| スイス連邦 | |
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Schweizerische Eidgenossenschaft Confédération suisse Confederazione Svizzera Confederaziun svizra Confoederatio Helvetica | |
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国の標語:Unus pro omnibus, omnes pro uno (ラテン語:一人は皆のために、皆は一人のために) | |
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国歌:スイスの賛歌 | |
| 公用語 | |
| 首都 | ベルン |
| 最大の都市 | チューリッヒ |
| 政府 | |
| 連邦参事会 | |
| 連邦事務総長 | ヴィクトル・ロッシ |
| 全州議会議長 | アンドレア・カローニ |
| 国民議会議長 | マヤ・リニカー |
| 面積 | |
| 統計 | 41,291km2(132位) |
| 水面積率 | 4% |
| 人口 | |
| 統計(2025年) | 912万7,125人(97位) |
| 人口密度 | 221人/km2 |
| GDP(自国通貨表示) | |
| 合計(2025年) | 8,818億1,600万スイス・フラン |
| GDP(MER) | |
| 合計(2025年) | 1兆606億9,600万ドル(20位) |
| 1人あたり | 11万7,191ドル |
| GDP(PPP) | |
| 合計(2025年) | 9,267億9,600万ドル(37位) |
| 1人あたり | 10万2,397ドル |
| 建国 | |
| 原初同盟締結 | 1291年8月1日 |
| ヴェストファーレン条約(欧州各国による独立の承認) | 1648年10月24日 |
| 連邦憲法制定 | 1848年9月12日 |
| 通貨 | スイス・フラン(CHF) |
| 時間帯 | UTC+1(DST:+2) |
| ISO 3166-1 | CH / CHE |
| ccTLD | .ch |
| 国際電話番号 | 41 |
スイス連邦(スイスれんぽう、独: Schweizerische Eidgenossenschaft、仏: Confédération suisse、伊: Confederazione Svizzera、ロマンシュ語: Confederaziun svizra、ラテン語: Confoederatio Helvetica)は、中央ヨーロッパ(中欧)および広義の西ヨーロッパ(西欧)に位置する連邦共和国。通称はスイス。首都はベルンで、最大都市はチューリッヒ。
アルプス山脈中央部とその周辺に位置する内陸国で、北でドイツ、東でオーストリアとリヒテンシュタイン、南でイタリア、西でフランスと国境を接する。武装中立の永世中立国である。
面積は、4万1,291k㎡である。国土は、東西348km、南北220kmに広がる。地形は、ジュラ山脈、スイス高原(ミッテルラント)、アルプス山脈に分類される。人口は、912万7,125人(2025年12月末現在)である。スイスの地方行政区画は、高度な自治権を持つ20の州(カントン)と6の準州で構成されている。スイス高原の面積は、国土の約3割に過ぎないが、人口の3分の2以上が居住する経済の中心地である。バーゼルとルガーノを除く人口5万人以上の都市は、全てスイス高原に集中している。
連邦政府である連邦参事会と連邦議会はベルンにあり、このほか主要都市には、チューリッヒやジュネーヴ、バーゼル、連邦裁判所が置かれているローザンヌなどがある。
国全体で4つの言語圏に分かれ、ドイツ語圏ではドイツ語、フランス語圏ではフランス語、イタリア語圏ではイタリア語、ロマンシュ語圏ではロマンシュ語が公用語である。いずれの言語も連邦の公用語に定められている。ドイツ語圏スイスでは、標準ドイツ語と語彙が大きく異なるスイスドイツ語が口語として使用される。特定の言語を優遇しないよう、国名コード(ISO 3166-1 alpha-2)はラテン語名「Confoederatio Helvetica」の略称である「CH」が用いられている。
国民は単一の言語や民族性を共有していないにも関わらず、分離独立の動きは見られず、ナショナリズムを強く保ち続けている。近隣諸国のほとんどが言語を軸に国家を形成したのと対照的に、スイスは「意志の国家」とされる。中央集権に抗い、各共同体の自由を最大限享受しようという国民の共通の意志が、スイスを一つにまとめ上げている。また、永世中立国であることも、単なる外交方針にとどまらず、国民の帰属意識に不可欠な要素となっている。
国家の成立は、1291年にウーリ州、シュヴィーツ州、ウンターヴァルデン州の3州が結んだ原初同盟を起点としている。この連邦憲章は、現存するスイス最古の同盟文書であり、建国の根拠として扱われている。1499年のバーゼル条約により、スイスは神聖ローマ帝国の裁判権から離脱し、実質的に独立した。そして、1648年のウェストファリア条約で国際法上の主権国家として認められた。フランス革命戦争からナポレオン戦争の影響はスイスに及び、1798年には中央集権的なヘルヴェティア共和国が樹立された。1803年にヘルヴェティア共和国は崩壊し、同盟は再建されたが、1813年までフランスの強い影響下にあった。ナポレオン戦争後の欧州国際秩序を決めた1815年のウィーン会議で永世中立国とされ、武装中立の立場が承認された。1847年の分離同盟戦争の結果、1848年9月12日にはスイス連邦憲法が制定され、現在のスイスにまで至る近代的な連邦国家の枠組みが完成した。
化学・製薬業、金融・保険業、精密機械工業などの高付加価値産業を基幹産業とする。人間開発指数(HDI)に格差を反映させた不均衡調整済み人間開発指数(IHDI)は世界4位で、人々は機会に恵まれた高い生活水準を享受している。他にも様々な指標で上位に位置付けられており、「世界競争力年鑑2025」および「世界イノベーション(技術革新)指数(GII)」では1位、「世界平和度指数」では5位、「腐敗認識指数」では6位となっている。「民主主義指数」では「完全民主主義」、「世界報道自由度ランキング」では「良い」と評価されるなど、政治的自由が確保されている。
欧州連合(EU)や欧州経済領域(EEA)には加盟していないが、二国間協定によってEU市場へのアクセスを確保している。シェンゲン協定に加盟しており、欧州自由貿易連合(EFTA)の原加盟国である。国連欧州本部、世界保健機関(WHO)、世界貿易機関(WTO)、国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)、国際オリンピック委員会(IOC)、国際サッカー連盟(FIFA)など、40以上の国際機関や国際団体の本部がある。

現在の国名は、建国の起源に当たる1291年の原初同盟を構成した三原州の一つであるシュヴィーツ州に由来する。この地名は、972年に神聖ローマ皇帝のオットー2世がザンクト・ガレン修道院で発行した特許状に「Suittes(スウィッテス)」と記されているのが現存する最古の文献である。当時の公文書で使われていたラテン語の書記慣行に従った形とされる。語源については確定的な結論はなく、依然として未解明である。
日本語では「スイス連邦」で、通称は「スイス」である。フランス語の「Suisse(スュイス)」に由来する。漢字による当て字は「瑞西」で、漢字一字では「瑞」と表記する(スウェーデンは瑞典を当て字とし、漢字一字ではスイスと同じ「瑞」だが、両者を区別する時にはスウェーデンを「典」とする)。歴史的な文脈で、ドイツ語の正式名称を直訳して「スイス誓約同盟」と表記されることがある。また、第二次世界大戦前は「ス井ス」や「スヰス」と表記されることがあった。また、英語では「Swiss Confederation(スウィス・コンフェデレイション)」で、通称は「Switzerland(スウィツァランド)」である。
スイスでは、4つの公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)が憲法で定められているが、硬貨や切手などのように併記する余裕がない場合は、言語的に中立であるラテン語の国名を単独で表記する慣行が存在する。ラテン語名の「Helvetia(ヘルヴェーツィア)」は、現在のスイスからドイツ南部の一帯を指し、紀元前2世紀頃から2世紀頃まで存在したケルト系先住民族ヘルウェティイ族に由来する。ラテン語は死語であり、現代のスイス人が、「Confoederatio Helvetica」や「Helvetia」をラテン語の音韻で発音することはほとんどない。各言語圏の話者は、母語の音韻規則に従って発音している。ここでは例としてドイツ語の音韻に基づいた発音を記載している。また、定冠詞が存在しないラテン語を除いて、通常は定冠詞が使われる。いずれも女性名詞で、ドイツ語では「die(ディー)」、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語では「la(ラ)」である。
一般的に使用される国名コードのISO 3166-1ではスイスは、ラテン語由来の「CH」または「CHE」である。一方で、国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)が定めるIOCコードはフランス語の「Suisse」に由来する「SUI」である。これは、近代オリンピックの創設者であるピエール・ド・クーベルタンがフランス人で、フランス語がIOCの第一公用語のためである。
| 言語 | 表記 | 発音 |
|---|---|---|
| ドイツ語 | Schweizerische Eidgenossenschaft | シュヴァイツェリッシェ・アイトゲノッセンシャフト |
| フランス語 | Confédération suisse | コンフェデラシオン・スュイス |
| イタリア語 | Confederazione Svizzera | コンフェデラツィオーネ・ズヴィッツェラ |
| ロマンシュ語 | Confederaziun svizra | コンフェデラツィウン・ズヴィーツラ |
| ラテン語 | Confoederatio Helvetica | コンフォエデラーツィオ・ヘルヴェーティカ |
| 言語 | 表記 | 発音 |
|---|---|---|
| ドイツ語 | Schweiz | シュヴァイツ |
| フランス語 | Suisse | スュイス |
| イタリア語 | Svizzera | ズヴィッツェラ |
| ロマンシュ語 | Svizra | ズヴィーツラ |
| ラテン語 | Helvetia | ヘルヴェーツィア |


スイスは、リヒテンシュタイン、オーストリア、フランス、イタリア、ドイツと長さ1,935kmの国境線で接する内陸国である。最も近い海岸線は、イタリアのジェノヴァ湾で、キアッソから約160km離れている。国土は東西348km、南北220kmに広がる。面積は41,291k㎡で、九州(本島)より約12%大きい。北緯45.8度から47.8度、東経6.0度から10.5度に位置する。
国土は主に大陸プレート同士の衝突によって形成された。アルプス造山運動として知られるこの運動は、アルプス山脈、スイス高原(ミッテルラント)、ジュラ山脈という3つの主要な地理的地域を形成した。最終氷期には国土の大部分が分厚い氷河に覆われていたため、氷河の侵食・運搬・堆積作用による壮大な氷河地形が数多く見られる。ヴァリス州には長さ23kmでヨーロッパ最長であるアレッチ氷河がある。国内の最高地点は、アルプス山脈のモンテ・ローザ山群の最高峰であるプンタ・デュフールで標高4,634m、最低地点は、イタリアに跨るマッジョーレ湖の湖面で、標高193mである。1,500以上の湖があり、その大半が氷河湖である。フランスとの国境に位置するレマン湖の総貯水容量(容積)は89.90km³(琵琶湖の327%)で、西ヨーロッパ及び中央ヨーロッパにおいて最大である。また、ライン川、ローヌ川と、ドナウ川の重要な支流であるイン川はスイスのアルプス山脈に源流域がある。「ヨーロッパの給水塔」と呼ばれる豊富な水資源と、高低差のある地形を活かした水力発電が盛んで、国内発電量の59.1%を占める。このほかは原子力発電29.1%、太陽光発電7.3%、廃棄物発電2.7%、バイオマス1.3%、LNG火力発電0.3%、風力発電0.2%、石油火力発電0.02%である。周辺国と電力を取引しているが、年間差し引きで輸出量が輸入量を上回る電力の純輸出国である。水道水は法的に食品として位置付けられており、飲用可能である。
平均標高は、アンドラに次いでヨーロッパで2番目に高く、世界では17位である。アルプス山脈には4,000m級の山が82座あるが、そのうち48座がスイスにある。国内に火山は存在しない。
大気汚染や水資源の水質汚染が懸念されている。また、生態系においては生物多様性の喪失に直面している。
この節の加筆が望まれています。 |
スイスには、古くから野生のヒグマが生息していたが、乱獲により激減し、1904年に一旦絶滅した。しかし、隣接するイタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州で、1990年代に絶滅の危機に瀕していたヒグマの保護増殖事業「ライフ・ウルスス(Life Ursus)」の一環で、1999年から2002年にかけてスロベニアからメス7頭、オス3頭が持ち込まれた。順調に繁殖して定着に成功したが、好奇心旺盛な若いオスの個体が2005年以降、国境を越えてスイスのグラウビュンデン州へ移動してくるようになった。これを受けて連邦環境局(BAFU)は、人間とクマの衝突を最小限に抑えるという目標と、人間の安全はクマの保護より常に優先されるという原則に基づいたガイドライン「コンセプト・ベア(独: Konzept Bär)」を2006年に策定し、クマを管理している。繁殖期になるとイタリアへ戻るためスイスでの定着には至っていないが、最長で数か月間滞在することがある。グラウビュンデン州に2007年に出現したJJ3(コードネーム)と、2012年に出現したM13(コードネーム)は、人間への警戒心を失い、追い払っても集落に出没するなどの問題行動を繰り返したため、ガイドラインに従い、人的被害が出る前に、それぞれ2008年と2013年に駆除された。2025年現在、イタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州には約100頭、スイスにはスイス国立公園付近で1頭が生息していると見られている。
北緯45.8~47.8度の内陸(広義の大陸西岸)に位置するスイスの気候は、大西洋、偏西風及びアルプス山脈の影響を強く受ける。標高差が大きいため、国土面積のわりに多様な気候が見られる。気候は、ケッペンの気候区分では、ジュラ山脈は西岸海洋性気候(Cfb)または亜寒帯湿潤気候(Df)、スイス高原を含む北部の低地は主に西岸海洋性気候(Cfb)、アルプス山脈は、標高により西岸海洋性気候(Cfb)、亜寒帯湿潤気候(Df)、ツンドラ気候(ET)、ティチーノ南部は温暖湿潤気候(Cfa)または西岸海洋性気候(Cfb)に分類される。また、ツンドラ気候(ET)を除いて四季が存在する。平年(1991年~2020年の平均値)における最暖月は7月、最寒月は1月で、年平均気温は5.8℃(低地では8~12℃)である。最高気温30℃以上(真夏日)の年間日数は、チューリッヒ及びベルン9日、ルガーノ12日、バーゼル14日、クール15日、ジュネーヴ18日で、北部の低地では夏は比較的冷涼である。年間を通じて偏西風帯に位置し、低気圧や前線が周期的に通過するため、季節ごとの降水量の変動は比較的小さい。夏は対流性降雨(場合によって降雹を伴う)の影響で降水量がやや増加する。年降水量は北部の低地で約1,000mm~1,500mm、山間部で約2,000mmである。
| 平年値 (月単位) |
西部高原 | ヴァレー | ライン地溝帯・北部高原 | スイスアルプス | 南ティチーノ | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ジュネーヴ | ローザンヌ | シオン | ベルン | バーゼル | チューリッヒ | クール | ユングフラウヨッホ | ルガーノ | ||
| 気候区分 | Cfb | Cfb | Cfb | Cfb | Cfb | Cfb | Cfb | ET | Cfa | |
| 平均 気温 (℃) |
最暖月 | 20.6 (7月) | 20.5 (7月) |
20.6 (7月) | 18.8 (7月) |
20.2 (7月) | 19.0 (7月) |
19.3 (7月) | 0.6 (8月) |
22.6 (7月) |
| 年間 | 11.0 | 11.3 | 10.7 | 9.3 | 11.0 | 9.8 | 10.3 | -6.7 | 13.0 | |
| 最寒月 | 2.1 (1月) | 2.7 (1月) |
0.5 (1月) | 0.2 (1月) |
2.2 (1月) | 0.9 (1月) |
1.0 (1月) | -13.3 (2月) |
3.8 (1月) | |
| 降水量 (mm) | ||||||||||
| 年間 | 947 | 1,134 | 584 | 1,023 | 843 | 1,108 | 851 | n/a | 1,569 | |
地球温暖化の影響で、現在の平年である1991年から2020年までの30年間のスイスの平均気温は、産業革命前の1871年から1900年までの30年間と比較して2.0℃上昇した。これから21世紀末にかけて地球の平均気温がさらに3.0℃上昇した場合、スイスでは2.9℃上昇すると予測されている。

スイスの鉄道は、1844年にフランスから乗り入れる形で初めて開業した。現在はその定時性や信頼性の高さで知られている。スイス最大の鉄道会社であるスイス連邦鉄道(スイス国鉄)の2025年の定時運行率(遅れ3分未満)は94.1%で、高い顧客満足度を獲得している。フルカ山岳蒸気鉄道やブリエンツ・ロートホルン鉄道といった観光鉄道を除く公共交通機関の営業路線は全て電化されており、国内の鉄道の電化率は99.8%に達する。また、スイス連邦鉄道は、列車の運行に使用する電力を全て再生可能エネルギー(うち9割を水力発電)で賄っている。
ヨーロッパの中央に位置するスイスは、国内外の各都市と直通の優等列車で結ばれている。例えば、チューリッヒ中央駅からは、ジュネーヴのコルナヴァン駅までインターシティ(IC)で最速2時間53分、ミラノのミラノ中央駅までユーロシティ(EC)で最速3時間17分、ミュンヘンのミュンヘン中央駅までユーロシティ(EC)で最速3時間32分、パリのリヨン駅までTGV リリアで最速4時間4分でアクセスできる。また、チューリッヒ中央駅からは、アムステルダム、ハンブルク、ベルリン、プラハ、ウィーン、グラーツ、ブダペスト、リュブリャナ、ザグレブまで寝台列車が運行されている。
スイスの列車は、駅に改札がない信用乗車方式で、車内で検札が行われる。不正乗車の場合、最大160フランの追加料金(罰金)が、本来の乗車料金と共に課せられる。乗車券は、駅の券売機・窓口またはスマートフォンのアプリで購入できる。スイス連邦鉄道のアプリ「SBB Mobile」には、乗車前にアプリ内の画面下に表示されているバーを右にスライド、降車後(最終目的地到着後)に左にスライドするだけで、端末の位置情報機能を利用して乗車駅と降車駅を自動で判別し、事前予約が必要な「スーパーセーバーチケット(Supersaver Ticket)」を除く割引乗車券や使用中の定期券を適用した最安の料金が決済される「Easy Ride」機能が搭載されている。例えば、ある地域における1日の利用額の合計が1日乗車券(フリーパス)の価格を上回った場合、後者を購入していなくてもその価格が自動的に適用される。この機能は、スイス連邦鉄道だけでなく、「アライアンス・スイスパス(Alliance SwissPass)」加盟事業者で横断的に利用できる。スイスでは、スイス連邦鉄道を含む国内250の交通事業者(鉄道、バス、フェリー、ケーブルカー、ロープウェイ)と20の運輸連合(ネットワーク)が加盟するアライアンス・スイスパスによって、各社の料金体系や決済方法が統一されている。これにより、乗り継ぎで複数の事業者や交通手段を利用した場合でも、決済が一度の操作で完結するため利便性が高く、MaaSの先進事例として知られている。この機能にはスイスのスタートアップ企業である「FAIRTIQ(フェアティック)」が開発した技術が使われており、ほぼ同等の機能を自社アプリ「FAIRTIQ」でも利用できる。 スイス国内のみを運行する列車はベルニナ急行、氷河急行、ゴッタルド・パノラマ急行、ゴールデンパス・エクスプレス(プレステージ席)といった観光列車を除いて、座席指定は不要である。スイス連邦鉄道の優等列車であるインターシティ(IC/InterCity)や、レーティッシュ鉄道(RhB)ベルニナ線の普通列車であるレギオ(R/Regio)は、追加料金5フランで座席を任意で指定できる。また、優等列車だけでなくSバーン(S-Bahn)などの普通列車も車端部を除いてクロスシートで、多くの場合、座席等級(クラス)が存在する。1等車と2等車の料金は異なるが、観光列車を除いて日本の特急券のような優等列車の料金制度はない。そのため、通常のチケット(Point-to-Point Ticket)は、同一区間・同一等級であれば列車種別(優等・普通)に関係なく乗車料金は同額で、目的地まで乗車する列車を自由に選択できる。また、ほとんどのインターシティ(IC/InterCity)とユーロシティ(EC/EuroCity)の編成は食堂車(SBB RestaurantまたはSBB Bistro)を連結している。アライアンス・スイスパス加盟事業者の公共交通機関では手荷物のサイズ・重量・個数に明確な制限はない。なお、自転車は手荷物として持ち込めば無料となる。通常の自転車の場合、前輪を外した状態で輪行袋に収納(横型輪行)する必要がある。折り畳み自転車の場合は、折り畳んだまま輪行袋に収納せずに持ち込める。また、有料のバイク・パス(Bike Pass)を購入すれば、優等列車(IC、EC、ICE、RJX)やポストバスに自転車をそのまま運び込み、備え付けのサイクルラックを利用できる。利用には予約が必要な場合がある。また、アライアンス・スイスパス加盟事業者の公共交通機関では、定期利用を除いて、目的地に60分以上遅延して到着した場合は購入金額の25%、120分以上遅延して到着した場合は購入金額の50%が補償される。移動中に60分以上の遅延または運休が発生し、目的の移動を断念して出発地点に戻った場合は購入金額の全額が補償される。出発前であれば全額払い戻しとなる。定期利用では、目的地に60分以上遅延して到着した場合に、購入金額を日割りした額が補償される。なお、全てに共通して、補償額が5フラン未満となる場合は補償されない。悪天候や自然災害(不可抗力)による遅延または運休も、その補償の対象となる。国際列車は、フランス方面へのTGV リリアは乗車区間に関わらず全車指定席、イタリア方面へのユーロシティ(EC)はイタリアが乗車区間に含まれる場合は座席指定必須、ドイツ方面へのICE、ユーロシティ(EC)、及びオーストリア方面への ユーロシティ(EC)は座席指定は任意である。オーストリア方面へのレイルジェット(RJX)は、ビジネスクラスのみ座席指定が必須となる。また、寝台列車(ナイトジェット(NJ)及びユーロナイト(EN))は全車指定席である。スイス居住者は、観光列車を除くスイス国内全ての公共交通機関(優等列車を含む)が半額となる「ハーフフェア・トラベルカード」(年間190フラン)や、それらが乗り降り自由となる「GA トラベルカード」(2等車用: 年間3,995フラン(成人用)、1等車用: 年間6,520フラン(成人用))などの割引パスを利用できる。また、非居住者向けの割引パスとして、「スイストラベルパス」、「スイスハーフフェアカード」「ユーレイル グローバルパス」などがある。
在来線を改良した区間では高速運転を実施している。バーン2000計画(独: Bahn 2000)で建設されたマットシュテッテン-ロートリスト新線では最高速度200km/h、アルプトランジット計画(独: NEAT/Neue Eisenbahn-Alpentransversale)で建設されたゴッタルドベーストンネル、チェネリベーストンネル、レッチュベルクベーストンネルでは平常時は最高速度200km/h、遅延時は200km/h超(上限249km/h)で営業運転が行われている。これらの区間には、デジタルATCに相当するETCS Level 2が導入されている。スイス連邦鉄道の軌間は標準軌(1,435mm)で、電化方式は、ドイツ鉄道(DB)やオーストリア連邦鉄道(ÖBB)と共通の単相交流15,000V・16.7Hzである。フランス国鉄(SNCF)は単相交流25,000V・50Hz、トレニタリアは直流3,000Vでスイスと異なるため、フランスやイタリアとの国境付近の駅にはデッドセクションが存在する。
主な空港は、チューリッヒ空港、ジュネーヴ空港、ユーロエアポート・バーゼル=ミュールーズ空港である。2026年現在、日本との直行便は、スイス インターナショナル エアラインズ(SWISS)がチューリッヒ・成田間をボーイング777-300ERで週5便、春と秋の繁忙期は毎日運航している。
2025年現在、片側2車線以上の高速道路(アウトバーン)の総延長は1,548.7km、対面通行を含む自動車専用道路(アウトシュトラーセ)は440.4kmで、混雑時や規制時を除く制限速度はアウトバーンで120km/h、アウトシュトラーセで100km/hである。インターチェンジに料金所はなく、乗用車とバイクを含む3.5トン以下の車両の場合、通常価格40フランの通行証(ヴィネット)を、あらかじめ購入する必要がある。郵便局やガソリンスタンドなどで購入できるステッカータイプのヴィネット(独: Klebevignette)と、オンラインでのみ購入できるE-ヴィネット(独: E-Vignette)があり、前者はフロントガラスの内側に貼り付けなければならない。ヴィネットは、暦年とその前後の1か月を含む14か月間有効(2026年度のヴィネットの有効期間は2025年12月1日~2027年1月31日)で、有効期間中は国内の全ての路線で乗り降り自由となる。



現在のスイスの連邦憲法は1999年に採択され、2000年1月1日に発効した。
スイスは、連邦国家であり連邦議会(独: Bundesversammlung、英: Federal Assembly)を最高機関とする議会統治制、つまり立法府が行政府を兼ねる統治形態をとっている。連邦議会は両院制で、直接選挙(比例代表制)で選ばれる200議席の国民議会(独:Nationalrat、英:National Council)と州代表の46議席の全州議会(独:Ständerat、英:Council of States)から構成される二院制である。
立法府を兼ねる連邦政府(内閣)は、連邦議会から選出される7人の連邦参事(ただし閣僚や大臣とは呼ばない)で形成される合議体である。内閣は、ドイツ語圏の諸国と異なり連邦参事会(独:Bundesrat、英:Federal Council)と呼ばれる。7人の連邦参事(7 Bundesraete)が各省を統括し、その中の1人が連邦参事兼任のまま任期1年の連邦大統領となる。連邦議会の議場と連邦政府の各省庁のオフィスはともにベルンの連邦議会議事堂Bundeshaus(連邦院とも訳される)の中にある。大統領の権限は儀礼的なものに限られる。
また、スイスの連邦参事は議会の獲得議席数に応じて自動的に割り振られる。そのため、政党は一定の議席を得ている限り、また意図的に下野しない限り自動的に連立与党の一員となる(比例代表制であるため、1党による単独過半数は過去に例がない)。マジック・フォーミュラーも参照のこと。
国民の政治参加に関して、国民発議(イニシアティヴ)と国民投票(レファレンダム)という、直接民主制の制度が憲法上で認められているのも大きな特徴である。
2023年10月22日に行われた国民議会議員選挙では、右派のスイス国民党が62議席を獲得し、第1党を維持した。以下、スイス社会民主党が41議席、中央党が29議席、スイス自由民主党(急進民主党)が28議席、スイス緑の党が23議席、自由緑の党が10議席、その他が7議席となった。
1959年以来の主要4党の獲得議席数は、立法:連邦議会 - スイスの情報を参照。
スイス連邦憲法は、連邦政府に委任すべき事項を規定している。憲法に規定のない事項については州政府が主権をもつ。たとえば参政権の規定は州政府に主権があり、1971年に憲法で婦人参政権が確立したあとも、1990年に至るまでアッペンツェル・アウサーローデン準州では婦人参政権が制限されていた。
現行のスイス連邦憲法は、1999年4月18日の国民投票で全面改正が可決され、2000年1月1日に施行された。
スイス連邦憲法 前文
全能の神の名において!スイス国民及び諸州は、創造物に対する自らの責任を自覚し、連帯及び世界に対する開かれた姿勢のもと、自由、民主主義、独立及び平和を推進するために連邦を刷新しようとする決意をもって、相互の配慮及び尊重により、多様性を保ちながら共に生きるという意思に基づき、共通の成果及び将来世代に対する責任を自覚し、自由を行使する者だけが自由であること、及び共同体の強さは最も弱き者の福祉によって測られることを確信し、以下の憲法を制定する。
2編1章(7条から36条)は、基本権(独: Grundrechte)、2章(37条から40条)は、市民権と政治的権利について規定している。基本権とは、憲法または条約によって保障され、人間の活動及び生存に不可欠な要素の保護を目的とし、国籍に関わらず全ての個人に認められる不可譲の権利である。35条(基本権の実現)は、基本権は法体系全体で実現される必要があること、公的任務を担う者は基本権を尊重しその実現に寄与する義務を負うこと、当局は私人間の関係おいても基本権の実現(私人間効力)に配慮する必要があることを規定している。また、36条(基本権の制限の要件)は、法的根拠、公共の利益または第三者の基本権の保護、比例原則及び基本権の核心的内容の不可侵という要件を全て満たす場合にのみ基本権の制限を認めることを規定している。7条から34条及び37条から40条は以下の通りである。
7条: 人間の尊厳、8条: 法の下の平等、9条: 恣意的行為からの保護及び信義誠実の原則、10条: 生命の権利及び個人の自由、11条: 子供及び青少年の保護、12条: 困窮時に支援を受ける権利、13条: 私的領域の保護、14条: 婚姻及び家族を形成する権利、15条: 信仰及び良心の自由、16条: 表現の自由、17条: 報道の自由、18条: 言語の自由、19条: 無償で義務教育を受ける権利、20条: 学問の自由、21条: 芸術の自由、22条: 集会の自由、23条: 結社の自由、24条: 居住移転及び出入国の自由、25条: 国外追放・強制送還及び引渡しからの保護、26条: 財産権、27条: 国家からの自由、28条: 団結権、29条: 一般的な手続の保障、29a条: 裁判を受ける権利、30条: 法的手続の保障、31条: 不当な身体拘束の禁止、32条: 刑事訴訟手続、33条: 請願権、34条: 政治的権利の保障、37条: 市民権、38条: 市民権の取得及び喪失、39条: 政治的権利の行使、40条: 在外スイス人の権利
連邦憲法のいかなる改正も、140条に基づく強制的国民投票(独: Obligatorisches Referendum)の対象である。「強制的」とは、国民に投票を強いるということではなく、国民投票という手続きを必ず経なければならないという意味である。142条は、この手続きの詳細を規定し、国民及び州の過半数(賛成多数)を可決の要件としている。州の過半数とは、26州のうち20州を各1州、6つの準州(半州)を各0.5州と数え、23.0州のうち過半数(賛成多数)の州が12.0州以上となることをいう。一票の格差ではなく州票の格差をなくすことで州の平等や連帯を尊重し、二重の過半数を可決の要件とすることで番狂わせによる政治の不安定化を防いでいる。改正が困難な硬性憲法の一つとされているが、2000年の全面改正以降、36回部分改正されている。直近では2024年3月3日に憲法197条が改正され、老齢・遺族年金(AHV)の受給者は、2026年から、年額の12分の1に相当する増額(13か月目の年金)を受ける権利を有するようになった。。

スイスには26の州と、2,110の基礎自治体がある。26州のうち6州は準州である。全州議会の議員定数配分は、州が各2人なのに対し、準州は各1人となっている。かつては3州だったがそれぞれ分裂したためで、州と準州の主権に違いはない。
1815年のウィーン協定により中立国に決められる。これはスイスを中立国という緩衝地帯にする事で敵国の戦争協力を防ぐという周辺国の思惑により成立した物であった。この協定は永世中立国の原点と考えられている。
現在のスイスの中立は1910年署名のハーグ陸戦法規により成立した習慣法となっている。スイスの中立を具体的に定めた成文法は存在しない。そのためスイス政府はNATOへの協力、ロシアへの経済制裁といった中立から外れていると指摘される行動を柔軟に取ってきた。
有事の際は焦土作戦も辞さない毅然とした国家意思を表明しながら、永世中立を堅持してきた、平和・武装中立国家として知られる。同じく武装中立であったベルギーとは異なり急峻な国土がスイスを二度の大戦による侵攻という命運を分けた。
第二次世界大戦中のスイス空軍は、1907年のハーグ陸戦条約で定められた国際法上の「中立義務」を果たすため、領空侵犯する航空機があれば連合国側・枢軸国側を問わず迎撃した。ちなみに、当時のスイス軍の航空機は、一部の国産機を除いてはフランスとドイツの戦闘機を輸入、またはライセンス生産したものだった。
当時、仮に外国の軍隊がスイスを侵略しスイスの存立が絶望的となる最終局面に陥った場合は、外国の軍隊がスイスのインフラを強奪する寸前のところで放火や爆破などの焦土作戦を実施し、侵略者に一切の戦利品を与えないように計画していた。その一方で、当時のスイス政府は柔軟な姿勢で外交と通商を展開した。第二次世界大戦においては、「資源を持たないスイスが、資源を持つ国と通商することは生存権の行使であって、中立義務に違反するものではない」と主張して、国民の生活を守るために必要な資源や武器を枢軸国・連合国双方から輸入し、国益を確保した。
中立を軸にしている、武装中立路線として戦争の非参戦、軍事同盟の不参加の立場を取っている。しかしウクライナ侵攻を起こしたロシアに経済制裁を加える、NATOとの軍事訓練など西側に優位な中立政策を取っている。
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経済制裁を行っている非友好国の関係。経済制裁の報復としてロシア政府はスイス企業ネスレの接収を行った。
2025年、アメリカ合衆国(米国)の第2次トランプ政権は、貿易赤字を理由に各国に相互関税を課す方針を打ち出した。スイス当局は、アメリカとの間で貿易枠組み協定を取りまとめを進めたが、アメリカは年間400億ドルの対米黒字を記録するスイスに対し、これを解消する措置を要求。最終的には同年8月1日までにEU各国の20%よりも高率の39%の関税が課せられることが決まった。その後、貿易合意により、関税は15%に引き下げられた。

2025年のスイスの購買力平価ベースの一人当たりGDPは102,397ドルで世界8位、都市国家やミニ国家を除くと5位、名目ベースでは117,191ドルで世界4位である。名目GDPは1兆606億9,600万ドルで、世界20位である。時間当たり実質労働生産性は、1991年を基準として2025年までの34年間で49.4%上昇した。また、2025年の年間平均労働時間は1,512時間で、経済協力開発機構(OECD)の平均(1,736時間)を下回る。人間開発指数(HDI)に格差を反映した不均衡調整済み人間開発指数(IHDI)は、世界4位である。
2025年の貿易収支は380億フランの黒字、経常収支は620億フラン(GDP比7.0%)の黒字となった。対外純資産は9,660億フランで世界7位である。
産業別人口割合は、第一次産業2.3%、第二次産業19.9%、第三次産業77.8%で、先進国として一般的な構造である。基幹産業は、製造業(医薬品製造業などの化学工業、生産用機械器具・電気機械器具製造業、時計・同部分品製造業)と、金融・保険業(普通銀行などの銀行業、投資運用業などの金融商品取引業、商品(コモディティ)先物取引業、損害保険業などの保険業)である。また、小売業は協同組合の存在感が大きく、食品及び食品関連製品は大手2社で国内市場の約8割を占める。氷河地形の景観を活かした観光業は地域経済を支え、アルプス山脈は冬季はスキーリゾートとして人気を集めている。かつて重要な対外収入源の一つだった傭兵は1848年施行の連邦憲法で禁止され、国民の外国軍への入隊も1928年に禁止された。ただし、バチカンのスイス衛兵は、現在でも例外として認められている。
2025年の一般政府純債務残高はGDP比17.3%と低水準である。ソブリン債の信用格付は、S&P、ムーディーズ、フィッチの三大信用格付機関において、オーストラリア、オランダ、シンガポール、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ルクセンブルクと並んで最高評価(いずれも見通し安定)を得ている。スイスでは、欧州委員会(EC)の潜在産出量作業部会(POWG)の生産関数アプローチで推計した潜在GDPを、予算年度における実質GDPの予測値で除した景気係数に、通常外収入を除く歳入推計値を乗じた額を歳出上限額としている。この「債務ブレーキ」が2003年に憲法に明記されて以降、長期的に財政均衡が実現している。
政治的な中立性の高さや財政面の基盤の強固さから、自国通貨のスイス・フランが安全資産として機能しているため、恒常的に通貨高となっている。そのため、物価水準は世界トップクラスだが、その物価を考慮しても収入は非常に高い。PPPで各国の物価水準の違いを反映した一人当たり年間雇用者報酬(フルタイム換算)は、OECD加盟国38カ国中、ルクセンブルク、アイスランドに次いで3位で、OECDの平均より43.0%高い。フルタイム(週の労働時間が所定労働時間の90%以上)労働者の場合、2025年の年収(総支給額)中央値は、男性が92,000フラン、女性が80,900フランで、男性の33.3%、女性の22.1%が年収(総支給額)104,000フラン超である。また、PPP基準での2024年の等価可処分所得中央値(18~64歳)は、ユーロスタット(欧州連合統計局)の統計対象国34カ国中、ルクセンブルク、ノルウェーに次ぐ3位で、EUの中央値より44.5%高い。所得格差を表すジニ係数は0.310で、EU平均の0.294をやや上回る。スイスには全ての労働者に適用される全国一律の最低賃金は存在しない。しかし、一部の州や基礎自治体は、その地域内の全ての労働者に適用される最低賃金を独自に規定している。2026年現在の最低賃金は、ジュネーヴ州で時給24.59フラン、ルツェルンで時給22.75フラン、バーゼル=シュタット準州で時給22.20フラン、ジュラ州で時給21.40フラン、ヌーシャテル州で時給21.35フラン、ティチーノ州で時給20.50フランである。なお、チューリッヒ州のチューリッヒ及びヴィンタートゥールでは、2023年の住民投票でそれぞれ時給23.90フラン、時給23.00フランの最低賃金が可決されたが、基礎自治体には最低賃金の決定権がないとして経済団体が提訴したため、未だ施行されていない。このほか、多くの産業分野で、企業を跨いだ団体労働協約(独: GAV / Gesamtarbeitsvertrag)が、最低賃金、労働時間、休暇などの労働条件を規定している。例えば、宿泊業・飲食サービス業(独: Gastgewerbe)の労働協約(独: L-GAV)における2026年の全国一律の全国一律の最低賃金(通常営業)は、無資格者(区分Ia)の場合、時給24.95フラン、3年間のデュアル(二元)型職業訓練及び6日間の継続教育を受けた連邦能力証明書(EFZ)取得者(区分IIIb)の場合、時給31.16フラン、さらに国家試験である連邦職業専門試験(独: Berufsprüfung)合格者の場合、時給35.58フランとなっている。
スイスは国際競争力が高い国の一つであり、国際経営開発研究所(IMD)の『世界競争力年鑑2026』では世界3位となった。ビジネスの生産性と効率性、公的財政の持続可能性、法の支配等の制度的枠組み、教育、技術インフラ、科学インフラにおいて特に高い評価を得ている。解雇の自由度は、OECD加盟国中、コスタリカ、米国に次いで高い。無期雇用では、労使共に一方的な意思表示で理由なく雇用関係を解消できるが、通常は勤続年数に応じて1~3か月の最低通知期間が必要で、即時の解消はできない。連邦経済省経済事務局(SECO)は、国際労働機関(ILO)失業率でのNAWRU(賃金インフレ非加速的失業率)を、2010年から2017年までは平均4.1%、2018年から2019年までは平均4.3%と推計している。2019年は、実際の失業率が4.4%で、完全雇用に近い状態であったと見なされる。物価安定について、スイス国立銀行は、全国消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率0%以上2%未満と定義している。2025年のインフレ率は0.2%、6~10年後の5年間の長期期待インフレ率は約1.1%で、いずれもその範囲内にある。2025年のGDPギャップは-0.3%で、総需要が供給力を若干下回っている。 また、2024年には工業製品(一部農産加工品を除くHSコード第25~97類)の関税を、原産国を問わず撤廃した。一方で農産品は、食料安全保障の観点から、関税や補助金で強力に保護されている。
2025年における純資産100万ドル以上の富裕層の推計人口は、前年比1.0%増の94.4万人で、世界12位である。成人の約7人に1人が富裕層で、富裕層の割合はルクセンブルクに次ぐ高水準となっている。また、税制優遇や優れた生活の質などを背景に、富裕層の純流入が続いている。2025年末現在、家計の金融資産残高は前年比3.8%増の3兆2,780億フラン、不動産を含む家計の純資産は前年比4.6%増の5兆1,320億フランとなった。
経済的自由に関して、スイス連邦憲法第26条は財産権を、第27条は職業選択の自由や私的経済部門(民間部門)への自由な参入及びその遂行を含む経済活動の自由を保障している。これらはいずれも基本権(独: Grundrechte)である。第36条は、法的根拠、公共の利益または第三者の基本権の保護、比例原則、基本権の核心的内容の不可侵という要件を全て満たす場合にのみ基本権の制限を認めると規定している。また、第94条は、連邦及び州に対して、経済的自由(市場経済)の原則の遵守を規定している。民間部門と共に住民の福祉及び経済的安全に寄与し、民間部門にとって好ましい制度的枠組みを整備することを求め、経済的自由(市場経済)の原則からの逸脱、特に競争を制限する措置は、連邦憲法が規定しているか、州の独占権(専売権)に基づいている場合にのみこれを認めるとしている。
| 暦年 | 実質経済成長率 (支出側) |
インフレ率 (CPI総合) |
インフレ率 (コアHICP) |
失業率 (ILO) |
就業率 (15~64歳) |
政府純債務残高 (GDP比) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | 1.9% | −0.4% | −0.4% | 4.9% | 79.6% | 23.0% |
| 2017 | 1.5% | 0.5% | 0.4% | 4.8% | 79.8% | 21.3% |
| 2018 | 3.3% | 0.9% | 0.4% | 4.7% | 80.1% | 20.5% |
| 2019 | 1.1% | 0.4% | 0.4% | 4.4% | 80.5% | 19.1% |
| 2020 | −2.3% | −0.7% | −0.5% | 4.8% | 79.9% | 22.1% |
| 2021 | 6.2% | 0.6% | 0.3% | 5.0% | 79.6% | 21.5% |
| 2022 | 3.6% | 2.8% | 1.6% | 4.1% | 80.1% | 18.0% |
| 2023 | 1.1% | 2.1% | 1.6% | 4.0% | 80.7% | 18.4% |
| 2024 | 1.5% | 1.1% | 1.1% | 4.3% | 80.4% | 18.3% |
| 2025 | 1.6% | 0.2% | 0.6% | 4.8% | 79.9% | 17.3% |
スイスでは、連邦、州、基礎自治体に課税権がある。GDPに占める税収の割合は27.2%である。OECD加盟国38カ国中、低い方から数えて9位で、加盟国の平均(34.1%)を下回る。
法人税は、連邦税と地方(州・基礎自治体)税がある。連邦税の税率は、税引後利益の8.5%(税引前利益の約7.83%)である。地方税の税率は地域差が大きく、ツーク州やルツェルン州では連邦税を合わせた税引前利益の実効税率は2025年現在約12%なのに対し、ベルン州では約21%となっている。ただし、連結売上高7億5,000万ユーロ以上の多国籍企業に対しては、2021年にOECD/G20「BEPS包摂的枠組み(IF)」において合意されたグローバル・ミニマム課税(Pillar 2)に基づき、15%の最低実効税率を確保する必要がある。そのため、当初の実効税率が15%を下回る場合、国内ミニマム課税(QDMTT)で差分が課税される。これによる税収は、州に75%、連邦に25%の割合で配分される。
所得税は、連邦税と地方(州・基礎自治体)税がある。連邦税の税率は、限界税率11.5%の累進課税である。地方税は、法人税と同様に地域差が大きく、連邦税を合わせた2025年の限界税率は、ツークで22.2%、チューリッヒとバーゼルで39.7%、ジュネーヴで43.2%である。また、有価証券や暗号資産のキャピタル・ゲインに対する課税は、個人投資家は非課税である。ただし、保有期間が6か月以上、年間総取引額が年初の資産残高の5倍以下、年間実現益がその年の純所得(給与所得含む)の50%未満、レバレッジの未使用、デリバティブの限定利用(リスクヘッジ目的のみ)という条件を全て満たす必要がある。そうでない場合は、連邦税務局(ESTV)に専業トレーダーと見なされ、総合課税となる可能性がある。なお、インカム・ゲイン(配当、利子など)は所得の一部と見なされ、原則として総合課税となる。
相続税と贈与税は地方(州・基礎自治体)税で、納税義務者は相続人または受贈者である。課税権は、被相続人の死亡時の居住州に、贈与税は、贈与人の居住州にある。ただし、不動産を相続または贈与する場合は、その不動産が所在する州に課税権がある。オプヴァルデン準州とシュヴィーツ州には相続税・贈与税が存在しない。また、配偶者からの相続は26の全ての州で非課税で、直系尊属からの相続は23州で非課税である。残りの3州に関しても税率は非常に低く、アッペンツェル・インナーローデン準州では30万フランフランを超える相続に対して1%、ヌーシャテル州では3%、ヴォー州では100万フランを超える相続に対して限界税率7%の累進課税が適用される。なお、第三者への相続は多くの州で累進課税に基づく高税率が適用される。相続税と贈与税の税率はルツェルン州を除いて等しい。
付加価値税(VAT)は連邦税で、基本税率は8.1%である。酒類・外食(店内飲食)を除く食品、医薬品、電子版を含む広告媒体でない出版物(新聞・雑誌・書籍)、生理用品などには2.6%の軽減税率、宿泊サービスには3.8%の特別税率が適用される。医療、介護・福祉、教育、文化・芸術・スポーツイベント、保険、不動産・金融商品取引、賭博、旅行仲介に関連する品目は非課税である。
酒税は連邦税である。ビールの税率は、麦汁濃度10.0°P(プラート度)以下は100L当たり16.88フラン、10.1°P以上14.0°P以下は100L当たり25.32フラン、14.1°P以上は100L当たり33.76フランである。蒸留酒の税率は、純アルコール1L当たり29フランである。また、ブドウが原料のアルコール度数18度以下のワイン、ブドウ以外が原料の15度以下のフルーツワインは非課税である。15度または18度超22度以下のものは酒精強化ワインとして純アルコール1L当たり14.50フランが課税される。アルコール度数0.5度以下のビール、その他1.2度以下の酒類は非課税である。
鉱業は、岩塩の採掘のみに頼っている。浅海の堆積物と海水が褶曲、もしくは押しかぶせ断層によって地層中に閉じ込められたことに由来し、採掘量は2002年時点で30万トンである。ただし、岩塩精製ではカリウムが副産物として得られる(ドイツ帝国#経済)。グレンコアなど海外で採掘事業を行う企業もある。

化学産業は、第一次世界大戦以来、ノバルティスの前身3社であるチバ・サンド・ガイギーがシンジケートを形成していた。1929年4月、この3社とIG・ファルベンインドゥストリーとフランスの染料組合Centrale des Matières Colorantes は国際カルテルを組んだ。このカルテルは世界輸出の5分の4を掌握し、内輪で全染料売上げをスイス19.00%、ドイツ71.67%、フランス9.33%の比率で分配した。1932年2月、ここへインペリアル・ケミカル・インダストリーズが参加して日米がアウトサイダーとなった。
スイスには中世からの金融業の歴史があり、多数の金融機関がある。UBS、チューリッヒ保険など、一部の企業は日本にも進出している。スイス銀行と言われる個人銀行(いわゆるプライベートバンク)は、顧客の情報の守秘義務に関して国際的に有名で、刑事事件が起こっても、原則として顧客の情報は外部に漏らさない。このことからマネーロンダリングの中継地として、しばしばスイス銀行の口座が使われることがある。この秘密主義の方針は、しばしば世界的な批判の的となっている。経済協力開発機構は、スイスに対して資産の出所を確かめる義務を履行するよう勧告している。この他、独裁者や犯罪者の隠し財産として利用されることもあるため「独裁者の金庫番」「犯罪者の金庫番」と揶揄され、スイス人のあいだでもスイスの名誉を傷つけているという批判がある。有名なところでは、フィリピンのマルコス元大統領や、コンゴのモブツ元大統領、ハイチのデュヴァリエ元大統領などは、国民の財産を強奪して私物化した資金をスイスの銀行に預けていることが分かっており、スイスの銀行は彼らの略奪行為について共犯性があるという指摘がある。スイスリークス事件発覚後はスイス政府も、各国の警察および金融当局に対して柔軟な対応をしており、犯罪収益金の没収などの処置を行い当該国に一部返還している。
観光産業には、就労人口の約4%が従事している。たとえば2015年、スイスの観光産業は3560万人の宿泊客を迎え入れ、その収益は174億フランに達し、国内総生産の約2.8%を占めた。2015年、ヨーロッパからスイスへともっとも多くの宿泊客が来訪した国はドイツであり、約400万人であった。スイスの主な観光地は、チューリヒ、山岳地域のグラウビュンデン州、ベルン州、ヴァリス州などである。歴史をふりかえると、スイスは昔から観光客を魅了していた。スイスはヨーロッパの交差点のような場所に位置し、18世紀と19世紀には文学作品の舞台やロマン派絵画の題材となり、世界の人々がスイスの山の世界に熱狂し、そのころに、イギリスの旅行代理店トーマス・クックが初のスイスツアーを企画した。 第二次世界大戦後にはウィンタースポーツが盛んになり、スイスでもウィンタースポーツが楽しめる保養地として人気を集めた。最近ではスイス政府観光局などスイスの観光関連組織は、インド・ロシア・中国などといった新興国からの観光客を迎えるために努力している。
パラケルススやフェルディナン・ド・ソシュール生誕の地域として知られており、学問的分野ならび科学技術が最も発達している国家の一つに数え上げられる。スイスには天然資源と成り得るものが殆ど存在しない為、科学技術は同国経済の発展において重要な役割を果たしている。
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スイスにおける国防の基本戦略は、拒否的抑止力である。すなわち敵国にとって、スイスを侵略・占領することによって得られる利益よりも、軍民の抵抗や国際社会からの非難・制裁によって生じる損失の方が大きくなる状況を作り出すことによって、紛争を未然に防ぐ戦略である。2002年の国連加盟後も、この基本戦略は変わっていない。
軍事費のGDP比は0.7%であり主要国では最も低い。
現代におけるスイスは、兵力約14.7万人から構成されるスイス軍を有し、有事の際は焦土作戦も辞さない毅然とした国家意思を表明しながら、永世中立を堅持してきた、平和・武装中立国家として知られる。また、スイスは国際連合平和維持活動(PKO)への参加に積極的で、国外に武装したスイス軍部隊を派兵しているが、決して武力行使をせず、人道支援に徹している。
多数の成人男性が、予備役もしくは民間防衛隊(民兵)として有事に備えている。平和国家であるスイスではあるが、スイス傭兵の精強さは、ヨーロッパの歴史上、殊に有名である。現在でも、軍事基地が岩山をくり抜いた地下に建設されるなど、高度に要塞化されており、国境地帯の橋やトンネルといったインフラストラクチャには、有事の際速やかに国境を封鎖する必要が生じた場合に焦土作戦を行うため、破壊用の爆薬を差し込む準備が整っている。
仮に、国境の封鎖に失敗して外国の侵略を受けても、主要な一般道路には戦車の侵入を阻止するための障害物や、トーチカが常設してある。東西冷戦の名残で、2006年までは、家を建てる際には防空壕(核シェルター)の設置が義務づけられていた。その数・収容率と強固な構造は、他国の防空壕と比べても群を抜いている。古い防空壕は、地下倉庫や商店などとしても利用されている。
軍事同盟の参加、戦争への参戦は行っていないが戦争当事国のウクライナには武器を再輸出し間接的にウクライナへ軍事支援を行っている。他にもオーストリア、ドイツとの軍事訓練、共同の防衛システム調達を行うなど周辺国を刺激しないようにしている。
右派は武装中立に反するとして徹底的な不介入の憲法明記を求めている。

スイスは陸軍と空軍を有するが、他国を攻撃しうる戦力投射能力は有しない。陸軍は船舶部隊(水軍・海軍とも呼ばれる)を有する。船舶部隊は、おもに国境をなすレマン湖(ジュネーヴ湖)、国際河川のライン川、コンスタンス湖(ボーデン湖)に配置されている。特に、フランスとの国境にあるバーゼルは別名スイス港とも呼ばれ、石油などを積んだ排水量3,000トン未満の船が、オランダのアムステルダム港から、ドイツとフランスを経由してライン川を遡行してくる。バーゼルは、内陸国であるスイスが水運を通じて海とつながる唯一の貿易港となっている。20隻の哨戒艇が主力である船舶部隊は、有事の際にはライン川を遡行する商船を臨検、徴用することとなる。
冷戦の一時期、スイスは自立能力を高める為に兵器の国産化に取り組んだ。かつては戦車や航空機も国産していたが、開発費用の高騰と技術的課題のため断念した。エリコンといったスイスを代表するメーカーは、かつては防衛産業を担っていたが、現在では軍事に関与しない企業に生まれ変わっている。一方で、小火器や装甲車は依然として高い国際競争力を持ち、世界中に輸出されている。銃器メーカーであるシグの製品は日本にも輸出され、警察等の法執行機関や自衛隊で採用されており、ピラーニャ装甲車などの兵器は、アメリカ軍の採用を勝ち取ったことで有名である。

スイスでは国民皆兵を国是としており、徴兵制度を採用している。20歳から30歳の男性に兵役義務があり、女性は任意である。スイス人男性の大多数は予備役軍人であるため、各家庭に自動小銃が貸与され、予備役の立場を離れるまで各自で保管している。かつては冷戦下の厳しい国際情勢に即応するため、包装された弾薬と手榴弾が貸与され、悪用防止の封印を施した容器に入れて各自が保管していた時期もあった。
対戦車兵器や迫撃砲など、より大型の武器は、地区単位で設置されている武器庫に収められ、厳重に管理されている。これらの支給火器が犯罪に用いられることはごくまれであったが、2007年9月から予備役に貸与されていた弾薬は回収され、スイス軍が集中管理するようになった。現在、予備役の立場にある国民は、自動小銃は持っていても弾薬は持っていない。有事の際は、動員令を受けた予備役に対して速やかに弾薬が貸与される事になっている。
銃が手軽に手に入る社会であるため、スイスでは自殺にも銃を用いる傾向がある。自殺者の24%から28%が銃を用いており、その割合はアメリカ合衆国に次ぐ世界2位で、ヨーロッパの中では最高である。また男性が銃による自殺を選択する傾向があり、銃による自殺者の95%は男性である。しかし、「世界平和度指数」の軽火器へのアクセスしやすさによると、スイスは5段階評価で2点で、台湾やドイツと同レベルであり、スイスはアメリカ合衆国のように弾薬が簡単に手に入る社会ではないことがうかがえる。

人口は912万7,125人(2025年12月末現在)で、そのうち外国籍が27.7%を占める。また、都市人口率は86.3%である。合計特殊出生率(TFR)は1.29で、人口置換水準を大きく下回る。高齢化率は19.5%で、高齢社会に分類される。平均寿命は男性82.7歳、女性86.3歳と世界有数の長寿国である。人口密度は1k㎡当たり221人だが分布は不均一で、人口の3分の2以上が、国土面積の31%に過ぎないスイス高原(ミッテルラント)に居住している。一方で、プライメイトシティや市域人口100万人以上の大都市はなく、高原内部では分散が見られる。
現在のドイツ語圏は5世紀にローマ人が撤退したあと、北からやってきたゲルマン系アレマン人が支配した地域であり、ヘルウェティイ族などのケルト系先住民と混血した。フランス語圏は同時期のゲルマン系ブルグント人の支配地域でヘルヴェティア共和国以降の19世紀にフランス語化したものであり、イタリア語圏はゲルマン系ランゴバルド人、ロマンシュ語圏はケルト系ラエティア人の地域の名残とも考えられる。その後、現在のスイス全土はゲルマン系のフランク王国や神聖ローマ帝国に支配されたため、ラテン化されたケルト人にゲルマン系が加わった流れはほぼ共通する。いずれにせよ混成民族であることはすべての欧州国家の例にもれない。
2025年12月末現在、移民(1年以上スイスに居住する外国籍の者)は2,528,117人で、そのうち82.3%がヨーロッパ諸国の国籍を持つ。移民の人口上位6国籍は、イタリア346,115人、ドイツ336,446人、ポルトガル258,139人、フランス179,386人、コソボ116,865人、スペイン104,448人で、これらで移民の過半数を占める。また、ユーゴスラビア紛争で発生した難民を受け入れた経緯などから、コソボを含む旧ユーゴスラビアの国籍を持つ移民も313,798人と多い。また、ロシアのウクライナ侵攻以降、ウクライナ国籍者が急増し、難民を中心に74,207人が居住している。なお、東アジア諸国の国籍を持つ移民は34,890人で、中国23,225人、日本6,132人、韓国2,650人、モンゴル1,614人、台湾1,210人、北朝鮮59人となっている。
2025年10月現在、スイスの在留邦人(3か月以上日本国外に滞在する日本国籍者)は12,297人で世界18位、ヨーロッパではイギリス、ドイツ、フランスに次ぐ4位となっている。
2002年に発効したスイス・EU第1次二国間協定(Bilateral I)に含まれる「人の自由な移動に関する協定(AFMP)」により、スイスとEU加盟国の国籍者は、生活に十分な資産または相手国での雇用契約があれば相手国に自由に居住・就労できる。AFMPはEFTA加盟国の国籍者にも同様に適用される。一方で、日本を含む第三国の国籍者の居住・就労には非常に高いハードルが存在する。
2020年に流行した新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、アジア人が差別的言動を受ける例も報告されている。
2022年、スイスはできるだけ迅速かつ効率的に庇護を受け入れるため、庇護申請に対する回答期間を当初の400日から140日に短縮した。その結果、中国などからの亡命希望者は大きな恩恵を受けている。2022年2月の時点で、スイスは他のヨーロッパ諸国よりもはるかに多くの難民を受け入れている。亡命希望者が第三国に住んでいる場合、ダブリンルールによりスイスで庇護を受けることができなくなるため、スイスで直接庇護を求めるべきである。
[要出典]

スイスでは、各地方の地理的・歴史的な理由から使用言語が分かれているためドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つを公用語と定めている。これに合わせ、公共放送のスイス放送協会(SRG SSR)も、4つの公用語を使用して放送している。
北部と中部ではおもにドイツ語が使われている(全人口の64%、右図の黄色)。その多くはアレマン語系のスイスドイツ語と呼ばれる方言であるが、新聞やテレビ、ラジオのニュース番組ではドイツの標準語である高地ドイツ語が使われる。ただし地方の放送局ではニュース以外の一般番組もほとんどスイスドイツ語で、全国放送でもテレビの天気予報だけはスイスドイツ語である。
西部ではフランス語が(20%、紫色)、南部ではイタリア語が(6%、緑色)使われている。スイス・フランス語は標準フランスとほとんど変わりはないが、数の数え方に若干特徴がある(数字の70、80、90をフランスのsoixante-dix、quatre-vingt、quatre-vingt-dixではなくseptante、huitante、nonanteと言う)。イタリア語はロンバルド語の系統に属する西ロンバルド語が混じる。ティチーノ州で使われるロンバルド語系イタリア語はティチーノ語とも呼ばれる。
ロマンシュ語は、南東部にあるグラウビュンデン州のごく一部の人々の間で使われているだけであり、いまだ絶滅の危機にある(0.5%、赤色 - 面積は広いが人口は少ない)。ドイツ語圏以外のスイスでは、ドイツ語を学習する場合、普通標準ドイツ語を学ぶため、かなり差異のあるスイスドイツ語の理解がスムーズにできないことがある。したがって、ドイツ語圏スイス人と非ドイツ語圏スイス人の間で会話する時、ドイツ語圏のスイス人は標準ドイツ語を理解できるものの、会話の上では障害となることが多く、公用語であるフランス語のほかに英語を用いることも多くなっている。学校教育において英語を必修科目とし、母語以外の公用語を選択科目とする学校が増えていることも、若年層における英語の使用に拍車をかけている。
そのほか、移民の出身地域である旧ユーゴスラビア諸国の言語やトルコ語が使われる。

スイス国民が信仰する宗教は、カトリックが人口の31%、プロテスタントが19%と、この2つでほとんど大部分を占める。ほかにはイスラム教が6%である。
2009年12月16日、ジュネーヴのイスラム関係者が、モスクの塔(ミナレット)新設禁止に抗議して、欧州人権裁判所に提訴したことが明らかになった。同年11月には、スイス国民投票においてミナレット新設は禁止が賛成多数で承認されていた。
市民の生活満足度は高く、国連世界幸福度報告では第2位(2016年)、OECDの人生満足度(Life Satisfaction)ではデンマーク、アイスランドに次いで第3位、世界幸福地図では世界178か国で第2位(2006年)であった。
アメリカ合衆国の雑誌『USニュース&ワールド・リポート』が発表した世界最高の国ランキングに、スイスは第1位(2020年)に選ばれた。
2025年現在、16歳以上74歳以下の個人における生成AIの利用率は47.0%で、ユーロスタット(欧州連合統計局)の統計対象国33カ国中、ノルウェー(56.3%)とデンマーク(48.4%)に次ぐ3位となり、EU平均(32.7%)を上回った。
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2024年の自殺者数は996人(男性719人、女性277人)となった。同年の自殺死亡率(人口10万人当たり粗死亡率)は11.1(男性16.1、女性6.1)で、近年低下傾向にある。15歳以上44歳以下の男性における死因1位は交通事故を含む不慮の事故、15歳以上44歳以下の女性における死因1位はがんで、自殺は男女共に同年代における死因2位となっている。
健康保険は、ユニバーサルヘルスケア(国民皆保険)を達成している。医療制度はほかの欧州諸国と比べ費用は高いがアウトカムは良好であり、患者の満足度は高く、2017年のEuro Health Consumer Indexでオランダに次いで34か国中総合2位であった。医療費支出は2015年にはGDPの12.1%を占め、これはドイツやフランスの約11%より少し高く、アンドラ並の値である。1990年より医療の高度化、市民の長寿命化を受けて徐々に費用が増加傾向にある。
原則として、スイスに居住する者は国籍に関わらず、居住開始または出生から3か月以内に、連邦政府の認可を受けた健康保険会社(独: Zugelassenen Krankenversicherer)が提供する強制健康保険(独: OKP/Obligatorischen Krankenpflegeversicherung)に加入しなければならない。日本人の場合、派遣期間が5年を超えると見込まれない海外派遣者(駐在員)またはスイスの外交官等身分証明証(仏: Carte de légitimation)を所持する外交官・国際公務員は加入が免除される。OKPは民間保険だが、全ての居住者に質の高い医療を提供するため、連邦政府によって事業が厳しく規制され、加入者の利益が優先されている。保険会社は申請者の加入を拒否してはならず、保険料の算出において申請者(加入者)本人の年齢区分(18歳以下、19歳以上25歳以下、26歳以上の3区分)及び居住地域以外の情報を用いてならない。加入者の平等な待遇が保証される必要があり、保険会社はOKPで営利を追求することは禁止されている。また、OKPの給付内容は、有効性(独: Wirksamkeit)、適切性(独: Zweckmäßigkeit) 及び経済性(独: Wirtschaftlichkeit)の3つの観点(WZW基準)から詳細に規定されており、契約する保険会社によって診療に違いが生じることはない。同一の保険会社、同一のプランにおいて、当初の保険料は同一地域内の全ての加入者において均一である。これは加入者の年齢や健康状態によって保険会社が不利な条件を課さないようにするためであるが、均一の保険料は高所得世帯にとっては低負担となり、低所得世帯にとっては高負担となる。こうした逆進性を軽減すべく、低所得者世帯及び若年層を対象とした保険料減額制度(独: IPV/Individuelle Prämienverbilligung)を各州が主体となって運営している。IPVによって、低・中所得世帯の18歳以下は保険料の8割以上、19歳以上25歳以下の就学者は保険料の5割以上が補助され、これに該当しない低所得者は、本人の経済状況に応じて適宜補助される。補助金は州から保険会社に直接支払われ、当初の保険料から差し引かれる。2026年の全国平均月保険料は18歳未満は122.5フラン、19歳以上25歳以下は326.3フラン、26歳以上は465.3フランである。近年、人口動態の変化や医療技術の進歩に伴って増加する医療費に対応するため、保険料の上昇が続いている。なお、週労働時間が8時間以上の被雇用者が負傷した場合は、業務中か否かを問わず傷害保険(独: UVG/Unfallversicherung)が適用され、OKPの給付内容に相当する全ての診療において自己負担は一切発生しない。
スイスでは、国際基準による高水準の動物福祉政策ならび保護政策を行っている。
スイスでは他者の人権の受け入れ、汚職の少なさ、情報の自由な流れ、良好なビジネス環境、高いレベルの人的資本、資源の公平な配分、十分に機能する政府、および近隣諸国との良好な関係によって決まる2023年の「積極的平和指数」で世界4位となった。
婚姻時、2013年以前は夫の氏が優先であった。正当な利益があれば、妻の氏を称することもできた(同氏)。自己の氏を前置することもできるとされていたが、2013年以降、婚前に特に手続きしないかぎり原則として婚前の氏を保持すると変更され、完全な選択的夫婦別姓が実現された。配偶者の氏に変更するためにはそのように婚姻前に手続きを行わなければならない。2022年7月1日から同性結婚が可能となった。
スイスの治安は比較的良好であるといわれているが、スイスの犯罪統計によれば、2019年の犯罪件数(麻薬法・入国管理法違反を除く)は43万2,000件(前年比±0%)(多い順に、チューリッヒ州:91,174件、ベルン州:53,942件、ジュネーブ州:47,499件、ヴォー州:45,805件)となっている。内訳は、財産犯罪(窃盗・車両盗難・強盗・詐欺・恐喝など)が286,207件で約66%を占めるほか、殺人:46件、傷害:8,347件、脅迫:10,834件、性犯罪:8,189件などが挙げられる。また麻薬法違反:75,757件(-0.7%)、入国管理法違反:37,024件(-3.6%)とされている。
観光が盛んなことから観光客を狙った犯罪が多い。特にチューリッヒ、ルツェルン、バーゼル、ジュネーブ及びベルンといった都市部において、ホテルのロビー及びレストランでの置き引き、公共交通機関内でのスリ、空港でのクレジットカード詐欺被害が報告されている。
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スイス連邦政府は一般的な法執行機関を持っておらず、国内の法執行機関の調整は州の警察司令部の委員会によって行なわれている。
2023年現在、26の州警察機関と多数の地方警察機関が、同国の法執行機関を支えている。
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スイスには 124の拘留施設が存在し、施設の全てが州によって運営されている。収容人数は最大 6,736人。
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4つの公用語と文化的多様性により、スイスのマスメディアは長らくヨーロッパで最も発展し、完璧なものであった。
しかしスイスは国土が狭いため、国境を接する大きな国家に強い影響を受ける。国外のジャーナルやラジオやテレビは国中で人気である。 報道部門はスイス放送協会の管轄であり、連邦政府の補助金も受け取っているが、出版物に関して政府は関与していない。
スイスは2021年に国境なき記者団による世界報道自由度ランキングで10位にランクインした。
スイスの税関は2018年に、日本の大規模な同人誌即売会であるコミケット(コミケ)から戻ってきたファンによって家に送られた漫画を没収した。スイス刑法第197条により、図面や仮想描写などの純粋に架空の形式の非実在児童ポルノはスイスでは違法である。この法律には、コミック(マンガ)やその他の仮想バージョンでの児童ポルノの描写も罰せられる。刑法第197条は、「未成年者との非実際的な性行為」の描写も罰せられると明確に述べている。この背後にある考え方は、児童ポルノの消費が模倣行為につながる可能性があるため、未成年者が「本物」であるか「唯一」の仮想であるかは関係ない。しかし、スイスは多くの欧米諸国と比較して、非実在児童ポルノに対してそれほど厳しくはない。カナダとイギリスはどちらも、未成年のキャラクターが登場する非実在児童ポルノを所持している人々を刑務所に入れている。一方、フィンランド、ドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマークなどの欧州諸国では、実写風でない非実在児童ポルノは合法とされている。
スイスは1894年に中央ヨーロッパ時間(CET / UTC+1)を導入した。1981年には夏時間(サマータイム)を導入し、毎年3月の最終日曜日から10月の最終日曜日までは中央ヨーロッパ夏時間(CEST / UTC+2)となる。

アルザス料理も含むドイツ料理、フランス料理、イタリア料理といった周辺の国や地域の影響を受けながらも、スイス特有の多くの料理を有する。
スイスは歴史的な農業国であり、伝統的なスイス料理は素朴で、ジャガイモとチーズのような質素な食材で作る傾向がある。

古くはドイツ文学が優勢であったが、18世紀になるとフランス語話者の流入などから、ベルンなどでフランス語が流行した。スイス出身の作家として、イェレミアス・ゴットヘルフ(1797年 - 1854年)やゴットフリート・ケラー(1819年 - 1890年)、近現代ではマックス・フリッシュ(1911年 - 1991年)やフリードリヒ・デュレンマット(1921年 - 1990年)などが挙げられる。デュレンマットの『約束』は、2001年にジャック・ニコルソン主演でハリウッド映画化された。
フランス文学では、ジャン=ジャック・ルソー(1712年 - 1778年)やスタール夫人(1766年 - 1817年)が有名である。シャルル=フェルディナン・ラミュ(1878年 - 1947年)は、過酷な環境に身を置く小作農や山地の住民の人生を描いた。イタリア語やロマンシュ語を母語とする作家も、スイス文学の多様性に貢献している。
おそらく最も有名なスイス文学作品である『アルプスの少女ハイジ』は、アルプス山中に祖父と暮らす孤児の少女を描いたもので、児童文学の名作としてスイスの象徴にもなっている。作者のヨハンナ・シュピリ(1827年 - 1901年)は、同様の主題の作品を数多く著わした。
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バーゼルを拠点に、異文化交流を目的とした『カルチャスケープス』と呼ばれる学際的な芸術祭が毎年秋に開催されている。
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国内における言語の違いと文化的多様性が、スイスにおける映画史を形づくっている。ドキュメンタリー映画、アートフィルムや実験映画、そして大衆的な商業映画が存在し、作品群についても作家たちについても、情報源の多様さより以上の多様性が存在している。
スイスには700を超える様々な伝統衣装が存在する。特に女性の衣装は、地域毎に異なることがよくあるといわれている。
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国民を啓発する目的から考案された「連邦祭」やワイン生産者の祭典「フェット・デ・ヴィニュロン」が開催されている。
法定祝祭日は以下の通りとなっている。
| 日付 | 日本語表記 | 独語表記 | 仏語表記 | 英語表記 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月1日 | 元日 | Neujahrstag | Jour de l'An | New Year's Day | |
| 聖金曜日 | Karfreitag | Vendredi Saint | Good Friday | 移動祝祭日。復活祭の前々日。 | |
| 復活祭 | Ostern | Pâques | Easter | 移動祝祭日。春分後の最初の満月の次の日曜。 | |
| 復活祭月曜日 | Osternmontag | Lundi de Pâques | Easter Monday | 移動祝祭日。 | |
| キリスト昇天祭 | Auffahrt | Ascension | Ascension | 移動祝祭日。復活祭から数えて40日目。 | |
| 聖霊降臨祭・五旬節 | Pfingsten | Pentecôte | Whit Suntide | 移動祝祭日。復活祭から数えて50日目。 | |
| 聖霊降臨祭月曜日 | Pfingstmontag | Lundi de Pentecôte | Whit Monday | 移動祝祭日。 | |
| 8月1日 | 建国記念日 | Bundesfeier | Fête de la Confédération | Confederation Day | |
| 12月25日 | クリスマス | Weihnachtstag | Noël | Christmas Day | |
| 12月26日 | ボクシング・デー | Stephanstag | Saint-Étienne | St. Stephen's Day |
このほか、地域ごとの祝日がある。
スイス国内ではサッカーが最も人気のスポーツとなっており、今から120年以上前の1897年にプロサッカーリーグの「スーパーリーグ」が創設された。スイスサッカー協会によって編成されるサッカースイス代表は、FIFAワールドカップには13度の出場歴があり1954年大会は自国開催された。
UEFA欧州選手権には6度出場しており、UEFA EURO 2008を隣国のオーストリアと共同開催している。スイス人の著名な選手としては、ジェルダン・シャチリ、グラニト・ジャカ、リカルド・ロドリゲス、ステファン・リヒトシュタイナー、ヤン・ゾマー、マヌエル・アカンジなどが存在する。
1954年から2016年まで、スイス国内でモータースポーツの開催が認められていない時期があった。しかしながら、スイスを拠点に国外で活躍する有力なレーシングチームやレーシングドライバーはこの期間中も存在していた。ただし、時計を通じて争うタイムアタックだけのレースは認可されていたため、ラリーやヒルクライムのイベントは開催されていた。
スイスではテニスも盛んであり、有名な選手としてはロジャー・フェデラーが挙げられる。またウィンタースポーツも盛んで、スキージャンプ、アルペンスキー、スノーボード、カーリングといった競技も行われている。サンモリッツでは1928年冬季オリンピックと1948年冬季オリンピックの2回の冬季オリンピックと、2020年ローザンヌ冬季ユースオリンピックが開催された。
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