Google ブックス
Google ブックス (英語 : Google Books )とは、世界最大のインターネット企業Google が、ポータルサイトGoogle内で提供している、書籍の全文検索サービスである。
書籍内の全文を対象に検索 を行なうことができ、検索結果として表示された書籍の内容の一部(著作権切れの書籍であれば全ページ)が無料で表示される。検索・表示されるデータはGoogle社が紙製の書籍からスキャンしたもの。
著作権の保護期間が満了した書籍は、全文が公開されている。この場合 Googleブックスは電子図書館 として機能する。これに対し、著作権保護期間が存続している書籍は、書籍の一部がプレビュー表示され、同時に書籍販売サイトへのリンクが表示される。この場合Googleブックスは広告・販売促進サイトとして機能する。
歴史
Google ブックスはGoogle Print (グーグル・プリント)というプロジェクト名で、2003年12月に計画が発表された。そこから一年弱のベータテスト期間を経て、2004年10月7日、世界最大の書籍見本市フランクフルト・ブックフェア の開催期間中に本格運用の開始を公表、サイトの本格運用を開始した。しかし Print (印刷)という言葉から「書籍データを勝手に印刷できるようにするサービス」といった印象を与え、出版業界からの反発も少なくなかったことがあり、2005年11月17日にサービス名を Google Book Search と改名することを発表した。
その後、よりシンプルに Google Books へと改名した。ちなみにGoogle print 時代に使われていたアドレスは https://print.google.com で、このアドレスは現在Google ブックスにリダイレクトされている。
2012年3月にGoogle Play Books がサービス開始し、同年9月25日に、日本向けのGoogle Play ブックス がサービス開始した。Google Play ブックスは、Android 、iOS 向けの電子書籍サービス。Google Play ブックスのストアから電子書籍を購入できる。購入した書籍はGoogle Play ブックスのアプリビューアで開き、スワイプでページをめくり、マルチタッチでピンチ操作できる。
著作権侵害訴訟
Googleは英米の図書館が所蔵する世界中の書籍を著作権者に無断・無償でデジタル・スキャンして、そのデータを元に作った画像にGoogleのコピーライトを貼ってネット上に公開していた。この行為が著作権侵害 に当たるとして、2005年9月に全米作家協会 (AG) 他がクラスアクション 形態の集団訴訟を、翌月には全米出版社協会 (英語版 ) (AAP) が大手出版4社を代表する形で単独でそれぞれ提訴し、デジタル・スキャンの差止命令 を請求した。後に2つの訴訟は一本化されている。
GoogleとAG他およびAAPは、当事者間で総額1億2500万米ドルの和解 案に合意していたものの、その和解条件の不備が多方面から指摘され、2度にわたって修正和解案を裁判所に再提出することとなった。
裁判所は当初、原告側の著作権保護を重視する姿勢で和解交渉を進めていたものの、一審の連邦地裁 はGoogleブックスの行為が著作権法上のフェアユース に当たるとして、著作権侵害の訴え自体を退けた。二審の連邦控訴裁 も2013年に一審判決を支持した。AG他は連邦最高裁に上告請求したが棄却され、最終的に二審判決のGoogle勝訴が2016年4月に確定した。
技術
(参考用画像)ブックスキャナー。空気で吸い寄せてページを持ち上げ、めくる。そして上方からCCDカメラ で各ページの画像を撮影。その後OCR プログラムで画像データから文字データを抽出する。Googleがこうしたブックスキャナーと呼ばれる装置を使って書籍をデジタル化していることは確実だが、具体的にどのメーカーのどういった装置を使用しているのかは不明。この画像は参考用。
紙製の書籍からのデータの読み取りには、ブックスキャナーと呼ばれる自動の書籍スキャン装置を使用している。Googleブックスでは、特許を取得したスキャン技術により、大量のページを素早く読み取ることができると考えられている。日本語は誤変換が著しい。アルファベットの書籍は特に問題がない。
具体的にどういった装置を何台ぐらい使用しているのか、といった詳細な点は未公開の部分が多い。
提携図書館
Googleブックスは世界中のいくつもの図書館と提携関係を結んでいる。図書館側が蔵書を貸し出し、Googleがそれをスキャンしてデジタル化し、データベースに付け加えている。以下の図書館がGoogleブックスと提携関係にある。
大学図書館
慶應義塾図書館(慶應義塾大学)
2007年7月6日に提携を発表。慶應義塾大学 が所蔵する蔵書のうち、著作権保護期間が満了したパブリックドメイン の書籍約12万冊をデジタル化してGoogleブックスを通じて公開する予定。12万冊の内訳は明治初期までに日本で発行された和装本 および明治・大正期・昭和前期の日本語図書。
ハーバード付属図書館(ハーバード大学)
2005年に提携を発表。ハーバード大学 が400年近くかけて収集した書籍のうち、著作権保護期間が満了した約1550万冊の書籍について、その内最低でも100万冊以上をデジタル化してGoogleブックスを通じて公開する予定。
スタンフォード大学付属図書館(スタンフォード大学)
2004年12月14日に提携を発表。スタンフォード大学 が有する蔵書800万冊のうち、数十万冊から百万冊程度をデジタル化してGoogleブックスを通じて公開する予定。両者の間で最終的なスキャン冊数に関する合意は特にないらしく、状況に合わせて流動的に変化していく模様。書物のスキャン費用は全てGoogleが負担する。
その他
Big Ten Academic Alliance|en(旧Committee on Institutional Cooperation (CIC))
脚注
出典
↑ ニュース:"米アマゾンに宣戦布告か--米グーグル、書籍検索「Google Print」をテスト" CNET Japan , 2003年12月18日付, 最終閲覧日 2008年4月17日
↑ ニュース:" 米Google、書籍の中身まで全文検索する「Google Print」開始" INTERNET Watch , 2004年10月7日付, 最終閲覧日 2008年4月17日
↑ ブログ:"Judging Book Search by its cover " Google公式ブログ 2005年11月17日付 最終閲覧日 2008年4月17日
↑ Google、電子書籍サービス「Google Playブックス」を日本向けに提供開始
↑ “FAQs ”. Google Book Settlement. 2012年1月11日時点のオリジナル よりアーカイブ。2012年1月12日閲覧。
1 2 “Authors Guild v. Google ” [全米作家協会対Google] (英語). The Authors Guild. 2019年2月5日閲覧。
↑ “Authors Guild v. Google, Inc. - United States Court of Appeals for the Second Circuit; Argued on December 3rd, 2014 ”. Justia . 2019年3月10日閲覧。
↑ “Authors, Publishers, and Google Reach Landmark Settlement - Copyright Accord Would Make Millions More Books Available Online ” [AG、AAPおよびGoogleが歴史的な合意 - 著作権の和解により今後数百万冊以上の書籍がオンラインで閲覧可能になりうる] (英語). Google Press Center (2008年10月28日). 2008年11月22日閲覧。
↑ 版権リジストリの天引きがあるので実際の取り分は50%程度。さらに、支払先は著者ではなくて、グーグルが一方的に出版社を権利者とみなして出版社に払う仕組み。明石昇二郎 『グーグルに異議あり!』 集英社 2010年4月 pp.96-99.
↑ “Mission ”. openbookalliance.org . Open Book Alliance (2009年12月26日). 2018年9月24日閲覧。
↑ “Members ”. Open Book Alliance. 2009年12月21日時点のオリジナル よりアーカイブ。2009年12月10日閲覧。
↑ 明石 p.144.
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↑ “Order list - Certiprari denied (No. 15-849) ” (PDF). The United States Court of Appeals for the Second Circuit (2016年4月18日). 2019年2月6日閲覧。
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↑ ニュース:"Google、ブック検索で慶應義塾大学図書館と連携--図書館はアジアで初の参加" CNET Japan , 2007年7月6日付, 最終閲覧日 2007年12月6日
↑ プレスリリース:"Googleとの連携について" 慶應義塾大学 2007年7月6日付 最終閲覧日 2007年12月6日
↑ Harvard-Google Project - ハーバード大学がGoogleとの協力関係についてまとめたウェブページ。最終閲覧日 2007年12月6日
↑ プレスリリース:"About the Cooperation with Google," スタンフォード大学 2004年12月14日付 最終閲覧日 2007年12月6日
↑ Stanford Google Library Project - スタンフォード大学がGoogleとの協力関係についてまとめたウェブページ。最終閲覧日 2007年12月6日
↑ 梅澤貴典(中央大学図書館)「2004年度海外派遣研修報告書 」、私立大学図書館協会、2005年2月21日、2017年12月27日閲覧 。
↑ 「情報界のトピックス 」『情報管理』第51巻第9号、2008年12月、713頁、doi :10.1241/johokanri.51.712 、2017年12月27日閲覧 。
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