Synchronous Digital Hierarchy

SONET/SDH(Synchronous Optical NETwork, 同期型光ネットワーク および Synchronous Digital Hierarchy, 同期デジタルハイアラーキ)は、光ファイバ通信のプロトコルの1つ。同期方式を用いた通信プロトコルで、以下の2つの規格の総称として用いられる。

これらの前身にPDH (plesiochronous digital hierarchy, 「準同期型デジタル階層網」の意)があり、当時は日本では一次群・二次群、アメリカではT1・T2、ヨーロッパではE1・E2などの異なる通信方式が普及していた。このように地域によって異なっていたPDHの仕様を世界的に統一する目的でSONETは規定された。

標準化規格は2015年を最後に更新されておらず、運用普及においてもOTN(英語版)や広域イーサネットなどの別の通信技術に差し替えられている。

種類と用語

SONET/SDH には伝送速度に基づいて下表のような系列がある。

SONET/SDHの伝送速度系列
名称 伝送速度 [Mbps]
SDHSONET フレーム全体コンテナ
STM-0OC-1 / STS-151.8449.536
STM-1OC-3 / STS-3155.52149.76
STM-4OC-12 / STS-12622.08599.04
STM-16OC-48 / STS-482488.322396.16
STM-64OC-192 / STS-1929953.289584.64
STM-256OC-768 / STS-76839813.1238338.56

SONET と SDH とでは異なる用語で同じ仕様・機能を指すことがしばしばあるが、いくつかの相違点はあるものの基本的には SDH は SONET を包含すると考えてよい。ANSI側のSONET規格文書は、ATIS (Alliance For Telecommunications Industry Solutions)がITU側のSDHと整合を図っている。

フレーム構造と特徴

SONET/SDHでは、固定長のフレームを125μs(マイクロ秒)おきに送る。フレームは以下の2つから構成される。

フレームはコンテナの途中にオーバヘッドを挿入する形をとり、TO、VC、TO、VC... という順でフレームを送る。例えば、

これらのフレームは下図のように一般に90×9バイトや270×9バイトなど、N列9行の配列として表し、オーバヘッド(TO)とコンテナ(VC)が整列するように表現される。

STS-3c または STM-1 のフレーム構造。9行からなり、左上から1行ずつデータが送信される。

また、ユーザデータの量を増やすために多重化が行われ、例えば STM-256 は STM-1 フレームを256波長の波長分割多重で送受するなどして実現している。フレームにはユーザデータ以外の管理データとして以下のものが付加されている。

多重化ではこのフレーム構造を用いることで、次のような機能を実現している。

脚注

  1. ↑ 末尾のcはコンカチネーション(結合)を意味する。STS-3は単純にSTS-1を3フレーム集めたものであるが、STS-3cではコンテナのサイズやオーバヘッドをそれぞれ3倍したものとして扱う。

出典

  1. ↑ “SONET技術概要”. シスコ・システムズ テクニカルノーツ (2005年6月14日). 2024年9月1日閲覧。
  2. ↑ ITU G.783 (1990-12-14). Characteristics of synchronous digital hierarchy (SDH) equipment functional blocks
  3. ↑ 石田修(NTT未来ねっと研究所) (2003年5月2日). “SAN/WANにも広がるイーサネット”. @IT. 2024年9月1日閲覧。
  4. ↑ Recommendation G.783 (2006) Corrigendum 1 (01/15). ITU-T. (2015-01-13)
  5. ↑ Michael Yan (Exar Corporation). SONET/SDH Essentials. MaxLinear, Inc.
  6. ↑ Alliance For Telecommunications Industry Solutions. ATIS-0900105.2008: SONET - Basic Description Including Multiplex Structure, Rates, and Formats
  7. ↑ Section 2.4. STS-3c Framing Format and Higher Rate STS-Nc

関連項目