| 2018 LA | |
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衝突30日前時点の2018 LAの軌道図 | |
| 仮符号・別名 | ZLAF9B2 (NEOCP) |
| 見かけの等級 (mv) | 18.3等級(発見時) |
| 分類 | 小惑星 |
| 軌道の種類 | 地球近傍小惑星 アポロ群 |
| 発見 | |
| 発見日 | 2018年6月2日 |
| 発見者 | リチャード・コワルスキー (レモン山サーベイ) |
| 発見場所 | レモン山天文台 |
| 軌道要素と性質 元期:JD 2458271.5(2018年6月2.0日) | |
| 軌道長半径 (a) | 1.3764 au |
| 近日点距離 (q) | 0.9377 au |
| 遠日点距離 (Q) | 1.9708 au |
| 離心率 (e) | 0.4319 |
| 公転周期 (P) | 589.8137 日 (1.6148 年) |
| 軌道傾斜角 (i) | 4.2974° |
| 近日点引数 (ω) | 256.0487° |
| 昇交点黄経 (Ω) | 71.8696° |
| 平均近点角 (M) | 326.7298° |
| 最小交差距離 | 2.45983×10−5 AU (3.67985×103 km) (地球軌道に対して) 3.38823au (木星軌道に対して) |
| ティスラン・パラメータ (T jup) | 4.706 |
| 物理的性質 | |
| 直径 | 1.6-5.2m(測光より) 2.6-3.8m(衝突エネルギーより) |
| 質量 | 25-35t |
| 絶対等級 (H) | 30.554 30.6 |
| アルベド(反射能) | 0.15-0.30 |
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2018 LAは直径2.6-3.8mほどのアポロ群に属する地球近傍小惑星であり、2018年6月2日の発見直後の16時44分(UTC、現地時間18時44分)に大気圏に突入し南アフリカとボツワナの国境付近に小さな隕石として落下した。衝突の8時間前にアメリカ・アリゾナ州のレモン山サーベイで発見されたばかりであり、1.5時間ほどの観測から衝突確率がおよそ85%、衝突位置はオーストラリアからマダガスカルの間という初期予想がされた。
その後アメリカ流星学会にボツワナの観測者からの火球の目撃報告が寄せられた。その直後にハワイの小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)が、レモン山サーベイでの観測の2時間後に行った観測を公表し、算出された改良軌道からこの小惑星が地球をかすめるように衝突したことが確認された。この小惑星の軌道進化の解析から、この小惑星が何らかの力学的グループ、小惑星族に属している可能性が指摘されている。
被害を生じるような規模の隕石ではなく、実際の衝突予測においてサーベイのシステムが機能するかをテストするのに絶好のケースとなった。
2018年6月2日の8時22分(UTC、現地時間1時22分)、レモン山天文台で行われているレモン山サーベイが、背景の恒星の間を高速で移動する18等級の小惑星を発見した。15分間の観測で撮影された3枚の画像に写っていたその位置が小惑星センターに報告され、さらにその後サーベイチームが有するスチュワード天文台所属の追跡用望遠鏡やレモン山サーベイの望遠鏡で1時間ほど観測された結果、観測弧の長さは1時間18分に達した。
その後すぐにこの小惑星が地球に衝突するという小惑星の衝突予測が行われ、NASAのジェット推進研究所によるScoutシステムは30%の確率、レモン山サーベイチームのビル・グレイは82%の確率で衝突すると予測した。また発見観測の7分前に撮影された画像にもプレカバリーとして写っていたことが分かり、観測弧は1時間25分まで伸びた。
予測がされてから数時間後の16時44分(UTC)、ボツワナ南部のハボローネからアメリカ流星学会に非常に明るい火球が観測されたという報告が届いた。ただしこの位置は当初予想されていたマダガスカル以東という予測よりも西寄りではあったが、方角と時刻は一致していた。この時点では目撃報告が1人からしか集まらなかったが、翌日には報告は8件に達した。
2018 LAが地球とのニアミスで終わらず実際に衝突したことが確実視されたのは、その後同日中にATLASサーベイチームから2018 LAを撮影したとの観測報告があってからで、1時間25分しかなかった観測期間が3時間47分まで伸びたことで軌道要素の不確定性が大幅に改善された。それによって示された2018 LAの位置の信頼圏から、小惑星が地球に実際に衝突していることが示され、衝突位置はナミビアと算出されこれは火球の報告位置と比較的大きな差異ではなかった。
火球は南アフリカのI47観測所から低周波音としても検知され、その観測値からの推定で衝突エネルギーはTNT換算で0.4ktと算出された。 大気圏への突入速度は秒速17kmであり、この速度とエネルギーから直径は2.6-3.8mと推定されている。
直径数m大の小惑星はごくわずかな量の太陽光しか反射しないため、地球に非常に近づいてからでないと検出は難しく、2018 LAの場合衝突から1週間ほど前の5月24日時点では地球から0.069天文単位離れた位置にあり見かけの等級は25.5等しかなく、これは30秒ほどの露光時間しかかけずに空の広範囲をカバーする方針をとっている現代の小惑星サーベイではとても検出できない。
なお2026年3月に、オーストラリアのスカイマッパーが衝突3時間前・最後のATLASの観測から1時間40分以上経ってから撮影した画像に写っていたことが報告されている。


科学者たちは2018 LAによる隕石の散布地を速やかに特定し、2018 LAの断片が風化を受ける前に回収されることを期待した。火球は落下の終端速度に達すると暗黒飛行と呼ばれる、光を発しない期間に入り、暗黒飛行が始まる速度は秒速2-4kmとされている。より大きな破片は散布地のさらに下方側に落ちている可能性もある。大気圏突入で燃え残った割合が、同じくアフリカに衝突・落下した2008 TC3と同じと仮定すると、2008 TC3由来のアルマハータ・シッタ隕石の4割ほどの重量、合計およそ数kgが落下したと期待された。
衝突直後からピーター・ジェニキンスはボツワナ大学マウンキャンパスのオカバンコ研究所のオリバー・モーズと協力し、マウンとラコップスからカメラ映像を集め、三角測量により落下区域を絞り込んだ。そしてボツワナ地球科学研究所のモフツィワ・ガバディルウェとボツワナ国際科学技術大学(BIUST)のアレクサンダー・プロイヤーが組織した捜索チームに参加し、中央カラハリ動物保護区を捜索した結果6月23日にわずか3cm大、18gの隕石の最初の1個を発見した。これは近くの水飲み場に由来してモトピ・パンと命名されている。ヘルシンキ大学で隕石の非破壊調査が行われ、この隕石がHED隕石に属すると暫定的に判断された。さらに同年10月にジェニキンスが再び捜索に戻ると、ガバディルウェ率いるチームと共に22個の破片を発見した。さらに2020年にもBIUSTのフルヴィオ・フランキが率いる捜索隊が1個の破片を発見している。
発見されたうち6個の破片が、国際的に組織された2018 LA隕石コンソーシアムに分配され、その結果は2021年に報告された。 そこで2018 LAはHED隕石に分類されること、特にそれぞれのサンプルがダイオジェナイト、ホワルダイト、堆積岩質および玄武岩質のユークライトに細分されることが分かった。 さらにコンソーシアムのパデュー大学で行われた放射性同位体測定やチューリッヒで行われた貴ガス同位体測定などから、2018 LAは小惑星(4) ベスタから2300万±300万年前に放出された物質が起源で、その組成からベスタ表面のルベリアと呼ばれるクレーターから飛散した断片であると示された。