| 対応機種 |
Nintendo Switch 2 PlayStation 5 Xbox Series X/S Microsoft Windows |
|---|---|
| 開発元 |
TVT Ratata Arts |
| 発売元 | Game Source Entertainment |
| プロデューサー | 坂尻一人 |
| ディレクター | 中舎健永 |
| デザイナー | 小谷浩之 |
| プログラマー | 髙橋俊成(リードプログラマー) |
| 音楽 | 足立賢明 |
| 美術 |
輪くすさが(アートディレクター) Nelnal(キャラクターデザイナー) |
| 人数 | 1 - 4人 |
| 発売日 |
2026年10月15日 (体験版配信は2025年6月5日、早期アクセス版配信は2025年9月19日) |
『Ratatan』(ラタタン)は、株式会社TVTとRatata Artsが開発しGame Source Entertainmentより2026年10月15日に発売されたリズムアクションゲーム。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントの『パタポン』シリーズを手掛けた小谷浩之がゲームデザインを行っており、『パタポン』の精神的続編として制作されている。
ゲームの基本的な部分は『パタポン』と類似しているが、アクション性がより高くなっている。プレイヤーはゲーム開始前に、後述の8体の「ラタタン」の中から操作キャラクター1体を選択する。選択したラタタンによって、敵との戦闘中にプレイヤーが指揮するお供の「コブン」たちの種類(能力)も変化する。最大4人のオンライン協力マルチプレイに対応している。
プレイヤーはラタタンを操作し、コブンたちを導きながらステージクリアを目指す。音楽ゲームのように画面上で流れてくるノーツに合わせてタイミングよくコントローラのボタンを押し、そのボタンの組み合わせ(コマンド)によりコブンたちは集まる・攻撃する・ジャンプするといった行動をとる。また、行動することでゲージがチャージされると、特殊な技やガードの使用も可能となる。ラタタンは左右に移動でき、戦況に応じて後退したり待機したりといった判断が求められる。
本作にはローグライクゲームの要素が取り入れられている。各ステージは道中でルートが分岐し、アイテムのある部屋、敵の出現するエリア、ボス戦などの候補から進行先を選択していく。また、ラタタンやコブンの能力を強化するアイテムとしてかるたの「ラタカルタ」やドーナツ、キャンディなどがあるが、ラタカルタによる強化はその冒険中のみで拠点に戻ると効果がリセットされ、一方でドーナツやキャンディの効果は永続する。
舞台となるにぎやかな島「ラタポート」に住む生き物たち。「天国」にいるとされる「女神」に会うという共通の夢をかなえるため旅に出る。
それぞれが「奏具」と呼ばれる楽器を持っており、演奏することでコブンを指揮する。
ラタタンに敵対する存在。自ら攻撃を行いつつ、楽器演奏で「ダークコブン」を指揮する。
ステージのワールド5のクリア後に解禁される「エピソード2」より登場する。
本作を開発する株式会社TVTは2019年に創業後、2022年5月より本格的な活動を開始しており、この際のニュースリリースで、『Project Shaz』と『Project JabberWocky』の2本のプロジェクトが進行中と発表された。その後、2023年7月実施のゲームイベント「BitSummit Let's Go!!」の2日目(7月15日)のステージにTVTのメンバーが登壇し、『Project JabberWocky』を『RATATAN』のタイトルで開発していること、および、8月1日1時からKickstarterでクラウドファンディングを実施予定であることを発表した。そのクラウドファンディングは開始から48時間で1億円を突破し、最終日の9月2日までに2億1931万4335円の資金が集まった。この獲得額は、2023年におけるKickstarterゲーム部門で1位となった。
2025年6月5日21:00よりSteamで体験版の配信を開始し、6月7日には早期アクセス版をSteamで7月25日にリリースすることが発表された。しかしリリース前の7月4日に、体験版をプレイしたユーザーから寄せられた2000件以上のフィードバックと向き合う時間が必要だとして早期アクセスの開始延期が発表された。その後、8月7日に開催された招待制オフライン試遊会「Ratatan Play Session!」の中で早期アクセスを9月19日に開始すると発表し、配信された。
2026年3月3日に任天堂が配信したWeb番組「Indie World 2026.3.3」の中で、正式版の発売日が2026年7月16日と発表された。その後、6月25日に、オンラインプレイの安定性向上や不具合修正、各家庭用ゲーム機版の最終調整に時間をあてるためとして、発売日を10月15日に延期することが発表された。
本作ゲームデザイナーの小谷浩之はかつて在籍していたソニー・インタラクティブエンタテインメント(当時の社名はソニー・コンピュータエンタテインメント)で『パタポン』シリーズなどのゲーム制作を行い、それ以前にはゲームクリエイター発掘企画「ゲームやろうぜ!」のディレクターも担当していた。そして、ソニーを離れた後に所属した別会社では「プレイヤーがたくさんいて、リズムコマンドバトルをする」という内容のマルチプレイのゲームを企画して開発が進んでいたが、自身の中で納得のいかない部分があり、企画は結局取りやめになった。そうした中、「ゲームやろうぜ!」の1期生で後に株式会社TVTを立ち上げた保井俊之と飲み屋で会う機会があり、マルチプレイのゲームを作らないかと話を持ち掛けられる。TVTはマルチプレイに注力している会社で技術力が高いと考えた小谷は提案に興味がわき、作品が制作されることになった。
『パタポン』シリーズは、2011年発売の『パタポン3』を最後に新作が作られていない(移植版やリマスター版は発売されている)。小谷は、『パタポン』にはまだまだ伸びしろがあると考えており、リズムアクションゲームとして独自性のある『パタポン』のようなジャンルを育てていきたいという思いを抱いていた。一方、『パタポン』はソニーのIPであることから、「小谷が精神を受け継いで新しいタイトルを作る」「新しい体験を提供する」というお題が掲げられ、その答えとしてマルチプレイのシステムとローグライト(ローグライクゲーム)のジャンルが導入された。
『Ratatan』というタイトルは、1976年に本田技研工業が発売した原動機付自転車「ホンダ・ロードパル」の通称「ラッタッタ」が由来となっている。この「ラッタッタ」は当時のテレビCMの中でソフィア・ローレンが発していた掛け声で、これが非常に印象に残っていた小谷は、『パタポン』の中で印象的に用いられていたフレーズの「パタパタパタポン」を超える音なのではないかという確信を抱き、タイトルを『Ratatan』にした。
本作の世界観は、4人のプレイヤーたちの中心に大きな歌う船(フォートラン)がいるという設定を小谷が思い付いたことをきっかけに確立されていった。小谷は『パタポン』を作った後の頃からアイドルのライブに行くことにはまっており、その中で行われるコールアンドレスポンスの楽しさを実感していた。そこで、船をアイドルに見立て、船に対してみんなが声を出すというにぎやかな場があれば、それだけですごく楽しいのではないかという思いを反映させた。
作品内で明確な説明はないが、本作は劇中劇の体裁をとっており、小谷は、『Ratatan』は舞台の劇のようなエンターテインメントで、バトルで倒された敵は死ぬのではなく「舞台からの退場」だと語っている。プレイヤーがゲーム外の存在の「かみさま」として世界に介入していた『パタポン』と違い、本作ではプレイヤーがマルチプレイでゲーム内の世界に入ることから、プレイヤーはどういう存在か、この世界はどういうところなのか、と成り立ちを構築する中で自然と劇中劇の設定にたどり着いた。また、本作のジャンルがローグライトであることを世界観に反映する意味合いで、毎回同じ演者が出てくるが違った演目になる、という設定になった。