この記事には性的な表現や記述が含まれます。 |

真夏の夜の淫夢(まなつのよのいんむ、まなつのよるのいんむ、通称:淫夢)は、コートコーポレーション(COAT)が2001年(平成13年)7月20日に発売したゲイビデオ、およびそこから派生したインターネット・ミーム。本記事ではそのインターネット・ミームについて扱う。
このミームの元となった『Babylon STAGE 34 真夏の夜の淫夢 〜the IMP〜』は、第一章から第四章までの4部構成によるオムニバス形式の作品であり、各章が完全に独立したストーリーを形成する。
インターネット・ミームとして取り上げられる『真夏の夜の淫夢』は、主にこの作品の第一章(次項)と第四章(後述)から、出演者の台詞やBGM、シチュエーションなどを(元の文脈とは無関係に)抽出したものである。2019年(令和元年)時点で、インターネット上でカルト的な人気を集める作品と評されている。ミーム化に伴って作品を収録したVHSテープの価格も高騰しており、2025年(令和7年)4月1日にリサイクルショップの駿河屋が入荷した際には、810,810円という高額で販売した。また、過去にも駿河屋が364,364円で販売したことがある。
2002年(平成14年)、あるプロ候補のスポーツ選手に似た人物がゲイビデオに出演していたという疑惑を週刊誌・スポーツ紙が報じた。そのビデオが本作品の第一章「極道脅迫!体育部員たちの逆襲」であったことから認知度が高まり、インターネット匿名掲示板の2ちゃんねるでも話題となった。
2004年(平成16年)ごろからは、『真夏の夜の淫夢』への出演者が作中で発言した台詞に由来する「アッー!」や「オナシャス!」、2002年(平成14年)の週刊誌のインタビューで疑惑の選手に言及した関係者による「なんだこれは、たまげたなあ」という発言などが、インターネットスラングとして使われるようになった。2005年(平成17年)には2ちゃんねるの「ガイドライン板」において、「【アッー!】のガイドライン」というタイトルのスレッドが立てられている。
動画サイトのニコニコ動画では、2007年(平成19年)には本編動画が転載され、2008年(平成20年)ごろから音MADなどいわゆる「MADムービー」の素材に使われるようになった。2010年(平成22年)ごろからこの作品を題材とした動画投稿が急増し、2014年(平成26年)時点で増加の一途をたどった。
ニコニコ動画で月ごとに注目されていたタグを紹介する「月刊ニコ動人気タグトレンド」では、2014年(平成26年)3月4日から10日には、ほかのジャンルを抑えて関連動画の人気が1位となり、翌年5月においても5位にランクインした。
批評家・哲学者の福尾匠は、このミームが動画サイト上で普及した背景について、ゲイ・ポルノという「異性愛規範に対する外部性」を笑いの対象とした点を指摘した。
本作品の認知度の拡大に伴い、本作品の第四章「昏睡レイプ!野獣と化した先輩」で「田所」役を演じた男優が、「野獣先輩(やじゅうせんぱい)」という通称で注目を集めるようになった。野獣先輩を題材にしたさまざまな動画がインターネット上にアップロードされ、MAD動画も制作されているものの、その素性は明らかになっておらず、インターネット上ではさまざまな噂や憶測が飛び交っている。
『真夏の夜の淫夢』および関連作品中に登場する台詞・音声などは、「淫夢語録」と通称されるようになった。この語録を基に動画を用いて制作したMAD動画もしくはそれに類するものや、まったく関係のないゲームのプレイ動画に台詞や音声を入れた動画が制作されるなど、日本のインターネット社会、特にニコニコ動画界隈における人気は高く、淫夢語録はインターネットスラングとして浸透していると評された。また、人気のアニメやニュースなどに「淫夢」との一致部分を見いだして楽しむことなども、ネットニュースで取り上げられた。
淫夢語録から広がったインターネットスラングのひとつとして、「微レ存」がある。Amebaが行っている「JCJK流行語ランキング」では、2014年(平成26年)に「微レ存」が10位にランクインした。
文化人類学者の打田秀太は、2022年(令和4年)に日本語圏の実践者を対象に行った調査に基づき、この「語録」が単なるスラングとしてだけでなく、ミームの「境界」として機能していると分析している。打田によれば、「淫夢」の定義自体は実践者の間でも非常に曖昧で主観的であると認識されているが、一方で「語録」を使用すべきか否かを状況に応じて判断すること(例:公的な場では使用を控えるが、「淫夢」の調査と認識すれば積極的に用いる)が、そのコンテクストが「淫夢」であるか否かを区別し、枠組みを維持する機能を持っていると指摘した。
打田は、2022年の実践者への聞き取り調査に基づき、「淫夢」ミームがコミュニティで「受け皿」として機能していると考察した。これは、ミームの定義自体が曖昧であるため、本来は無関係である「写真撮影」や「文芸作品」といった多様なトピックやコンテンツを「淫夢」の文脈(=受け皿)に乗せることで、異なる関心を持つ人々がオンライン上でつながりを構築することを可能にする役割を果たしているというものである。
また、打田は実践者の意識として、ミームを公にしたくない(「表に出したくない」)という内輪的な志向と、ミームが広まってほしい(「拡散されてほしい」)という、一見相反する意識が両立していることも指摘している。
この節には、過剰に詳細な記述が含まれているおそれがあります。百科事典に相応しくない内容の増大は歓迎されません。 |

淫夢語録などの知名度を利用して自身の注目を集めようとする行動は、「淫夢営業」とも呼ばれる。企業などがインターネット・ミームを活用した宣伝を行うことがあるなか、淫夢語録を故意に使用することは一般的にはタブーとされている。これは、淫夢ネタを使用すれば多大な注目を集めることができる一方、淫夢がゲイビデオをネタにしたミームであることにより、使用した企業の良識が問われることがあるためである。
2023年(令和5年)1月30日、広島県呉市音戸町の音戸大橋に近接する施設「音戸観光文化会館うずしお」に、地元の広島県立音戸高等学校の生徒のデザインによるラッピング郵便ポストが設置された。このポストは地域の特産である牡蠣をPRするイラストが描かれているが、「いいよ!!こいよ!!」、「うん!おいしい!」など淫夢語録を連想させる言葉も書かれているとして注目された。この件を受けて、同年3月に呉市、音戸市民センター、ポストを寄贈した郵便局の間で緊急協議を行ったが、「問題の言葉自体は昔から使われる表現で(淫夢からの)引用意図はなく、高校生が地域を盛り上げるために純粋な気持ちでデザインした」として、問題はないと結論づけた。
2024年(令和6年)9月2日、神奈川県警察本部交通部交通総務課のX(旧Twitter)で、「自動車運転時の正しいシートベルト着用」を啓発するポストを投稿したが、添付画像の「運転姿勢の悪い男性のイラスト」が野獣先輩に似ていると話題となり、数日で6万件のリポストを記録した。神奈川県警の担当者によると、イラストのモデルは野獣先輩ではなく、交通総務課の職員が「街で見かけた乗車姿勢の悪い運転手」をモデルに自作したものだという。この投稿には神奈川県議会議員の小林たけしも言及しており、小林は自身のXで「警察からすれば完全なもらい事故であると思うが、正しい姿勢での乗車を啓発する目的は想定以上に達成したと思う」との旨を述べている。
2025年(令和7年)1月には、Xユーザーの1人が、国土交通省北陸信越運輸局長野運輸支局・松本自動車検査登録事務所にある書類(自動車の譲渡証明書)の記入例に、「YJ-SNPI」「TDN-114514」など淫夢を連想させる文字列があるとして撮影した画像をポストし、投稿から数日で1万件のリポストを記録した。その後、当該の事務所は「不適切な表現である」と認め、問題とされた資料は回収したという。
同年3月にも、Xユーザーの1人が、大学受験予備校の東進衛星予備校のある校舎が配布したポケットティッシュに、「いいよ!来いよ!東進に!」という淫夢語録を使用した文章が書かれているとして撮影した画像をポストし、投稿から数日で3,000件以上のリポストを記録した。運営会社は「担当者に確認したところ、元ネタとなる当該のネットミームを知らず、よく認識しないまま使用していた」とし、当該の配布物はすべて処分したという。
2025年(令和7年)2月には、都民ファーストの会幹事長で東京都議会議員の尾島紘平がX(旧Twitter)上で本ミームをネタにしたポストをした。これに対してライターの松岡宗嗣は「いつまで幼稚ないじめを続けるのか」「政治家という立場で同性愛蔑視のネットミームを発信することには責任が問われるのではないか」と批判的な反応を示した。
2025年(令和7年)10月6日、長岡市議会議員の三澤寛人がX(旧Twitter)で「114514」と投稿した。このポストは男児が性被害を受けた事件を報じたニュース記事への反応であり、Xユーザーからは「未成年が性被害に遭っている本件に関して、それを茶化したり揶揄するような言動は、いかなる立場の者であっても厳に慎むべきです」などの非難の声が上がった。三澤はXユーザーの反応を受け、数字の意味を知らなかったと釈明したうえで軽率だったと謝罪した。なお、問題となった投稿、釈明および謝罪の投稿は削除された。
野獣先輩を中心としたミームは、東アジアを中心に日本国外でも流行している。
中華人民共和国(中国)では、動画サイトのbilibiliを中心に「中国のネットユーザーで知らない人はいない」と言われるほど流行している。検閲や規制の厳しい中国では、「同性愛が禁忌とされるなかで、『淫夢』が政府へのささやかな抵抗となっている」との見方もある。
また、中国国内で知名度の高い日本人にはこれまで女優の蒼井そらが挙げられていたが、「野獣先輩」がそれを超えつつあるとされている。
中華民国(台湾)では、2025年(令和7年)5月14日が民国紀元で民国114年5月14日となった。台湾のインターネット上や、郵便番号が114-514に所在して野獣先輩「語録」の「王道を征く」と社名が重なる、台北市の王道商業銀行本社などで盛り上がりを見せた。
2026年8月15日から台北市の電気街「光華商場」地下の情趣夢天堂では、展示企画「仲夏夜之淫夢 - 野獸先輩主題展」(現地表記)を開催した。「淫夢バッジ」など同人グッズの販売、「語録」の記念スタンプ、おみくじ「悪臭神籤」の設置、記念撮影が可能な『真夏の夜の淫夢』の場面を再現したセットの展示などがあった。
『真夏の夜の淫夢』冒頭に登場するサルのような動物は「淫夢くん」と通称されており、スローロリスがそれに似ているとされた。2012年(平成24年)には、脇をくすぐられて片腕を上げたスローロリスがガッツポーズをする様子に『機動戦士ガンダムUC』の楽曲を合わせた動画『完全勝利した淫夢くんUC』がニコニコ動画に投稿され、再生数は300万回に達した。しかし、スローロリス研究家のアンナ・ネカリスは、ガッツポーズのように見えるのは喜びではなく頭を保護しようとする行為であり、動物虐待の可能性があると指摘している。
2016年(平成28年)3月12日には、ニコニコ生放送で生き物の様子を長時間生中継する番組『今月のいきもの』第6弾でスローロリスを取り上げ、番組で借り受けたスローロリスが片腕を自発的に60秒間上げ続ける「スーパーガッツポーズタイム」を目指していた。同年4月末のニコニコ超会議では「スローロリスパワースポット」が設置され、3月放送の『今月のいきもの』で視聴者が「いんむくん」と命名したスローロリスが展示された。
2016年(平成28年)には8月10日を「野獣の日」と語呂合わせし、当日はTwitter上で、元ネタがゲイビデオであると知らないユーザーまで巻き込み、「#野獣の日」のハッシュタグが終日トレンド入りする事態となった。また、この日には東京都世田谷区下北沢にあるコートコーポレーションの本社(通称「野獣邸」)周辺に大勢の人が集まり、近所迷惑や警察沙汰となることがある(詳細は後述)。
ラッパーのrirugiliyangugili(リルギリ)は、2025年8月10日に「野獣邸」付近へ集まった人々の中に突撃する形で、新曲「IKEN」のミュージック・ビデオを撮影し、その日のうちに公開した。この際、集団とトラブルになる様子がX(旧Twitter)で拡散された。リルギリは15日のTwitch配信で、「(8月10日の)2日前に思いついた」、「ただただ面白そうだったから行った」、「最近顔も知らないような人間にとやかく言われることが増えたから、めちゃくちゃそれにむかついて、〈中略〉で、ちょうど野獣(の日)ってそういう感じのアレやから、ちょうどいいやんってなった」などと言及した。YouTuberのPDRさんは、リルギリを「赤髪のクソダサイキリが乱入」としたX(旧Twitter)のポストを紹介し、「その場にいた人はほかの人をクソダサいイキリと呼ぶ権利はないと思う」としたほか、「低予算でMVが作れる」「エキストラを雇わずに済む」「警察に出てもらえる」「話題に便乗できる」と評価した。
| 「YAJU&U」 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| モチモチ(Lailala)の配信限定シングル | |||||||||||||
| リリース | 2024年5月25日 | ||||||||||||
| 規格 | 音楽配信 | ||||||||||||
| ジャンル | J-POP | ||||||||||||
| 時間 | 3分15秒 | ||||||||||||
| 作詞・作曲 | モチモチ | ||||||||||||
| 作曲 | Udio | ||||||||||||
| チャート順位 | |||||||||||||
| |||||||||||||
| |||||||||||||
2024年(令和6年)下半期ごろから、野獣先輩を元にした生成AI楽曲『YAJU&U』が流行した。同年6月8日にはXでこの曲の振り付けが考案され、その後、「野獣先輩ダンス」、「野獣ダンス」、「YAJU&Uダンス」としてTikTokを中心に若年層がこのダンスを踊るようになった。同年5月にYouTubeに投稿された『YAJU&U』の楽曲動画は、2025年3月22日時点で2000万に近い再生数に達している。
2025年5月14日には、アメリカの大手音楽メディアであるピッチフォーク・メディアが『YAJU&U』のレビューを掲載した。同レビューでは、「(音楽界での影響力は)ジョン・レノンに匹敵する政治的脅威」といった意見に言及したほか、レビュアーは「最悪なサマーキャンプで焚き火を囲んで歌ったような、吐き気を催すような代物だ」、「まるで怪物が日常生活の一部になっていくようで怖かった」との旨を述べている。
| 「INMU KING」 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| YAJU-MCの楽曲 | |||||||||||||
| リリース | 2026年8月10日 | ||||||||||||
| ジャンル | |||||||||||||
| 時間 | 4分2秒 | ||||||||||||
| 作詞・作曲 | やじゅまん | ||||||||||||
| 作曲 | Suno AI | ||||||||||||
| チャート順位 | |||||||||||||
|
| |||||||||||||
| |||||||||||||
2026年8月10日には、やじゅまんがYouTube、ニコニコ動画で同時に『INMU KING』という曲を投稿した。日本のYouTubeウィークリー楽曲ランキングで、9月に20位から7位までにランクインした。再生回数も、投稿1か月後の9月にはYouTubeで約330万回に達した。同年9月25日から10月1日のYouTube楽曲ランキングでは2位となった。YouTube楽曲ランキングを基にしたUSENのチャンネル「週間ランキング by YouTube Music」では、本楽曲は「諸般の事情により割愛いたします。ご了承ください。」としてオンエアされなかった。
本楽曲の動画は中国のbilibiliにも転載されたが、アップロード後ただちに削除された。中国共産党にとってセンシティブなくまのプーさんや金正恩が映るシーンがあり、それらをぼかしたり除去しても、宗教の布教・宣伝を禁止する「インターネット宗教情報サービス管理弁法」(簡体字中国語: 互联网宗教信息服务管理办法)に抵触するとして検閲で自動削除されたという。これにより、中国当局が淫夢を宗教と認定したと話題となった。
本ミームは、映像を無断で利用することによる著作権の問題、野獣先輩やその他出演者に対する肖像権やプライバシー権などの人格権の侵害および誹謗中傷、ゲイへの揶揄や差別など、多数の倫理的問題が指摘される。
具体的には、男性同性愛者の性的行為を滑稽なものとして揶揄・嘲笑の対象とする差別感情が根底にあり、著名人ではない一般人で既にアダルトビデオ出演から長期間経過した野獣先輩など出演者の肖像権やプライバシーを侵害し、彼や他の出演者の写真を使った二次創作は「人権侵害」にあたり、侮蔑的な呼称で呼び続ける行為は性的マイノリティ全体への偏見やステレオタイプを助長・再生産するものとして批判される。
文化人類学者の打田秀太は、淫夢は「多数の問題を抱えた文化」であると指摘しつつ、こうした倫理的問題や反社会的な側面が強調されるがゆえに、メディアや先行研究で「実践のあり方や実践者らについては十分な理解や記述がされてこなかった」側面があると述べる。
日本大学法学部新聞学科専任講師の平井智尚は、ニコニコ動画における『真夏の夜の淫夢』に関連する動画を「一定の視聴を集めながらも、特定の圏域以外での言及がはばかられてきた」としたうえで、その理由として「性的マイノリティを対象としたポルノグラフィであるがゆえに倫理的制約が高くなること」などを挙げる。
平井は、こうした倫理的な問題を含みつつも一部のネットユーザーが積極的に関与する動画を「カルト動画」と位置づけた。そのうえで、この「カルト動画」の消費行動には、メインストリームとの差異を認識し、その不可解な内容を理解できる「事情通(ヒップ)」が、自らのテイスト(趣味・嗜好)をめぐる卓越性、すなわち「サブカルチャー資本」を誇示し、審美眼を持たない他者を区分するという側面があると分析している。
メディアプロダクションのKAI-YOUは、淫夢とともにおとわっかを挙げ、「インターネット上にLGBTQ+を嘲笑する文化が根強く残っていること」について大きな問題だとした。ライターの松岡宗嗣は、「おとわっか」「淫夢」「ゴリラゲイ雨」といったインターネット・ミームについて、単なる差別的なネタとして、一連の話題を好意的に受け止めたドワンゴ取締役の栗田穣崇に対しても批判的な投稿を行っている。
2016年には、ニコニコ生放送とAbemaTVのネット配信番組で、タレントの大島薫が野獣先輩が現在何をしているのかを突き止めようとする企画を立ち上げたが、プライバシーの侵害にあたるとの指摘があり中止した。
2010年(平成22年)9月7日に尖閣諸島で発生した中国漁船衝突事件では、海上保安庁からの映像流出に加え、「海上保安庁の職員が死亡した」のような誤情報が流布されるなどの問題も発生した。その中には「谷岡と佐川という職員が殉職した」と具体的な名前が付けられたものも存在したが、これらの名前は『真夏の夜の淫夢』の出演者の役名や通称に由来するものだった。実際にはこの衝突事件による死者は発生していない。
政治団体「SEALDs」が活動していた2015年(平成27年)ごろには、Twitterで「SEALDs淫夢同好会」を名乗るアカウントからの「イスラム国の皆さん、酒を酌み交わし対話しましょう」との書き込みに対し、過激派組織IS(イスラミック・ステート)関係者を名乗る「isis_bin_ya_ju」が「イスラムはアルコールを飲まない」と返信するやり取りがあった。双方ともいわゆる「釣りアカウント」だったが、産経新聞社の論壇誌『正論』2016年2月号では、実際の「SEALDs」による言動だと誤解し、事実関係の精査が不十分なまま掲載した。
東京都世田谷区下北沢にあるコートコーポレーションの本社は『真夏の夜の淫夢』の撮影にも使用されており、しばしば「野獣邸」と称されることがある。「野獣の日」(先述)の語呂合わせとなる8月10日には、この「野獣邸」を聖地と称して巡礼し、参加者同士で交流したり、11時45分14秒に「野獣邸」を指さして台詞を叫んだりする「聖地巡礼」イベントが行われる。しかし、本イベントをめぐっては、近隣住民から北沢警察署や世田谷区に対して「恐怖を覚えている」とする相談が寄せられるほか、参加者同士のトラブルに発展して警察沙汰となった事例もある。
また、町内会から相談を受けた探偵事務所のRSKリサーチは、一部参加者を特定したうえで、被害届の提出と損害賠償請求を行うとする通知を発行した。同事務所は、参加者が道路をふさぐことから道路交通法に抵触すると指摘しているほか、周辺に教育施設があることを理由として東京都青少年健全育成条例違反としての対応も検討するとした。また、大きな声を出して騒ぐといった行動や、SNSやYouTubeなどへの投稿によって、近隣住民が恐怖を抱いていると指摘している。
2023年(令和5年)7月25日にはコートコーポレーションが公式サイトで「8月10日に関するお願い」というタイトルの注意文を公開し、8月10日は会社が定めた記念日ではなく、当日に限らず「聖地巡礼」などと称した北沢やその近隣への来訪は控えるよう付言したうえで、毎年この日に会社の前に大勢の人が集まって大声で騒いでいることにより、無関係の近隣住民が迷惑や恐怖を感じているとして、悪質な迷惑行為にはしかるべき処置を取ることを告知した。2025年(令和7年)の野獣の日の際には、「野獣邸」の前に4か国語で「撮影禁止」「警察を呼びます」と記載された看板が設置されたほか、警察官が巡回した。
KAI-YOUは参加者について「同性愛者を侮辱する迷惑集団」、音楽ナタリーは「同性愛差別ミームで騒ぐ迷惑集団」と表現した。
2016年(平成28年)11月ごろより、iOS端末のいわゆる「脱獄」ツールをかたった不正プロファイル「iXintpwn(アイシントポウン)」、通称「YJSNPIウイルス(ヤジュウセンパイウイルス)」がTwitterやYouTubeなどで拡散されるようになり、セキュリティ企業のトレンドマイクロが解説と注意喚起を行った。感染すると野獣先輩の顔が写るアイコンがホーム画面に大量に生成され、アイコンが削除不可能になるなど動作に支障をきたすものだった。