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『リーグ・オブ・レジェンド』の世界選手権大会(2017年) | |
| 統括団体 |
国際eスポーツ連盟 世界eスポーツ連盟 |
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| 起源 |
1972年、アメリカ合衆国 カリフォルニア州スタンフォード スタンフォード大学 |
| 特徴 | |
| 身体接触 | 無 |
| 選手数 | 1人から複数人 |
| 男女混合 | 有 |
| 実施状況 | |
| 競技地域 | 世界中 |
eスポーツ(イースポーツ、英: esports)は、エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略称、および、コンピュータゲーム(ビデオゲーム)を使った対戦を競技として捉えた名称。広義では、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す。
この用語は2000年、韓国の文化体育観光部長官が、韓国eスポーツ協会(KeSPA)設立の際に造語したものである。アメリカの通信社の統一表記は、文中では、小文字で始まるesportsとすでに定められ、文頭の場合だけは大文字で始まるEsportsも可能。イギリスの辞書ではハイフンを入れた小文字のe-sport(s)で項目が立てられている。 日本の通信社・報道各社では「eスポーツ」が標準的な表記である。日本のリファレンスでは、Sを大文字にするeSports、e-Sportsの表記も記載されている。→#表記ゆれ
eスポーツは、2000年代後半から、大手ゲーム開発企業によって組織され、マルチプレイヤーコンピュータゲームの競技大会として開催されている。選手個人同士または選手チーム同士で対戦し、多くの大会でアマチュアも参加できるが、勝ち抜いた者同士が戦う上位戦ではプロ選手(プロゲーマー)が活躍する。なおeスポーツは、競技会に参加してプレイするだけでなく、競技会でプロ選手が競い合う様子がストリーミング放送やテレビ放送され、視聴して楽しむ人々の数も増えている。
コンピューターゲームの競技大会は、かなり古くからコンピュータゲーム文化(en:Video game culture)の一部であったもので、2000年代前半までは主にアマチュアの間で行われていたものだが、2000年代後半に入るころに、大手企業が大きな賞金を提供して大規模な競技大会を開催されることが急増し、大会参加者の中にその賞金を得ることを生業とするプロゲーマーが現れたり、ライブストリーミング配信を通じた競技観戦が人気になった。2010年代になると、多くのコンピュータゲームの開発企業がトーナメントなどのイベントを積極的に企画し、開催資金を提供するようになり、eスポーツはコンピュータゲーム業界にとって重要な要素となった。 なお、eスポーツはLANパーティの中から生まれた、ともされる。
なお、欧米では1990年代後半から高額な賞金がかけられた世界規模の大会も一部で開催されてはいた、とされる。 →#歴史
競技として一般的に用いられるコンピュータゲームのジャンルは、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ (MOBA) や、ファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS)、対戦型格闘ゲーム、カードゲーム、バトルロイヤルゲーム、リアルタイムストラテジー (RTS) 、eモータースポーツ(eMS)などがある。人気のある競技タイトルとしては、『League of Legends』や『オーバーウォッチ』、DotAシリーズ、カウンターストライクシリーズ、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ、スタークラフト、フォートナイト、エーペックスシリーズ、グランツーリスモシリーズなどがある。→#競技に使用するゲーム
世界のeスポーツのプレーヤーの数は、日本eスポーツエージェンシー代表による2013年の推計では「5500万人以上」とされた。
プレーヤーにはアマチュアもプロゲーマーもいる。→#eスポーツとの関わり方
2017年の調査では、eスポーツの世界の視聴者数は3億8,500万人以上いるとされている。YouTubeやTwitchを中心としたオンラインストリーミングプラットフォームの利用の高まりは、eスポーツ競技の成長とプロモーションの中心となっている。視聴率は男性が約85パーセント、女性が約15パーセントとなっており、18歳から34歳の視聴者が大半を占める。(視聴者の中には無論、プロとしてプレイしている女性ゲーマーもいる)。
「eスポーツ」の表記法は、英語表記に限定しても相当数の表記ゆれがあり問題が生じていた。メディア媒体により表記は異なり、「eSports」「e-sports」「Esports」など様々であった。そこで、2017年3月24日にアメリカのフロリダ州で開かれた2017 American Copy Editors Society conventionにおいて、AP通信が今後「esports」で統一することを発表した。ただし、文頭に(つまり文の最初の語として)配置する場合だけは「Esports」とも表記され、これらは「業界のトレンドや一般的な使用率の高さ」から決定づけられた。表記の取り決めについては、英語圏で広く使用される表記のスタイルガイド『APスタイルブック』にも記載され、メディアなどにおける表記の統一を促している。
最も古いと知られているコンピュータゲームの大会は、1972年10月19日にスタンフォード大学で開催された『スペースウォー!』の大会とされている。スタンフォードの学生たちは、洒落で「銀河間宇宙戦争オリンピック (Intergalactic spacewar olympics)」と命名された大会に招待され、大賞として用意された雑誌『ローリング・ストーン』の1年分の購読料をかけて、競い合った。Bruce Baumgartが5人制フリーフォーオールで優勝し、Slim TovarとRobert E. Maasがチーム戦で優勝した。
大勢の人々を集めてアーケードゲームの競技を行い、eスポーツの先駆けとなったものとしては、当時アーケード機のメーカーであったセガによって1974年に開催された『セガTVゲーム機全国コンテスト』がある。セガがこれを開催したのは、コンピューターゲームをプレイする人を増やしゲーム機の販売を促進するためであった。このコンテストは大規模に組織され、まず全国各地の300の場所でローカルトーナメントが行われ、この地方大会で勝ち抜いた16名が最後に「東京決勝大会」で競い合った。決勝会場はホテルパシフィック東京で、セガの幹部やレジャー産業の他の企業の幹部や報道主要各社も出席した。賞品にはカラーテレビ、白黒テレビ、テープレコーダーなどがあった。
1980年にアタリが開催した Space Invaders Championships(スペースインベーダー選手権)は、全米で1万人以上の参加者を集めた最初の大規模なコンピュータゲームの競技大会であり、選手たちはスコアを競い合った。
1980年、ウォルター・デイはツイン・ギャラクシーズというハイスコア記録組織を設立。その後、組織はコンピュータゲームの普及を支援し、ギネスブックなどの出版物を通じてそれらの記録を公表し、1983年にはコンピュータゲームのチーム「U.S.ナショナルビデオゲームチーム」を設立した。このチームはギネス世界記録のためのビデオゲームマスターズトーナメントの運営など、競技大会に関わっていた。
1970年代から1980年代にかけて、コンピュータゲームのプレイヤーやトーナメントが、新聞や『ライフ』や『タイム』といった人気の雑誌に取り上げられるようになった。1985年のギネスブックで『パックマン』や『ドンキーコング』といった6作品のハイスコア記録を持つビリー・ミッチェルは、最もよく知られているクラシックアーケードゲームプレイヤーの1人である。
この頃海外ではゲームに関する放送も行われており、1982年から1984年までにわたり計133回放送されたアメリカの番組『'''スターケード''' (テレビ番組)』は、出演者がアーケードゲームでお互いのハイスコアを競い合うという内容であった。コンピュータゲームのトーナメントは、テレビ番組『ザッツ・インクレディブル!』や、1982年の映画『トロン』といった様々な映画の一部としても取り上げられている。イギリスBBCのゲーム番組『ファーストクラス』では、『Hyper Sports』『720°』『ペーパーボーイ』など、当時のアーケードゲームを題材にした対戦型ゲームによる対戦が行われていた。
1988年の作品『Netrek』は、最大16人用のインターネットゲームであり、クロスプラットフォームかつオープンソースソフトウェアとして制作された。『Netrek』は史上3番目のインターネットゲームであり、開放されているゲームサーバを見つけるためにメタサーバを使用した最初のインターネットゲームであった。また、ユーザー情報を永続的に保つ最初のインターネットゲームでもあった。この作品は1993年に『WIRED』によって「最初のオンラインスポーツゲーム」と評されている。
1991年に発売された対戦型格闘ゲーム『ストリートファイターII』は、2人のプレイヤーによるトーナメント形式で直接対戦するという概念を普及させた。これまでのコンピュータゲームでは、プレイヤーの順位はハイスコアによって決めることがほとんどであった。しかし、『ストリートファイターII』では、プレイヤー同士が面と向かって対戦し、最高のプレイヤーが決められるようになり、対戦型のマルチプレイヤーやデスマッチ形式の道が開かれた。ストリートファイターシリーズやVS.シリーズといった格闘ゲームが1990年代に人気を博したことで、1996年には国際的なeスポーツ大会Evolution Championship Series (EVO) が設立・開催された。
1990年代に開催された大規模なeスポーツトーナメントには、1990年の任天堂ワールド・チャンピオンシップや、1994年の任天堂パワーフェストが含まれる。また、ブロックバスター・ビデオと『GamePro』との共催で、独自の世界選手権なども開催された。アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリア、チリのプレイヤーが参加し、1994年から『NBAジャム』や『バーチャレーシング』が競技タイトルとして追加された。
この頃には、多くのコンピュータゲーム、特にパーソナルコンピュータ向けのゲームがインターネット接続の増加による恩恵を受けた。1990年代後半には、サイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグ (CPL) やQuakeCon、プロフェッショナル・ゲーマーズ・リーグなどが開催された。CPLで採用されたタイトルには、カウンターストライクシリーズやQuakeシリーズ、『ウォークラフト』が含まれる。テレビ番組では、イギリスの『GamesMaster』『Bad Influence!』、オーストラリアの『A*mazing』、カナダの『Video & Arcade Top 10』などでeスポーツを特集していた。
韓国では1997年頃、韓国政府がIT産業に力を入れはじめ、高速ネットワークを国内に整備。その結果「PC房」という日本でいうインターネットカフェが急速に増えた。「PC房」にはオンラインゲームが用意されており、その中でも戦略ゲーム『スタークラフト』が大ヒットした。1999年辺りから韓国内で「eスポーツ」との用語が使用されるようになり、韓国文化観光部の長官もゲームを「eスポーツ」と呼ぶようになった。
韓国におけるeスポーツの成長は、1997年のアジア通貨危機後のブロードバンドインターネットネットワークの大量構築や、当時の失業率が高かったことから、多くの人が失業中にやりたいことを探していたことが影響していると考えられている。また、韓国では「PC房」と呼ばれるインターネットカフェも普及しており、eスポーツの成長に大きく貢献した。韓国の文化体育観光部の一部門である韓国eスポーツ協会 (KeSPA) は、2000年に設立され、国内におけるeスポーツの促進や、環境の整備のために設立された。
「背水の逆転劇 (Evo Moment #37)」とは、Evo 2004における『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』の準決勝、梅原大吾とジャスティン・ウォンの対戦の一場面を指す。この試合では、梅原がウォンの「スーパーアーツ」の16連続打撃を、残り1ドットの体力しかない状態で全てブロッキング(パリー)するという予想外の逆転劇を見せた。梅原が勝利を収めたこの逆転劇は、対戦型コンピュータゲームの歴史の中で、最も象徴的で記憶に残る瞬間と言われている。また、最も注目された瞬間であることから、ベーブ・ルースの予告ホームランやアイスホッケー競技における氷上の奇跡と比較された。
2006年4月、7つの著名なカウンターストライクチームによってG7 Teamsが結成された。組織の目的は、選手の移籍の標準化やリーグや関連組織との連携など、eスポーツの安定性を高めることであった。設立メンバーは4Kings、Fnatic、Made in Brazil、mousesports、Ninjas in Pyjamas、SK Gaming、Team 3Dであり、2009年に解散するまで存続していた。
2000年代はeスポーツのテレビ番組が盛んな時期で、テレビ中継は韓国で最も確立され、『スタークラフト』『ウォークラフト3』の大会は、ケーブルテレビのゲーム専門チャンネルOGNやMBC Gameで定期的に放映された。
2010年代は、eスポーツの視聴者数、賞金がともに大幅に増加した。大規模なトーナメント大会についても、2000年には約10大会であったが、2010年には約260大会と、大会の数も規模も大幅に増加している。この時期には、World Cyber Gamesやインテル・エクストリーム・マスターズ、メジャーリーグゲーミングといったトーナメントが設立された。数あるトーナメントの中には、伝統的なeスポーツジャンル・タイトル以外で競技を行う実験も含まれ、例えば、2006年9月に開催されたFUN Technologies Worldwide Webgames Championshipでは、100万ドルの賞金をかけて、71人がカジュアルゲームで競い合った。
この時期のeスポーツの成長は、オンラインストリーミングサービスの人気によっても支えられており、大会の観戦方法としては。最も一般的な媒体となっていた。2011年に立ち上げられたTwitchでは、人気のあるeスポーツの大会が日常的に放送されている。2013年には、同プラットフォームにおける視聴者は120億分の動画を視聴しており、最も人気のあるチャンネルカテゴリは『League of Legends』と『Dota 2』であった。また、『Dota 2』の世界選手権The International (TI) の配信では、1日の間に450万のユニークビューを記録し、各視聴者は平均して2時間視聴していた。
eスポーツブームに並行し、コンピュータゲームの開発企業が自社の作品にeスポーツの要素を取り入れる動きも増加している。eスポーツシーンを長年にわたり無視し、抑制してきた任天堂はWii Games Summer 2010を開催した。1か月以上にわたるこの大会には40万人以上の参加者が集まり、同社の歴史の中で最大規模の大会となった。また、2014年にはE3 2014において『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』の招待制のトーナメントを開催、この様子はTwitch上でライブ配信された。HALOシリーズの開発元である343 Industriesは2014年に、Halo Championship Seriesの創設と、賞金総額5万ドルを用意し、HALOをeスポーツとして復活させる計画を発表した。
ブリザード・エンターテイメントとライアットゲームズは、北米大学選手権において独自のアウトリーチプログラムを実施している。2017年には、ブリザード・エンターテイメントの大学eスポーツ部門であるTespaは、100万ドル相当の賞金をかけたトーナメントへ出場する大学のeスポーツチームに、奨学金や賞品を提供するという新たな取り組みを発表した。一方の大学側としては、2013年以降、イリノイ州のロバート・モリス大学やパイクビル大学など、アメリカの大学はeスポーツ選手を大学代表の選手と認め、スポーツ奨学金を提供している。コロンビア大学やインディアナ工科大学も同様な奨学金の提供を行っており、2018年から、ハリスバーグ科学技術大学でもeスポーツ選手のための授業料奨学金制度を開始した。
2014年、独立した最大規模のeスポーツリーグであるエレクトロニック・スポーツ・リーグ (ESL) が、現地ブランドであるジャパンコンペティティブゲーミング (JCG) と提携し、日本国内におけるeスポーツの成長を試みた。
オンラインによる視聴者数の増加に伴い、eスポーツ競技の物理的な視聴者数やイベントの規模も大きくなっている。2013年に開催された『League of Legends』のシーズン3 ワールドチャンピオンシップのファイナルは、ステイプルズ・センターで開催された。2014年に韓国ソウルで開催された同大会は、4万人以上のファンが来場し、大会だけでなくイマジン・ドラゴンズの演奏や、開会式・閉会式も行われた。2015年、アメリカ初のeスポーツ専用施設として、カリフォルニア州サンタアナにeスポーツアリーナが誕生した。
コンピュータゲームをスポーツとして分類することは議論の的となっている。一部のゲームをスポーツと認定する正当な理由として、eスポーツの人気の高まりを指摘する人がいる。一方で、ゲームが「真のスポーツ」の地位に達することはないだろうと主張する人もいる。
なお、2014年のテクノロジーカンファレンスでは、スポーツ専門チャンネルのESPNのジョン・スキッパー社長(当時)が、Twitchの買収について質問された際に、eスポーツを「スポーツではない…競技である」と述べた。
2015年、国際eスポーツ連盟が主催した世界選手権では、世界的に正当なスポーツ活動としての今後のeスポーツの認識について議論するために、国際的なスポーツ業界からのゲストを招待しパネルが開催された。
中華人民共和国は当時、コンピュータゲームの中毒性が懸念されていたにも関わらず、2003年にeスポーツを本格的なスポーツとして認めた最初の国の1つである。政府はeスポーツを奨励し、選手がeスポーツに参加することで「中国のために身体を鍛える」ことにもなると述べた。さらに、2019年の初頭までに、中国は人力資源社会保障部の勧告の中でeスポーツプレイヤーを正式な職業として認めており、プレイヤーだけでなく運営者も認めている。これに基づき、2019年7月までに10万人以上がプロゲーマーとして登録しており、同部は5年後にはこのような職業に就く人が200万人を超えると予想している。
2013年、カナダの『League of Legends』プレイヤーであるShiphtur (Danny Le) が、「国際的に認められたスポーツ選手」として、アメリカのP-1Aビザを取得した最初のプロゲーマーとなった。2014年、トルコの青年スポーツ省は、プロとして認定された選手にeスポーツプレイヤーライセンスの発行を開始した。2016年、フランス政府がeスポーツを統制・認知するためのプロジェクトに取り組み始めた。フィリピンのゲームおよび娯楽委員会は、2017年7月から、プロとして認定された選手に競技ライセンスの発行を開始した。
eスポーツを正当なスポーツとして普及させるために、伝統ある国際的なスポーツ大会と並行し、いくつかのeスポーツのイベントが開催されてきた。2007年アジアインドアゲームズは初めて、他のスポーツ競技と並び、eスポーツ競技が行われた公式大会として注目された。その後のアジアインドアゲームズや後継のアジアインドア・マーシャルアーツゲームズでは、メダルの授与やエキシビションイベントとして必ず、eスポーツ競技が行われてきた。さらに、アジアトップレベルの総合競技大会であるアジア競技大会では、2022年大会におけるメダル種目としてeスポーツが含まれることとなった。2018年大会における『ハースストーン』や『スタークラフト2』『League of Legends』を中心としたeスポーツのエキシビションイベントは、2022年大会への布石として発表された。2019年の東南アジア競技大会では、eスポーツの競技種目が6つ含まれていた。
2018年と2019年には、ワールドセーリングがeSailing世界選手権を開催し、主要なスポーツ連盟がeスポーツを受け入れつつあることを示した。
オリンピックは、eスポーツを正当化するための潜在的な方法としても見られている。2017年10月に国際オリンピック委員会 (IOC) が開催したサミットでは、eスポーツの人気が高まっていることを認め、「競技性のある『eスポーツ』はスポーツ活動と見なすことができ、関係する選手は伝統的なスポーツ競技の選手と同等のレベルで準備やトレーニングに打ち込んでいる。」しかし、オリンピックに使用されるゲームには「オリンピックの規則・規制」に従う必要があると結論付けている。
スポーツの世界は常に変化しており、IOCでもイベントの主催を始めるほど、eスポーツの規模も非常に大きくなっている。IOCのトーマス・バッハ会長によると、eスポーツをオリンピックの競技とするには、2つの問題が残されているとし、1つは暴力的なゲームプレイを制限する必要があること。もう1つは、eスポーツをさらに細かく調整するための国際的な統括団体が無いことを挙げている。暴力の問題についてバッハは、現代のスポーツが実際の激しい戦闘から生まれたということを認めたが、「スポーツはそのような戦いを文明化した表現」であり、「いわゆる殺人ゲームである場合、オリンピックの価値観とは異なる」としている。(オリンピズムの英語版の記事(en:Olympism)も参照のこと。人間の尊厳がオリンピックの究極の目的だと書かれている。)
IOCは、NBA 2KシリーズやFIFAシリーズのような、実際のスポーツをシミュレートするようなゲームを中心に、eスポーツを承認することが提案された。
eスポーツを巡る問題は、IOCが将来のオリンピックへeスポーツをどのように組み込むのか、どのような可能性があるのか探ることを妨げていない。2018年7月には、IOCと国際スポーツ連盟機構 (GAISF) がEpic Gamesのマーク・レインやブリザード・エンターテイメントのマイケル・モーハイム、eスポーツプレイヤーのTLO(ダリオ・ヴンシュ)やジェイク(ジェイコブ・リヨン)、ゲグリ(キム・セヨン)といったeスポーツ界の重鎮を招き、「eスポーツの影響、および将来の発展の可能性についてより深い理解を得て、今後数年間ですべてのスポーツの相互利益のために協力する方法を共同で検討できるようにする」シンポジウムを開催した。そこでIOCは、ゲームの展示を通じてeスポーツの可能性を検証してきた。インテルはIOCの後援を受け、2018年平昌オリンピックの前に『スタークラフト2』と『スティープ』のイベントのスポンサーを務め、韓国のeスポーツ選手5人が、オリンピックの聖火リレーに参加した。同様の展示会であるeGamesは、2016年リオデジャネイロオリンピックと並行して開催されたが、これはIOCの支援を受けていない。
日本では、ゲーム産業の一大拠点としての評価を受け、2020年東京オリンピック以降にeスポーツを盛り上げるために、議員や団体が関与するようになってきている。日本におけるeスポーツは、景品表示法や賭博及び富くじに関する罪(刑法)との兼ね合いにより、高額な賞金を伴うゲームトーナメントに制約を課しているため盛んではなかったが、2017年後半から、この問題を解消しようとする取り組みが始まった。2020年夏季オリンピックに向け、東京2020組織委員会の提案で、4つのeスポーツ団体が日本を代表する消費者団体と協力し、eスポーツの大会を賭博罪に関する規制から除外することとなった。自由民主党所属の衆議院議員である河村建夫は、オンラインゲーム・eスポーツ議員連盟を発足し、日本eスポーツ連合 (JeSU) の支援と国内におけるeスポーツの促進を図った。これまでの結果として、日本国内における他のスポーツのプロアスリートが、プロとしてプレイするために必要な仕組みと同様に、eスポーツ選手がプレイできるようにする免除ライセンスを取得できるようになった。このライセンスは選手が多くのeスポーツ大会に参加することを許可するものであり、2018年7月中旬に初めて、いくつかのコンピュータゲームのパブリッシャーが開催したトーナメントを介し、上位数十人のプレイヤーに発行された。また、東京2020組織委員会は2020年の大会までに、いくつかのeスポーツイベントを計画している。
2024年パリオリンピックの組織委員会は、オリンピックと若い世代との関係を保つためにeスポーツの要素を含める必要性を挙げ、IOCや様々なeスポーツの専門組織と大会中のeスポーツイベントについて協議した。最終的に組織委員会は、eスポーツをメダル種目として2024年大会に採用するのは時期尚早と判断したが、大会中のeスポーツに関連する他のイベントについては除外しなかった。
2019年12月、IOCは第8回オリンピックサミットにおいて、オリンピックの公式大会ではスポーツを模倣したゲームのみを検討するとし、将来的には、身体的および精神的健康の生活スタイルを促進するゲーム、身体活動を取り入れたバーチャル・リアリティや拡張現実ゲームのような2つの方法を検討することを繰り返し表明した。
2021年4月、IOC(国際オリンピック委員会)がeスポーツの公式大会を開催することを発表。オリンピック・バーチャルシリーズとして2021年より開催される。バッハ会長は開催に向けて「オリンピックバーチャルシリーズは、バーチャルスポーツの分野で新しい視聴者との直接的な関わりを深めることを目的とした、新しいユニークなオリンピックデジタルな体験です。その構想は、オリンピックアジェンダ2020+5およびIOCのデジタル戦略に沿ったものです。スポーツへの参加を促し、特に若者に焦点を当てたオリンピックの価値観を促進できることを願っております」
しかし、バッハの後任であるカースティ・コベントリー会長は既存のスポーツを重視する方針を取り、IOCの専門委員会であるeスポーツ委員会のメンバーに向けて発信した2026年1月31日付の書簡ではeスポーツに対する姿勢を変更することを示唆。同年5月にはeスポーツ委員会が活動を休止したことが報じられ、eスポーツに対する取り組みは後退することとなった。
eスポーツをプレイするためのもっとも簡単な方法はインターネットを経由することである。厳密に勝敗を決するにはチート行為に対処する方法や、ネットワーク遅延の問題はあるものの、娯楽、あるいは練習のためにこの方法はよく使われる。
各プレイヤーは連絡手段が必要となる。IRCはチームやリーグ、その他のゲームに関連した集まりごとにチャンネルを分けて作成できるだけでなく、簡単にそれを見つけることができるためよく使用されている。QuakeNetは元々、ファーストパーソンシューティングゲーム『Quake』のオンラインプレイのために作成されたが、他のゲームのためにも使用されており、最も大きなIRCネットワークとなっている。そこから各チームのサーバでそれぞれのルールに従って競技が行われる。チーム制のゲームでは、他のプレイヤーとの連携が必要不可欠であり、チーム内で連携を取るために音声通信を使う際には、DiscordのようなVoIPアプリケーションも利用される。
ローカルエリアネットワーク (LAN) 上でのプレイには「インターネット経由よりも遅延時間が抑えられ、より良い状態でゲームをプレイできる」「主催者側によって用意された機器を使用するため、チートといった違反行為が行いにくい(特にプロフェッショナルなプレイが行われるイベントでは公正なプレイのために管理者が置かれる)」などの長所が存在する。インターネットを経由する「オンライン」に対し、この形式は「オフライン」と呼ばれ、大会の開催形式について一般的には、オンラインで予選が行われ、予選を勝ち進んだ上位の選手やチームが競技するために実際の会場に集まり、オフラインで開催されることが多い。プレイヤー同士の社交的交流の場ともなり、大規模な競技会ではLANパーティー、LANセンターといった集まりが組織される。
観戦して楽しむこともeスポーツの主たる娯楽性のひとつであり、eスポーツをスポーツとして楽しむひとつの要素でもある。「テレビや動画配信サイトなどで中継された映像を見る」、「選手が一か所で対戦するものを試合会場で観戦する」、「選手がオンラインで対戦するものを司会者、解説者、ゲストがいる会場で見る」などの方法がある。
様々なメディアを通じて、営利・非営利を問わず気軽に配信され、観戦者のニーズに応じた手段で楽しむことができるのがeスポーツ観戦の特徴である。
eスポーツは、2008年以降に大学や高等学校からの注目も集めるようになり、eスポーツの人気の高まりとともに、高校生や大学生などの選手の機会の拡大が求められるようになった。中国やアメリカなどの大学で、大学の代表となるチームに参加する新入生に対し、奨学金を提供し始めた。
日本では2018年より、高等学校および高等専門学校を対象とした全国高校eスポーツ選手権が開催された。2019年の第2回大会からは、参加対象を高等専修学校、専門学校高等課程、インターナショナル・スクールまで拡大し、2023年まで開催された。このほか、2019年から開催されている高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0」などがある。
コンピュータゲームを用いるeスポーツは、マインドスポーツと同様に腕や指先などを使う競技種目が大半を占めるため、身体障害者など体が不自由な人でも選手として参加することができ、筋ジストロフィー患者でプロゲーマーとして活動したパク・スンヒョンのような選手もいる。また、年齢を問わずプレイできることから、リハビリなどを通じて福祉や医療での利用が期待される。2018年には埼玉県さいたま市で「シルバーeスポーツ協会」が発足し、eスポーツを通じた健康増進を図り、高齢者へのeスポーツの普及を目指している。熊本県美里町ではeスポーツを通じたまちづくり事業を進めており、その一環で高齢者の認知機能の維持や向上(認知症の予防)を図り、パズルゲームや音楽ゲームなどの体験・対戦が行われている。
eスポーツには、職業としてのプロ(プロゲーマー)として活躍するプレイヤー、プロのプレイヤーが集まったプロゲーミングチームが存在している。
世界各国では、これらのプロを参加対象とした多くの大会が毎年開催されている。その多くはストリーミング中継により世界中に配信されるほか、大規模なものになるとテレビ中継も行われる。賞金は協賛企業からの提供、放送収入、入場料などから賄われる。大会を協賛するスポンサーは、ハードウェアのメーカーなど、大手のコンピューター関連企業が多い。
プロのプレイヤーは、大会の優勝者など特に上位に入賞する人だけがなれ、大会賞金のほか、スポンサーによる援助や、(その知名度を企業側が利用している)キャンペーン出演料などを収入としている。
収入状況はさまざまで、プロチームに属していてもほぼ無償の選手もいれば、年収が1,000万円前後に及ぶ選手も存在する。
中には、年収が1億円を超える人気プレイヤーのFatal1tyのように、PCパーツのブランドをプロデュースする者もいる。韓国では、国民的人気を得てタレントのように様々な方面で活躍しているものもいるため、なりたい職業の上位にランクインするなど、eスポーツのプロプレイヤーは若者に多くの支持を得ている。
選手寿命に関して、動体視力の低下や指の酷使などの要因で短く、ゲームのジャンルによっては10代後半で最盛期を迎え、20代前半で引退する例も多い。
アメリカでは2013年に『League of Legends』や『スタークラフト2』といった競技タイトルがプロフェッショナルスポーツと認定され、外国人選手に対して「アスリートビザ」が発行された。日本では2016年に初めて、国内のチームで活動する韓国人選手にアスリートビザが発行された。
プロプレイヤーはライバルたちに負けないようにするために、トレーニングを続けざるを得なくなる。つまりコンピューターゲームを、そしてたいていは特定のゲームタイトルに絞って長時間そして長期間やり続けざるを得なくなり、その結果、次のような症状に悩まされる人も多い。
肉体面に関しては、eスポーツを毎日長時間プレイすることを長期間続けると、柔軟性の低下(運動不足、ストレッチ不足で、身体がいわゆる「かたく」なる)、筋力低下、体力(有酸素運動でつける持久力やスタミナ)の低下が起きる。
視力の低下や聴力の衰えにもつながることがある。あまりに長時間スクリーンを注視しつづけていると大抵の人が、眼の乾きや、眼の充血、眼精疲労、眼痛(眼の奥の痛み)などに悩まされることになる。また精神や認知機能への影響としては、注意力・記憶力などの低下、睡眠不足や睡眠の質の低下などが頻発する。
なお、プロゲーマーもトレーニングに熱中するあまりゲーム障害(ゲームに熱中しすぎて、一日あたりのプレイ時間を自分でコントロールできなくなり、日常生活に支障が出る病気)を発症する場合がある。
1997年5月に「Red Annihilation」と題した競技会が行われ、『Quake』の副クリエイターであるジョン・カーマックが所有していたフェラーリ・328GTSを競技会の優勝者に贈呈すると約束した。同年6月、アンヘル・ムニョスがコンピュータゲーマーのための最初のプロフェッショナルリーグ「サイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグ (CPL)」を立ち上げた。それ以来、参加者と会場のサイズは規模を拡大し、優勝決定戦になると多数の観戦者がインターネット越しに観戦するようになった。同時に勝者への賞金も膨大な物になり、2005年のCPLでは賞金総額が150万米ドルに達している。
CPLはeスポーツの開拓者としての精神を保ちながら、2005年にはワールドツアー方式に移行し、同年のツアーでは『Painkiller』の1対1のデスマッチに焦点を当て、これに100万米ドルの賞金を当てた。CPLのグランドフィナーレイベントでは、Fatal1tyがeスポーツ史上最高賞金額となる15万米ドルを獲得した。
eスポーツにおいて、旧来の社交的なゲームプレイヤーの組織(クラン)だったものが、フットボールチームに近いプロ選手の組織として成長している例も存在する。プレイヤーとスポンサーの契約を扱い、プレイヤーにとってその契約を容易にすることで、eスポーツとそのファンにとって存在意義が生まれている。多くのプロチームが他のチームやプレイヤーとの契約を扱い、機会と名声を上げる仲介をしている。また、プロチームへと所属することによってプレイヤーは管理業務から解放され、ゲームのプレイに集中することができるようになる。
1999年12月30日、韓国の通信事業会社KTの子会社KTFがn016オンラインプロゲームチームを創設し、韓国で初めて大企業の資本が入るチームとなった。
2003年2月1日、SK GamingがFPSのプレイヤーとクランを結びつける最初のチームとなった。契約条件などは明らかにされていないが、インタビューでは給与制であり、給与額は多くはないものの、プレイヤーは賞金を分配して受け取ることができる。また、2003年5月19日、SK Gaming所属のノルウェーのプレイヤーelemeNt- (Ola Moum) を、ライバルチームであるFPS最古のチームの1つNoAに移籍させ、移籍金を得るという先例を作った。
ほとんどのチーム戦で行われるeスポーツでは、チームが試合でどのような成績を収めたかによって、リーグ間を昇格や降格を伴う形式が中心となっている。この形式は、ヨーロッパやアジアにおけるプロスポーツを踏襲している。チームはシーズン中に複数回の試合を行い、シーズン終了時までにリーグ内での順位を競う。成績の良いチームには賞金に加えて上位リーグへの昇格もあれば、一方で、成績の悪いチームには下位リーグへの降格もある。
例えば、ライアットゲームズは2018年までにいくつかの『League of Legends』シリーズを運営しており、北米地域には最上位シリーズとしてLeague of Legends Championship Seriesが存在する。成績の悪いチームは下位のLeague of Legends Challenger Seriesに降格し、下位シリーズにおいて成績の良かったチームが上位に昇格し、入れ替わる。ただし、ライアットゲームズは2018年半ばから下記のフランチャイズ方式を採用し、この形式は廃止している。

eスポーツへの関心が高まる中、北米のプロスポーツで使用されるフランチャイズ方式を踏襲したリーグの創設を目指す企業も出てきた。これは、フランチャイズを支援する大手のスポンサーによって支えられたすべてのチームがポストシーズンへの参加をかけ、レギュラーシーズンに参加して上位の地位を競い合う。このアプローチは大口の投資家にとっては魅力的であり、eスポーツのプレミアリーグでプレイし続け、下位に降格する恐れのないチームを支援することに意欲的になる。
細かな点はリーグによって異なるが、一般的に、契約したすべての選手には最低賃金と適切な福利厚生が与えられ、勝利した場合はチームへの賞金が分配される。チームの昇格や降格は無いが、選手は契約を結んだり、チーム間で交換したり、フリーエージェントとして手放すことができ、北米プロ野球のマイナーリーグに相当するeスポーツのリーグから、新しい選手が引き抜かれる場合もある。最初に創設されたフランチャイズ方式のリーグは、ブリザード・エンターテイメントが2016年に同社のゲーム作品『オーバーウォッチ』を元に設立した「オーバーウォッチ・リーグ」である。2018年に12チームで始まったこのリーグは、2019年に20チームに拡大した。
テイクツー・インタラクティブはNBAと提携し、NBA 2Kシリーズを使用した「NBA 2Kリーグ」を、同様に、EAスポーツとメジャーリーグサッカー(MLS)はエレクトロニック・アーツのFIFAシリーズを使用する「eMLS」を設立した。さらにアクティビジョンは2020年1月に、オーバーウォッチ・リーグを踏襲し、コール オブ デューティシリーズを使用した12チームで構成される「コール オブ デューティ リーグ」を設立した。Cloud9やDignitasなどのチームは、フランチャイズ方式の『カウンターストライク グローバル・オフェンシブ』のリーグ「Flashpoint」を2020年2月に開設した。これは、単一の組織ではなく、チームが所有する最初のeスポーツリーグとなった。

eスポーツはトーナメント方式でもプレイされ、プレイヤーやチームが本戦トーナメントに挑む前に、予選通過をかけて競う。トーナメントはシングルまたはダブルエリミネーション、時にはグループステージとの混合など様々な形式が取られる。eスポーツトーナメントはほとんどの場合、ライブの観客の前で行われる物理的なイベントであり、不正行為を監視するための審判などがいる。DreamHackのような大会自体が大規模なeスポーツイベントである場合もあれば、World Cyber Gamesやフォートナイトワールドカップのように、大会が大規模なイベントの一部である場合もある。
コンピュータゲームを使用した大会は以前から存在していたが、eスポーツは1990年代後半に大きな転換期を迎えた。1997年のサイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグを皮切りにトーナメントの規模が大きくなり、企業スポンサーがつくことが一般的になった。ライブイベントだけでなく、オンラインでも視聴者が増えたことで、eスポーツはより多くの人々の目に触れるようになった。ゲームの開発元が大会の賞金を提供することが多いが、コンピュータハードウェアやソフトウェア、エナジードリンクを販売する企業といったサードパーティーから提供されることもある。しかしながら一般的に、独立したベンチャー企業にとって、大規模なeスポーツイベントを主催することは採算が合わない。例えば、ライアットゲームズはLeague of Legends Championship Seriesについて、「私たちがお金を稼いでいない重大な投資だ」としている。
ゲームの開発元と大会主催者や放送メディアとの関係については、かなりのばらつきがあり、交渉の余地がある。韓国では、独自の『スタークラフト』のイベントがブリザード・エンターテイメントとはほぼ独立して運営されていたが、同社は続編の『スタークラフト2』を使用するイベントの開催については、承認制にすることを決定した。これにより、韓国eスポーツ協会との行き詰まりにつながったが、2012年に合意に達した。ブリザードは規約を改め、賞金総額が1万ドルを超える大会について、同社の許可を必要としている。
eスポーツのそれぞれの大会で用意される賞金は、大きなコンピュータ技術系企業がスポンサーとして提供しているものが多い。また、これらの企業は同時に多くのeスポーツチームのスポンサーも行っており、大会への旅費や会社の製品の提供などを賄っている。特にエレクトロニック・スポーツ・リーグ(ESL)は、世界最大規模のeスポーツリーグであり、グローバルに展開している。
2007年に中国・マカオで行われたアジアオリンピック評議会主催の「2007年アジアインドアゲームズ」において正式なメダル種目となり、『FIFA 07』『NBAライブ07』『ニード・フォー・スピード モスト・ウォンテッド』の3タイトルで行われ、中国の選手が3個の金メダルを獲得した。2018年にインドネシアで開催された2018年アジア競技大会では、大会史上初めて公開競技として採用され、『ウイニングイレブン 2018』『クラッシュ・ロワイヤル』『StarCraft II: Legacy of the Void』『ハースストーン』『League of Legends』『Arena of Valor』の6種目が行われた。
アジア競技大会では、eスポーツ競技が中国・杭州市で開催された2022年アジア競技大会より正式競技となった。2024年からはサウジアラビアのリヤドにて、eスポーツワールドカップが開催されている。2025年にはクリスティアーノ・ロナウドが大会のグローバルアンバサダーに就任した。
ゲームの販売会社やeスポーツの放送メディアが特定のイベントを企画・運用する役割を担うのが一般的であるが、国や地域を越えて世界規模で集約し、代表として統括するeスポーツの統括団体が多く設立されている。これらの団体はeスポーツの規制であったり、単にeスポーツの業界団体や組織の建前として機能するなど、様々なレベルで関与することがある。
国際eスポーツ連盟 (IESF) は、最初に設立された上記のような団体の1つである。東南アジアでのeスポーツの促進を目的として2008年に設立され、2020年6月現在、世界69か国が参加するまでに成長した。IESFは、加盟国のチームを対象に、毎年開催されるeスポーツ世界選手権を運営してきた。
2019年4月に設立された欧州eスポーツ連盟 (EEF) は、イギリス、ベルギー、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、フランス、ロシア、スロベニア、セルビア、スウェーデン、トルコ、ウクライナが参加している。この団体は、eスポーツの運営パートナーとしての役割を重視して設計されており、イベントの構造や取り決めを調整するための作業を行っている。
さらに、コンピュータゲームを代表する業界団体も、eスポーツの統括団体として機能するようになってきた。特に2019年11月、アメリカのエンターテインメントソフトウェア協会、カナダ・エンターテインメントソフトウェア協会、イギリス・インタラクティブエンターテイメント協会、欧州インタラクティブ・ソフトウェア連盟、オーストラリアおよびニュージーランドのインタラクティブゲーム&エンターテインメント協会といった5つの主要な業界団体が、プレイヤーの安全性と誠実さ、プレイヤー間の敬意や多様性を尊重し、ゲームプレイをより豊かにするなど、eスポーツの促進と参加を支援するための共同声明を発表した。
ゲームのジャンルとしては主に、ファーストパーソン・シューティングゲーム、リアルタイムストラテジー、格闘ゲーム、スポーツゲーム、レースゲームなどを使用して競い合う。
国内でのeスポーツイベントを数年に亘って扱い、「eスポーツグラウンド」などを開発したエウレカコンピューターに所属する犬飼博士は、2007年アジアオンラインゲームカンファレンスでのコメントより、eスポーツを次のように定義している。
日本のeスポーツチームを参照。
オリンピック活動入りを目指す国際競技連盟は国際eスポーツ連盟 (IeSF) である。IeSFはまだ国際競技連盟連合 (GAISF) や独立スポーツ組織同盟 (AIMS) にも加盟できていなかったが、2018年7月、『IOC-GAISF eスポーツフォーラム』なるイベントが開催された。2018年アジア競技大会がインドネシア・ジャカルタで行われ、公開競技としてeスポーツも行われた。こうした動きから「オリンピックにeスポーツを検討か?」などの噂が報じられていた。
もう一つの方向としてリアルなスポーツを基にしたコンピュータゲームを管理種目として取り入れるオリンピック活動内の国際競技連盟が出てきている。野球の世界野球ソフトボール連盟などである。2023年にはこうした分野を集めオリンピックeスポーツシリーズ、オリンピックeスポーツウィークが開催された。2024年にはオリンピックeスポーツゲームズが創設された。
2018年、eスポーツのイベントを見学した国際オリンピック委員会会長のトーマス・バッハが「eスポーツはオリンピックの価値観に矛盾しており現状では受け入れることはできない」とした。
eスポーツが興隆する以前からゲーマーの間では未熟なプレイヤー、下位のプレイヤーを障害者や同性愛者になぞらえてバカにするスラングが横行していた。また、キャラクターやアイテムをの強さを人権になぞらえて階級付けを行う行為も横行しており特にそれを持っていないプレイヤーや弱いキャラ・アイテムに対して軽々しく「人権がない」と呼ぶことで見下す風潮もある。さらにゲームがネットワーク対戦に対応するにつれ、上記の用語とからめてメッセージや通話機能で敵味方問わず一緒にプレーした相手に「お前このゲームやめろ」や前述の差別的スラングとからめて「お前〇〇だろ?」といった暴言を送る行為も頻発するようになった。
しかし、もともと内輪の文化という状態でこのような風潮を改善する流れがないままeスポーツとして一般化した結果無名の一般人に限らず、いわゆるプロ選手もこのような発言(暴言)を行うことが表面化しやすくなり炎上しチームを巻き込んだ謝罪や退団になることが頻発している。
フリーライターの円為格人は「今では子どもが憧れる職業となったeスポーツのプロゲーマー。そんな子どもたちの模範となる姿を見せられるよう、ゲームの腕を磨く前に、学ばなければいけないことがあるのではないだろうか」と指摘している。
eスポーツのゲームは素早い反射神経などが要求されるため一般に選手生命が短いとされる。また、上述の様な差別的スラングの多用や暴言の多さ、炎上時の不適切な対応など、選手は引退後の活動で必要な社会的スキルに乏しいとの見方がある[信頼性要検証]。ただし、既存のスポーツでも選手生命の短い競技がある上引退後の問題もeスポーツ選手固有の問題ではない。
2017年から2020年はeスポーツがゴールドラッシュ時代であったためスポンサーが増えた。しかし2020年代前半にはeスポーツのスポンサーシップ事業が苦境となっており、その理由が期待した投資利益が得られないためだという。大手PCメーカーは「ビッグチームと結ぶ通常のスポンサーシップ契約の99%は、投資効果がまったくないといっていい。メリットは純粋に露出効果だ」と話す。
日本国内でのeスポーツは、競技、職業として認められていない面が強い。eスポーツの歴史が浅く、育成システムや引退後のセカンドキャリアなどが確立していない点に加え、ゲーム依存症の悪化が懸念されることから立場が不安定となっている。eスポーツを専業にするには、競技で実力をアピールし、知名度を上げてスポンサーの獲得やチームに所属するなど、自分をプロデュースする必要がある。また、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を境にゲーム配信で収益を得る動画配信者が増えたことで、ストリーマーに転向するプロゲーマーも存在する。しかし、アルバイトなどで生計を立てながら活動する者も少なくない。
世界規模で活況となっている競技タイトルとしては『リーグ・オブ・レジェンド』や『カウンターストライク』シリーズといったパーソナルコンピュータ専用のゲーム作品(パソコンゲーム)となっているが、日本ではパソコンゲームよりもコンシューマーゲーム(家庭用ゲーム)が主流となっており、パソコンゲームの市場の小ささに相関してユーザー数も少ないとされ、コンピュータゲームに関する文化の違いによるものとも考えられている
日本国内のeスポーツ市場は徐々に拡大しており、2019年の市場規模は前年比127パーセントの61.2億円という調査結果が出ている。
ゲームコンテンツが豊富な日本ではあるものの、パーソナルコンピュータと比べて家庭用ゲーム機が普及していることから、PCゲームの発展が遅れ、eスポーツも遅れをとった。また、FPSやRTSの人気が低い。
2018年7月、マイボイスコムがeスポーツに関するアンケート調査結果を発表した。eスポーツを具体的に知っている、名前は聞いたことがあると回答したのは全体の43.9%となった。一方でeスポーツへの興味について興味がない、あまり興味がないと回答した合計は81.3%だった。
2020年2月、エアトリがeスポーツに関するアンケート調査結果を発表。eスポーツの知名度は全世代で8割超という結果だったが、81.4%の大多数がeスポーツに興味はないと回答した。
世界で人気のeスポーツタイトルの代表格にはPCゲームの『リーグ・オブ・レジェンド』『Dota 2』等のマルチプレイオンラインバトルアリーナ(MOBA)やバトルロイヤルゲームを含めたFPS作品が花形ジャンルで人気が高いが、世界での人気に反してこれらのジャンルは日本ではほとんど人気がなく、プレイヤー人口も少ない。特に『Dota 2』は賞金総額30億円を超える大規模な大会が開催されてるが、日本では知名度が低い。
日本国内では、MOBILE GAME EXPERIENCE 2019の『パズドラ』ブースなど、他国とは異なるジャンルで人気が出ている。また、人気タイトルのゲームを主とした世界大会が日本国内で開催されるなど、国際的な競技シーンの日本上陸によりグローバル化が進んでいる。
この節は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
「日本語におけるスポーツ」とは陸上競技、格闘技や球技など「体力や筋力を鍛え、人力を主要とした競技のみ」を指し、その中でもさらに「肉体および精神の鍛錬」の要素も含まれている面も大きい。つまりeスポーツが隆興する前であっても前述の条件に該当しない。例えば、自動車などが主要になるモータースポーツや体を動かさない将棋や囲碁、麻雀などのテーブル上の競技をマインドスポーツと「スポーツ」という語が含まれる呼称は存在するものの、これらは日本では一般的に「スポーツ」には含まない。
よって、日本語でも「eスポーツ」という語自体は定着したものの、文化的にも「デジタルゲーム=eスポーツは、スポーツではない」という認識は非常に強く、競技性・戦術性を持っていたとしても「単なる娯楽・遊び」とみなされている。つまりデジタルゲームは暇つぶしや付き合い程度の扱いで、デジタルゲームの腕を磨くことは日本において標準的にやることとされる仕事や勉強、そして日本語における「スポーツ」の敵のような扱いもされている。
「ゲーム脳」論や香川県ネット・ゲーム依存症対策条例などゲーム有害論は多く、日本は文化的にもeスポーツが発展しづらい土壌となっている。またeスポーツに中国企業が大規模投資していることから、かつてのテトリス有害論同様に冷戦構造に巻き込まれることもある。
日本においては法律上の問題(景品表示法、風俗営業法、賭博罪)で賞金制の大会の開催が制限されており、この問題について以下のような提言がある。
日本国内での賞金付き大会に関しては、国際カジノ研究所の所長である木曽崇が法令適用事前確認手続を利用して消費者庁に確認したところ、賞金や賞品が高額の場合は不当景品類及び不当表示防止法に抵触すると指摘を受けており、主催者やゲームデベロッパーなどと利害関係にない第三者がスポンサーとなる、プレイが基本無料で課金要素が結果に影響しないタイトル、などの条件を満たさなければ摘発の可能性がある。
2018年2月19日に梅原大吾が主催した座談会「ゲームと金」や2月21日にAbemaプライムでeスポーツ企画の特集に出演した浜村弘一(日本eスポーツ連合副会長)や高橋名人はプロライセンスの必要性を説いたが木曽から刑法賭博罪であると指摘されている。同イベントで浜村は「プロライセンス制度は消費者庁と何度も議論を重ねた結果」と主張した。しかし、ファミ通2018年3月8日号にてeスポーツの特集記事にてファミ通編集部が景表法の問題について消費者庁へ質問を投げ、同庁表示対策課長の大元慎二も「優れた技術によって観客を魅了する仕事をし、その報酬として賞金を得る場合、その賞金はプロ・アマを問わず、景表法で言う"景品類"には該当しない」と回答し、浜村の発言と食い違いが起きている。