11。macOS Catalinaの後継として、2020年6月22日のWWDC 2020の基調講演で同年秋にリリース予定と発表された。2020年11月10日のApple Eventにて、11月13日リリースと発表され無償配布されている。

名前はカリフォルニア州セントラルコーストにある沿岸地域ビッグサーに由来する。バージョンナンバーは11となり、Mac OS X Public Beta以降の20年近く用いられてきたメジャーバージョンである10から変更された。

従来のIntelベースのMacに加えてAppleシリコンを搭載したMac上でも動作する。macOSが複数のアーキテクチャに対応するのはv10.5 Leopard以来約13年ぶりである。ユーザーインターフェースが大幅に変更されたほか、開発者によって許可されたiOSiPadOSのアプリが動作するようにもなった。

システム要件

対応機種は以下の通り。一つ前のリリースであるmacOS Catalinaをサポートする機種のうち、2012年、2013年モデルのMacの一部が対象から外れた。

特徴

デザイン

メニューバーDockウィンドウなど、macOS全体にわたってインターフェースがリデザインされた。また、サイドバー英語版のウィンドウの高さの最大化が拡張されたり、ツールバーもリデザインされたりと、よりiOSに近いインターフェースとなった。またmacOS付属アプリケーションアイコンを一新することにより他のApple製品端末との一貫性を持たせた。

また、アプリケーションごとにアクセントカラーを持たせることができるようになった。これに合わせて、iOSなどで用いられてきたSF Symbolsが更新され、macOSのサードパーティアプリケーションの開発者が容易に利用できるようになった。

これらの変更について、Appleは「Mac OS Xのリリース以来最大となるデザインのアップグレード」と表現した。

コントロールセンター

Wi-FiBluetoothAirDropなどの設定を速やかに変更できる機能であるコントロールセンターは、これまでiOS及びiPadOSのみに搭載されていたが、今回初めてmacOSに追加された。iOSのものとは異なり、メニューバーからクリック1回で呼び出す仕様となる。また、デザインもiOSのものと全く異なっている。

通知センター

アプリケーションからの通知を集約して表示する通知センターには、通知のグループ化や通知上での操作が追加された。また、iOS 14で採用されたウィジェットが導入され、大きさや配置の自由度が増した。Mac App Storeで通知センター用のウィジェットが検索できるようになった。

Safari

macOSの標準ブラウザであるSafariには、以下の機能が追加された。

  • スタ��トページのカスタマイズ
  • デフォルトでタブへのファビコン表示
  • タブにカーソルを重ねた時のページプレビュー
  • プライバシーレポートやパスワードモニタリングといったプライバシー保護機能の強化
  • ウェブページの翻訳機能(ベータ版
  • Google ChromeFirefoxの拡張機能と互換性のあるWebExtensions APIのサポート
  • 表示速度や電力効率の改善
  • 履歴、ブックマーク、パスワード等のGoogle Chromeからのインポート機能
  • WebPWebMへの対応

Mac App Store

アプリケーションのダウンロードサービスを提供するMac App Storeには、以下の機能が追加されている。

  • 通知センターのウィジェット
  • Safari拡張機能
  • 各アプリのページのプライバシー情報。
  • 家族共有での支払い

その他

  • 起動音が復活し、起動音のオンオフの切り替えが「システム環境設定」で変更可能になった。
  • システムレベルでWebP画像に対応した。
  • Time MachineAPFSに対応し、省スペースかつ高速となった。
  • Appleシリコン版、Intel版ともに、The Open GroupによるUNIX 03認証を受けたUNIXオペレーティングシステムである。

バージョン履歴

脚注

外部リンク

Uses material from the Wikipedia article macOS Big Sur, released under the CC BY-SA 4.0 license.