| S/2003 J 2 | |
|---|---|
| 仮符号・別名 | Jupiter LXXIII |
| 見かけの等級 (mv) | 23.2 |
| 分類 | 木星の衛星(不規則衛星) |
| 軌道の種類 | アナンケ群 |
| 発見 | |
| 発見日 | 2003年2月5日 |
| 発見者 | スコット・S・シェパードら |
| 軌道要素と性質 | |
| 固有軌道長半径 (ap) | 20,992,900 km |
| 固有離心率 (ep) | 0.225 |
| 固有公転周期 (Pp) | 621.47 日(1.70 年) |
| 固有軌道傾斜角 (ip) | 150.1° |
| 固有近点引数 (ωp) | 170.6° |
| 固有昇交点黄経 (Ωp) | 348.4° |
| 平均近点角 (M) | 42.3° |
| 木星の衛星 | |
| 物理的性質 | |
| 直径 | ~2 km |
| 絶対等級 (H) | 16.73 |
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S/2003 J 2 は、木星の第73衛星である。スコット・S・シェパードが率いるハワイ大学の観測チームによって2003年2月5日に発見された。観測にはすばる望遠鏡、カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡とハワイ大学88インチ望遠鏡が使用された。
この天体の直径はおよそ 2 km と推定されている。数千年の時間スケールで平均化された固有軌道要素による軌道傾斜角は 150.1° であり、木星の自転方向とは逆向きに公転する逆行衛星である。軌道長半径はおよそ 2100万 km で、これまでに発見されている木星の衛星のほとんどは似た軌道要素を持ついくつかのグループに分類されているが、S/2003 J 2 は似た軌道要素を持つものが発見されず、当初はどの分類に属するのか定かではなかった。しかし、その後の2020年の再発見により、アナンケ群に含まれることが判明した。
S/2003 J 2 は木星の衛星の中でも比較的木星から遠い軌道を公転している。天体の重力が支配的である領域を示す概念としてヒル球があり、木星のヒル球の半径はおよそ5200万km である。衛星の軌道は、惑星の自転と同じ向きに公転する順行軌道よりも逆行軌道のほうが一般に安定である。解析的な研究によると、順行軌道の場合は軌道が長期的に安定を保てる範囲はヒル球半径の0.5倍程度だが、逆行軌道の場合は0.7倍程度の距離まで安定を保つことが出来る。そのため、原理的には S/2003 J 2 よりも遠方にも衛星は存在できる。
S/2003 J 2 は継続して観測された期間が1年未満と短く、その特徴や軌道要素は不確実であった。また、2003年の発見報告以降は長く検出されず、見失われた状態にあった。しかし、2020年になってシェパードとアマチュア天文家の Kenneth による観測から再発見され、この再発見については2021年1月26日に小惑星センターにより公表された。そしてさらに5年後の2026年4月14日に小惑星センターが発行した小惑星回報「M.P.C. 192010」にてローマ数字における確定番号である Jupiter LXXIII が正式に付与された。