| 2019 MO | |
|---|---|
発見時点の2019 MOの軌道図 | |
| 仮符号・別名 | A10eoM1 (NEOCP) |
| 見かけの等級 (mv) | 18.15等級(発見時) |
| 分類 | 小惑星 |
| 軌道の種類 | 地球近傍小惑星 アポロ群 アリンダ族 |
| 発見 | |
| 発見日 | 2019年6月22日 |
| 発見者 | ATLAS |
| 発見場所 | マウナロア観測所 |
| 軌道要素と性質 元期:JD 2458656.5(2019年6月22.0日) | |
| 軌道長半径 (a) | 2.5262 au |
| 近日点距離 (q) | 0.9377 au |
| 遠日点距離 (Q) | 4.1148 au |
| 離心率 (e) | 0.6288 |
| 公転周期 (P) | 1466.5632 日 (4.0152 年) |
| 軌道傾斜角 (i) | 1.5607° |
| 近日点引数 (ω) | 216.7801° |
| 昇交点黄経 (Ω) | 91.0354° |
| 平均近点角 (M) | 352.8721° |
| 最小交差距離 | 4.54412×10−7 AU (67.9791 km) (地球軌道に対して) 1.1834au (木星軌道に対して) |
| ティスラン・パラメータ (T jup) | 3.143 |
| 物理的性質 | |
| 直径 | 3 m |
| 絶対等級 (H) | 29.12±0.189 |
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2019 MOまたは暫定呼称としてA10eoM1は、直径3m未満と推測されている小さな地球近傍小惑星である。小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)によって発見され、発見直後の2019年6月22日21時25分(UTC)に地球に衝突した。 この衝突に伴う火球の出現により、プエルトリコ南東沖上空ではTNT換算で5キロトン相当の爆発が生じ、超低周波音が検出された。燃え残った小惑星の散布域はカリブ海全体に広がったとされる。
このアポロ群に属する小惑星は2019年7月下旬に、太陽に最も近づく近日点を通過する予定であり、それに向けて太陽に接近している中で地球軌道を横切ろうとした結果、秒速16.1 kmで地球に衝突した。
2019 MOは、まもなく地球に衝突する可能性のある小惑星を発見することを目的に行われている天文サーベイ、小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)がマウナロア観測所に設置している望遠鏡で2019年6月22日に発見された。ATLASは同じ空域を30分間に4回観測して、そこに写った移動天体を検出するため、この小惑星の観測弧も30分間しかなかった。こうした短い観測期間で小惑星の軌道を正確に決定することは困難であり、追加の観測がない限り小惑星が現在どれくらい離れた位置にあるのか(実際にその小惑星がどれほどの直径を持つのかにも相当する)は不確定性が大きかった。この4点しかない観測点から、NASAのジェット推進研究所が運用する地球への天体衝突の警告システムであるScoutは2019 MOの衝突確率を5段階中の3番目に高い「Modest」(控え目)と評価し、地球にほど近い小さな天体ではなく地球から離れた大きな天体であると推定してその直径を160m、地球への最接近距離を地球と月の距離の36倍、1400万kmと算出した。
しかし、カリブ海上空に大きな火球が出現したとの報告がされ、気象衛星GOES-16がたまたま観測していたその姿から火球の元の軌道が割り出されると、この火球を2019 MOのATLASの観測に結び付けることができると判明した。さらにハレアカラ天文台のパンスターズ2望遠鏡がATLASによる観測の直前に撮影していた画像に、2019 MOが写り込んでいたことが分かり、これをプレカバリーとして観測期間は2.3時間まで伸びた。最終的な7件の観測でScoutが計算しなおすと、はるかに精度の良くなった軌道決定が可能となり、衝突確率評価は5段階中の最高評価である「elevated」(高い)となることが分かった。更新された軌道によると、ATLASが衝突の12時間前に2019 MOを発見した際、既にこの天体は地球から50万km、地球と月の距離の1.3倍相当の位置にまで迫っていた。
2019 MOは発見のおよそ1か月前、2019年5月17日には太陽から175度離れた衝の位置にあり、位置関係上は観測に適していたが、この時点の見かけの等級はわずか27等級しかなかった。このような極めて暗い天体は、すばる望遠鏡のような当時世界最大の8m級望遠鏡でも10時間ほどの露光時間をかけてようやく検出が可能になり、パンスターズのような2m弱級の望遠鏡による30秒露光のサーベイ画像の限界等級は22等にすぎない。さらに観測頻度に特化するため0.5m級の広視野望遠鏡を使用するATLASでは限界等級は19等しかなく、当時の2019 MOには遠く及ばない。2019 MOが23等級より明るくなったのは6月19日に、地球から400万kmまで接近してからであった。そしてATLASによる発見時の明るさは18.1等級であった。

この火球は大気圏内で燃え尽きず隕石として落下したと推定されており、水深4800mの海底に沈んだとされている。アメリカの気象レーダー網NEXRADは6月22日の21:26:15 UTに、高度10km付近で落下している2019 MOの影を捉えた。落下する隕石の特徴を示すレーダースキャン結果は合計4回にわたり観測された。気象レーダー画像で緑色の強度まで映る隕石落下は非常に珍しかったが、それでも地上に影響はなかった。
2019 MOは木星と3:1の軌道共鳴をしているアリンダ族に属するとされている。2019 MOの軌道は6月へびつかい座流星群と幾何学的に一致し、他に4つの流星群と関連している可能性があるが、偶然軌道が類似していただけである可能性もある。実際、2019 MOは6月へびつかい座流星群の流星軌道の集中域からは12度ほど離れている。