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| ジャンル | ポイント・アンド・クリックアドベンチャー |
|---|---|
| 対応機種 | ブラウザゲーム |
| 開発元 | トム・ファルプ |
| 発売元 | トム・ファルプ、Newgrounds |
| プログラマー | トム・ファルプ |
| 音楽 | ThatJohnnyGuy(2016年版) |
| シリーズ | Pico |
| 人数 | シングルプレイヤー |
| 発売日 | 1999年7月25日 |
| ゲームエンジン | Adobe Flash |
Pico's School(ピコズ・スクール)は、1999年7月25日に公開されたポイント・アンド・クリックアドベンチャー形式のブラウザゲーム。
トム・ファルプが自身のウェブサイトNewgrounds向けにMacromedia Flashで開発した。公開当時、本作は「最も洗練された」ブラウザゲームの一つとされ、アマチュアによるFlashゲーム開発ではほとんど見られなかった高度なデザインと完成度を備えていたと評されている。 また、Flashゲーム文化の隆盛を促し、Newgroundsを「公的な勢力」として成長させるきっかけになった作品の一つとして広く評価されている。
本作は、1999年4月に発生したコロンバイン高校銃乱射事件に触発されて制作された。同事件からわずか3か月後に公開され、主人公の少年ピコが、クラスメートを殺害したゴス風の生徒たちと戦う物語が描かれる。
授業中、ピコの同級生であるキャサンドラが突然教室を妨害し、アメリカの教育制度を「くだらないもの」だと非難する。その後、彼女はスクールシューティングを開始し、クラスメートたちに発砲する。混乱の中でピコは意識を失うが、やがて目を覚まし、教室から脱出する。しかし、学校の大部分の生徒が殺害されていることを知る。
ピコは生き残った生徒たちと会話しながら校内を進み、ゴス風の生徒たちと戦う。その過程で、彼らがキャサンドラによって操られていることが判明する。最終的にキャサンドラは地球外生命体であることが明らかになり、ピコは彼女を倒さなければならなくなる。
プレイヤーはマウスクリックを使って学校内を移動し、複数の経路から進行ルートを選択することができる。校内では生き残った生徒と会話したり、敵との戦闘を行ったりする。これらの要素はマウス操作を中心としたポイント・アンド・クリック方式で進行する。
本作は、単純なインタラクティブストーリーにとどまらず、学校のマップ、ある程度の持続性を持つゲーム世界、開閉可能なロッカー、カットシーン、インタラクティブな戦闘、隠しアイテムなどを備えていたとされる。
トム・ファルプは、コロンバイン高校銃乱射事件後に自身のウェブサイトNewgroundsへ寄せられた大量の怒りのメールが、本作の制作に影響を与えたと語っている。それらのメールの多くは、不快なコンテンツを配信しているとしてインターネット上のウェブサイトを非難する内容だったという。
本作はActionScriptが登場する以前のMacromedia Flash 3で開発された。当時のFlashには後のFlashゲームで一般的となるスクリプト環境がなく、ファルプはゲーム内の変数を保存する仕組みを再現するため、多数のムービークリップを組み合わせた複雑な構造を作った。この手法は革新的だった一方、ボス戦など高度なインタラクションを伴う場面ではコンピューターに大きな負荷をかけることになった。
本作は1999年にNewgroundsで公開され、その後2006年に更新された。
2016年には、著作権上の問題を避ける目的でThatJohnnyGuy(RealFactionTV名義でも活動)による新規楽曲が追加された。
2021年4月1日のエイプリルフールには、オリジナル版がPico's School: Love Conquers Allに置き換えられた。この作品は、事件そのものが発生せず、物語が平和的に終わるという設定で、本作を再構成したものである。
2000年2月号のSPINは、本作を「病んだ天才」による作品と評した。Troma EntertainmentのAndrew Lernerは、本作を初めて見た際に笑いすぎて失禁しそうになったと語っている。また、Troma Entertainmentとファルプの間では、本作を原作とする映画化の話が一時的に進められていたと報じられた。
日本の技術系ウェブサイト「INTERNET Watch」が2000年に掲載したNewgroundsの紹介記事では、本作が推薦作品として取り上げられ、「自分の頭がどれだけ小学生のままなのかを試すのにいいゲーム」と評された。
2020年にはWiredが本作を「不遜なパルプ作品」と評した。
ファルプは本作をNewgroundsにとって「本当の意味で決定的な瞬間」と位置付けている。 また、本作はFlashゲームにおける「プログラミングの頂点」とも評され、後に標準的となるポイント・アンド・クリック型インタラクションの一つのモデルを提示したとされる。
主人公のピコはその後、Newgroundsを象徴するキャラクターの一人となり、多数のゲームやアニメーションに登場した。
2017年までに、本作はNewgrounds上で600万回以上閲覧されていた。
1999年8月から、続編となるPico 2が長期間にわたって開発されていた。
Pico 2は非常勤アニメーターのJose "MindChamber" Ortizとの共同制作として進められた。 しかし、2010年代のいずれかの時点で正式な発表なしに開発中止となった。2016年にはNewgroundsの支援者向けに2種類のプロトタイプ版が公開された。
リズムゲームFriday Night Funkin'のKickstarterでは、資金調達額が500万ドルに達した場合にPico 2を完成・公開することが公約されたが、この目標額には到達しなかった。
本作は、後に展開されるPicoシリーズの主要作品の一つである。同シリーズは1999年のエイプリルフールに発表され、同日にPico's Worldが公開された。
シリーズではピコ、Nene、Darnellを中心とした作品が展開され、後にDarnell Plays With Fire、Nene Interactive Suicide、Pico vs Bear、Pico vs. Überkids、Resident Pico、Pico Rouletteなどが制作された。
ピコはNewgroundsのFlash Portalにおける投票セクションのキャラクターとしても使用され、2002年5月23日にはPico vs. ÜberkidsがFHMの「100 Greatest Online Games」に掲載された。
2006年にはNewgrounds上で「Pico Day」が提案され、4月30日が記念日に設定された。これはファルプの誕生日とも一致している。
2020年11月1日にはFriday Night Funkin'がNewgroundsで公開され、同作にはピコが登場する。第3週「Pico」は2020年12月11日に公開され、これによってピコは再び広く知られるキャラクターとなった。
2021年4月1日には、14年ぶりの公式Pico作品としてPico's School: Love Conquers Allが公開された。これは本作の別世界を描いた作品で、ピコがキャサンドラや他のゴス系キャラクターに友情の力を示す内容となっている。
本作は、Adobe Flashを利用した初期のブラウザゲームの発展における代表的作品の一つとされている。特に、ポイント・アンド・クリック形式のゲームプレイと、マップを用いた探索、会話、戦闘、アイテムなどを組み合わせた構造は、その後のFlashゲームに影響を与えたとされる。
本作の主人公ピコはNewgroundsを象徴する存在となり、後のFlashゲームやアニメーション作品だけでなく、Friday Night Funkin' にも登場した。
ファルプによるPicoシリーズの画風は、1990年代のChildren's Tylenol Coldのイラストから影響を受けている。ファルプが公開した資料には、ピコと髪型までよく似た子供が描かれたイラストが確認できる。 キャラクターの白目部分が描かれていないデザインは、Little Orphan Annieの漫画から直接影響を受けたとされる。 Picoシリーズのその他の影響源として、South Parkや、当時のエデュテインメントゲームをパロディ化する意図が挙げられている。
Salter, Anastasia. Flash: Building the Interactive Web. MIT Press, 2014. Williams, Andrew. History of Digital Games: Developments in Art, Design and Interaction. 2017.
Pico's School - Newgrounds Pico's School: Love Conquers All - Internet Archive Pico - Newgrounds Friday Night Funkin