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| ジャンル | フライトシミュレーション |
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| 対応機種 |
Microsoft Windows Xbox Series X/S PlayStation 5 |
| 開発元 | Asobo Studio |
| 発売元 | Xbox Game Studios |
| シリーズ | Microsoft Flight Simulator |
| 発売日 |
Windows、Xbox Series X/S 2024年11月19日(日本:2024年11月20日) PlayStation 5 2025年12月8日 |
『Microsoft Flight Simulator 2024』(マイクロソフト フライトシミュレーター 2024)は、Asobo Studioが開発し、Xbox Game Studiosが発売したフライトシミュレーションゲームである。 プレイヤーは、地図データから再現された地球を舞台に、旅客機やヘリコプター、熱気球などを操縦する。 自由に飛ぶほか、パイロットとして仕事を請け負うキャリアモードもある。 2024年11月19日にWindowsとXbox Series X/S向けに、2025年12月8日にPlayStation 5向けに発売された。 2020年の『Microsoft Flight Simulator』の後継作である。
本作の舞台は、Bingの地図データをもとに作られた地球全体である。 景観の作り方は、場所によって三つに分かれる。 主要な都市は、多数の写真から立体の形状を復元するフォトグラメトリで作られ、その数は500以上にのぼる。 主要な空港は手作業で作り込まれ、その数は150か所以上である。 それ以外の地域では、建物や樹木が地図データをもとに自動で配置される。 自動で配置される建物は約15億棟、樹木は約3兆本にのぼる。
作り込まれる地域は、発売後のアップデートでも増えている。 たとえば日本では、2025年のアップデートで東京都心、広島の平和記念公園、富士山などの景観が作り込まれた。
地上の細部も再現されている。 地面には石や草が立体物として置かれ、季節によって草や花の様子が変わる。 野生動物は、生物の分布データをもとに、それぞれの生息地に配置される。 空と空港には、実在する航空会社の塗装をまとった数百種類の機体が、実際の航空交通をもとに配置される。
収録機は、PlayStation 5版の発表時点で最大125機である。 超軽量機、旅客機、軍用機のほか、飛行船、熱気球、eVTOL(電動の垂直離着陸機)も含まれる。 旅客機では、ボーイング737 MAXやボーイング787などが計器類まで細かく再現されている。 大型の部品を運ぶ貨物機「ドリームリフター」のような特殊な機体もある。
機体の動きは物理演算で計算される。 計算の対象は硬い機体だけでなく、たとえば熱気球の球皮が変形する様子も計算されている。 実機に特有の装備も再現されている。 たとえば小型ジェット機シーラス ビジョンジェットでは、緊急時に機体ごと降下させるパラシュートを使える。
フリーフライトでは、飛行計画(フライトプラン)を自分で組み、自由に飛行する。 飛行計画には、経路のほかに燃料や搭載量も含められる。 プレイヤーは機体を降りて地上を歩くこともでき、離陸前に機体の周りを歩いて点検できる。
キャリアモードでは、最初にパイロットとなるキャラクターを作り、ライセンスの取得から始める。 教習では、エンジンカバーを外す作業から離陸までを行い、管制塔との交信などを学ぶ。 飛行の結果は点数で評価され、減点された操作が一覧で示されるため、改善点がわかりやすい。
ライセンスを取ると、好きな空港を拠点に仕事を請け負い、報酬と評判を得られる。 仕事には、救難ヘリコプターでの遭難者の救出や、貨物機の運航などがある。 上位の認定を取るにつれて、空中消火や患者搬送といった分野も選べるようになる。 経歴が進むと、自分の機体を購入することもできる。
チャレンジリーグでは、毎週更新される課題で、ほかのプレイヤーとタイムを競う。 このほか、ラリーレースや、着陸の正確さを競う精密着陸などの短い課題がある。 「世界の写真家」(World Photographer)では、観光地などで指定された条件の写真を撮影する。 マルチプレイヤーにも対応しており、異なる機種のプレイヤー同士で遊ぶ機能もある。 ただし、PlayStation 5版は発売時点で、ほかの機種との一緒のプレイにもセーブデータの共有にも対応していない。
航空機や空港などのデータの多くは、プレイ中にサーバーから必要な分だけ読み込まれる。 そのため、インストールに必要な容量は約30GBにとどまる。 GAME Watchによれば、Xbox Series X版の容量は2020年版の約5分の1であった。
本作は、1982年に始まった『Microsoft Flight Simulator』シリーズの12作目にあたる。 シリーズ責任者のJorg Neumannは、2020年版が熱心なファンに長く遊ばれてきたことを踏まえ、本作ではXboxのユーザーなど、より多くのゲーマーに遊んでもらうことを目指したと語っている。
Neumannは、キャリアモードを作った理由を二つ挙げている。 一つは、2020年版のチュートリアルが複雑で覚えにくいという声が多かったことである。 もう一つは、実際のパイロットの半数以上が、試験の前にフライトシミュレーターを使っていたことである。
2020年版の更新ではなく新作として出した理由について、Neumannは、ソフトの基本的な構造を作り直す必要があったと説明している。 追加コンテンツが1万種類の規模に増え、読み込むデータの量も増えたため、2020年版の構造のままでは問題が出るようになったという。 2020年版のサポートは、本作の発売後も続けるとしている。
開発はフランスのAsobo Studioが主導し、複数の外部企業が協力した。 Neumannによれば、開発に携わる人員は2020年版の約100人から約800人に増え、船舶や動物の専門家など25のチームと協力した。 たとえば、動物の再現には『プラネット ズー』を手がけたフロンティア・デベロップメンツが協力した。 ボーイングは、ドリームリフターとその計器類の再現に協力した。
本作は2023年6月11日(日本時間6月12日)の「Xbox Games Showcase」で発表された。 2024年6月9日には、発売日が11月19日であると発表された。 発売日から、定額制サービスのXbox Game Passとクラウドゲーミングでも遊べるようになった。 PC版はSteamでも販売されている。 日本語は、メニュー、音声、字幕のすべてに対応している。
日本での発売時の価格(税込)とエディションごとの内容は次のとおりである。
| エディション | 価格 | 内容 |
|---|---|---|
| Standard Edition | 9,700円 | 基本版 |
| Deluxe Edition | 13,000円 | 航空機10機と、作り込んだ国際空港5か所を追加 |
| Premium Deluxe Edition | 16,300円 | 航空機25機と、作り込んだ国際空港10か所を追加 |
| Aviator Edition | 26,000円 | Premium Deluxe Editionの内容に加え、2020年版のマーケットプレイス(追加コンテンツの販売所)で公開された航空機30機を収録 |
発売直後には、世界中のプレイヤーが一斉に接続したことでサーバーが過負荷になり、多くのプレイヤーがゲームを始められなくなった。 公式サイトによれば、キャリアモードとミッションを管理するサーバーにアクセスが集中し、読み込みの遅れや、機体が表示されない不具合が起きた。 運営チームは発売日に謝罪し、プレイヤーの接続を段階的に再開した。 Steamのユーザーレビューは、一時「圧倒的に不評」まで落ち込んだ。
ログインの問題は、11月21日に解消が発表された。 11月27日の公式ブログは、サーバーが99.999%を超える信頼性で稼働していると報告した。 ただし、その時点でもバグやクラッシュ、動作の重さへの不満は残っていた。
PlayStation 5版は、2025年9月25日にソニー・インタラクティブエンタテインメントの配信番組「State of Play」で発表され、同年12月8日に発売された。 押し心地が変わるトリガー(アダプティブトリガー)に対応し、航空管制の無線音声はコントローラーのスピーカーから流れる。 キーボードとマウスや、市販のフライトスティックでも操作できる。 インストール容量は7.8GBと小さいが、データの多くをプレイ中にサーバーから読み込むため、快適に遊ぶには100Mbps以上の回線が必要とされる。 2026年4月には、PlayStation VR2への対応が無料のアップデートで追加された。
本作には、機能の追加や不具合の修正を含む「Sim Update」が継続して配信されている。 たとえば2026年4月のSim Update 5では、キャリアモードで大型機などの仕事を選べるようになった。
特定の地域の景観を作り込む「ワールドアップデート」も配信されている。 2025年9月25日には、日本を対象としたワールドアップデートが無料で配信された。 東京都心や富士山などの景観のほか、日本航空機製造の旅客機YS-11が追加された。
レビュー集積サイトMetacriticでの批評家スコアは、2026年10月時点でPC版が78点、Xbox Series X版が68点、PlayStation 5版が78点である。
GAME Watchのレビューは、インストール容量の削減、初心者でも操縦を学びやすいキャリアモード、地上を歩いて写真を撮れる「世界の写真家」を評価した。 一方で、起動に2分から3分、飛行の開始までに20秒から40秒かかる読み込みの遅さと、発売直後のサーバー障害を問題点に挙げた。
2025年3月、フランスのゲーム賞「Pégases 2025」で、最優秀技術革新賞(Meilleure innovation technologique)を受賞した。 この賞は、2,500人以上のゲーム業界関係者が会員となる団体、Académie des Arts et Techniques du Jeu Vidéoが主催している。