ブラック・ドッグ (バンド)

ザ・ブラック・ドッグ
The Black Dog
別名 Echo Mike、Close Up Over、Xeper、Atypic、I.A.O.、Balil、the Discordian Popes
出身地 イングランドの旗 イングランド シェフィールド
ジャンル 電子音楽、IDM、アンビエント、テクノ、実験音楽、フィールド・レコーディング
活動期間 1989年 – 1995年、2005年 –
レーベル Soma、Dust Science、ワープ、GPR、Black Dog Productions、BMG、サイアー
共同作業者 プラッド
公式サイト www.theblackdogma.com
メンバー マーティン・ダスト
リチャード・ダスト
旧メンバー ケン・ダウニー
アンディ・ターナー
エド・ハンドレイ
スティーヴ・アッシュ
ロス・ナイト

ザ・ブラック・ドッグ(The Black Dog)は、イギリスの電子音楽グループ。エレクトロニカ、IDMの曲をリリースしている。

経歴

エド・ハンドレイ、アンディ・ターナー、ケン・ダウニーの3人により、1980年代後半に結成。当時盛り上がっていたデトロイト・テクノを独自に解釈した作品を、自らのレーベルであるブラック・ドッグ・プロダクションズ(Black Dog Productions、BDP)より3枚のシングルを発表。その後、ジェネラル・プロダクションズ・レコード(General Productions Records、GPR)やライジング・ハイ(Rising High)といったテクノレーベルからもシングルをリリースしていたが、1993年にワープ・レコーズのAIシリーズの一つとしてリリースされたアルバム『バイツ』(ブラック・ドッグ・プロダクションズのコンピレーションという体裁で、3人が各自持ち寄った曲を収録したもの)により、一気にテクノ・シーンのメジャーなアーティストとなる。この『バイツ』は他アーティストへも多大な影響を与え、ワープ10周年の際に、最も印象的なアルバムとして多くのアーティストがこれを挙げた。

同時期にGPRより3人によるザ・ブラック・ドッグとしてのアルバム『Temple of Transparent Balls』をリリース。1995年に発表されたアルバム『スパナーズ』の後、ハンドレイとターナーが脱退し、プラッドとして活動を開始する。なお、プラッドは元々ハンドレイとターナーがザ・ブラック・ドッグ加入前に活動していたユニット名である。以降はダウニーのソロ・プロジェクトとして活動を継続。1996年のアルバム『ミュージック・フォー・アドヴァーツ (アンド・ショート・フィルムス)』で活動初期から行っていた中近東へのアプローチを積極化し、1998年にはイエメンの歌手オフラ・ハザとのコラボレートEP『Babylon』を、2002年にはブラック・シフィチ(Black Sifichi)による詩の朗読をフィーチャリングした『Unsavoury Products』などといったコラボレートを行い、2005年にマーティン・ダストとリチャード・ダストが加入。新体制によるアルバム『Silenced』はかつてのAIシリーズのような作風に先祖がえりした。これ以降、ダウニーは一時離れていた音楽活動を再び活発化する。

2007年3月、Soma Quality Recordingsよりブラック・ドッグ・プロダクションズ時代のシングル3枚、およびジェネラル・プロダクションズ・レコードからリリースされた数枚のシングル作品を寄せ集めた1995年のアルバム『Parallel』を組み合わせ、リマスタリングを施したCD2枚組アルバム『Book of Dogma』がリリースされた。続けて10月には同じくSomaから『Temple of Transparent Balls』が再発され、これにより、ザ・ブラック・ドッグの初期作品はほぼ全てがCDで聴けるようになった。

再発騒動

2007年初頭に『Book of Dogma』として、それまで幻とされてきた初期作品があっけなく再発されたのはあまりにも突然の出来事であった。しかし今回は2002年の海賊盤とは異なり、ザ・ブラック・ドッグの公式ウェブサイト上でリリースのアナウンスが行われたことから、オリジナル・メンバーであるケン・ダウニーの許諾を受けた正規の再発であると判断できる。

日本国内の一部のレコードショップはウェブサイト上でこれらをハンドレイ、ターナー、ダウニーの3人が再結成して作った新作であるかのような紹介を行った(2007年10月現在も修正されていない)。その一方でHMVやタワーレコードといった大手外資系ショップでは、ウェブサイトに掲載された当初から再発であることをはっきりと明記していた。

その後

ケン・ダウニーは、2025年12月20日に死去した。

アーティスト名義

3人組時代は複数の名義を使っていたが、1995年以降はザ・ブラック・ドッグ名義が中心である。太字は3人各自のソロ名義で、斜体はケン・ダウニーの使用した名義。

ディスコグラフィ

アルバム

※注記なきものは、ザ・ブラック・ドッグ名義。各制作者構成を表記。

ケン・ダウニー with エド・ハンドレイ、アンディ・ターナー

  • 『バイツ』 - Bytes (1993年) ※ブラック・ドッグ・プロダクションズ名義
  • Temple of Transparent Balls (1993年)
  • 『スパナーズ』 - Spanners (1995年)

ケン・ダウニー ソロ

  • 『ミュージック・フォー・アドヴァーツ (アンド・ショート・フィルムス)』 - Music for Adverts (and Short Films) (1996年)

ケン・ダウニー with スティーヴ・アッシュ、ロス・ナイト

  • Unsavoury Products (2002年) ※featuring ブラック・シフィチ

ケン・ダウニー with マーティン・ダスト、リチャード・ダスト

  • Silenced (2005年)
  • Radio Scarecrow (2008年)
  • Further Vexations (2009年)
  • 『ミュージック・フォー・リアル・エアポーツ』 - Music for Real Airports (2010年)
  • 『リベル・ドグマ』 - Liber Dogma (2011年)
  • 『トランクレメンツ』 - Tranklements (2013年)
  • 『ニーザー / ニーザー』 - Neither/Neither (2015年)
  • 『ブラック・デイジー・ホイール』 - Black Daisy Wheel (2018年)
  • 『ポスト・トゥルース』 - Post-Truth (2018年)
  • 『フラグメンツ』 - Fragments (2020年)
  • Music for Photographers (2021年)
  • Music for Airport Lounges (2023年)
  • The Grey Album (2023年)
  • My Brutal Life (2023年)
  • Music for Moore Street Substation (2023年)
  • Other, Like Me (2024年)
  • Sleep Deprivation (2024年)
  • My Brutal Life 2 (2025年)
  • Loud Ambient (2025年)

マーティン・ダスト & リチャード・ダスト

  • Loud Ambient 2 (2026年)
  • Feral Grace (2026年)

EP

ケン・ダウニー with エド・ハンドレイ、アンディ・ターナー

  • Virtual (1989年)
  • Age of Slack (1989年)
  • Techno Playtime (1990年)
  • Parallel (1991年)
  • Vir²l (1992年)
  • Vanttool (1992年)
  • Peel Session (1999年) ※1995年録音

ケン・ダウニー ソロ

ケン・ダウニー with マーティン・ダスト、リチャード・ダスト

  • Bite Thee Back (2005年)
  • Trojan Horus (2005年)
  • Remote Viewing (2005年)
  • The Remixes (2005年)
  • Riphead (2006年)
  • Floods (2007年)
  • Set to Receive (2008年)
  • Detroit vs. Sheffield (2008年)
  • Vexing (2009年)
  • We Are Sheffield (2009年)
  • The Vexing Remixes (2009年)
  • Thee Lounge (2010年)
  • Subject to Delays (2010年)
  • Liber Kult (Book 1 ov 3) (2011年)
  • Liber Temple (Book 2 ov 3) (2011年)
  • Liber Nox (Book 3 ov 3) (2011年)
  • Liber Chaos (Book ov Aiwass) (2011年)
  • The Return ov Bleep (2013年)
  • Darkhaus Vol. 01 (2013年)
  • Darkhaus Vol. 02 (2013年)
  • The Return Ov Bleep (2013年)
  • Werk+Play (2014年)
  • Exhibit 1 & 2 (2014年)
  • Shards Ov Light (2018年)
  • Allegory 1 (Red) (2020年)
  • Allegory 2 (Green) (2020年)
  • Allegory 3 (Blue) (2020年)
  • Further Fragments (2020年)
  • Dubs: Volume 1 (2021年)
  • Dubs: Volume 2 (2021年)
  • Dubs: Volume 3 (2021年)
  • Brutal Minimalism (2022年)
  • Concrete Reasoning (2022年)
  • Fighting Modernism (2022年)
  • The Reproduce (2023年)
  • Being Brutal (2023年)
  • Nybrutalism (2024年)
  • Isolation (2024年)
  • Seclusion (2024年)
  • Dreamless Sleep (2024年)

コンピレーション & ライブ・アルバム

ケン・ダウニー with エド・ハンドレイ、アンディ・ターナー

  • Parallel (1995年)
  • Book of Dogma (2007年)
  • Fragments Live (2021年)

ケン・ダウニー with スティーヴ・アッシュ、ロス・ナイト

  • Genetically Modified (2003年) ※with ブラック・シフィチ、『Unsavoury Products』からのリミックス

ケン・ダウニー with マーティン・ダスト、リチャード・ダスト

  • Thee Singles (2006年)
  • Thee Singles Volume 2 (2008年)
  • Final Collected Vexations (2010年)
  • Liber Collected – Book Ov Law (2014年)
  • Department Of Dogma (Live In Toronto 1997) (2018年)
  • Fragments Live (Sheffield 2020) (2020年)
  • Live In Barcelona 25/03/22 (2022年)
  • The Black Dog Live @ Festival Of The Mind (2024年)
  • Live At The ICA (2024年)

脚注

出典

  1. ↑ “It’s with great sadness and a heavy heart that we announce the passing of Ken Downie on 20/12/25. Rest In Peace brother, you will be deeply missed and never forgotten. Our condolences to Sheena and his family.”. Instagram (2025年12月21日). 2026年9月27日閲覧。
  2. ↑ Murray, Robin (21 December 2025). “The Black Dog Founder Ken Downie Has Died”. Clash Magazine. 2026年9月27日閲覧.

外部リンク