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種類 | 子会社 |
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| 市場情報 | NASDAQ: HCP(2021年 - 2025年) |
| 業種 | ソフトウェア、クラウドインフラストラクチャ |
| 設立 | 2012年 |
| 創業者 |
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| 本社 | 、 |
事業地域 | 全世界 |
主要人物 | |
| 製品 | |
| 売上高 | 5億8,314万米ドル (2024年1月期) |
従業員数 | 2,200人以上 (2024年) |
| 親会社 | IBM(2025年 - ) |
| ウェブサイト |
hashicorp |
HashiCorp, Inc.(ハシコープ)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くソフトウェア企業である。2025年2月以降はIBMの子会社である。クラウドインフラストラクチャのプロビジョニング、保護、接続、実行を自動化するTerraform、Vault、Consul、Nomadなどのツール群を、無償で利用できるコミュニティ版と、企業向けの商用版およびマネージドサービス「HashiCorp Cloud Platform」(HCP)として提供している。
2012年にVagrantの開発者であるミッチェル・ハシモト(Mitchell Hashimoto)とアーモン・ダドガー(Armon Dadgar)が設立した。2021年12月にNASDAQに株式を上場し、2024年4月にIBMによる買収が発表され、2025年2月27日に買収が完了した。
製品は当初Mozilla Public License 2.0(MPL 2.0)のオープンソースライセンスで公開されていたが、2023年8月以降の新しいリリースには、競合するサービスの提供に制限を設けたBusiness Source License 1.1(BSL 1.1)が適用され、ソースアベイラブルとなった。Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudなど複数のクラウドを同じ手順で扱うマルチクラウド対応を製品の特徴とし、各クラウド事業者とは製品連携や共同開発の関係にある。
HashiCorpは、DevOpsやクラウド移行に伴うインフラ運用の課題を、Infrastructure as Code(IaC)をはじめとする自動化されたワークフローで解決することを事業の中心に置いている。製品はオープンコア(open-core)モデルで開発され、すべての製品がコミュニティ版として公開される一方で、大規模な組織向けのガバナンス、監査、コラボレーションなどの機能を加えた商用版(Enterprise)と、同社が運用するマネージドサービスのHCPが収益の柱となっている。米国証券取引委員会(SEC)に提出された2024年1月期の年次報告書によれば、同期の売上高は5億8,314万ドル、顧客数は4,423社(うち年間経常収益が10万ドル以上の顧客は897社)で、フォーチュン500企業の85%が同社製品をダウンロードまたは利用しているとされる。同報告書は主要な商用製品をTerraform、Vault、Consul、Nomadの4つとし、Terraformのプロバイダーと統合の数を3,900以上、パートナー企業を1,060社以上(うち独立系ソフトウェアベンダー(ISV)は320社以上)としている。
製品設計の指針として、2014年12月に公開した「The Tao of HashiCorp」を掲げている。これは「技術ではなくワークフローに着目する」「シンプルで、モジュール化され、組み合わせ可能であること」「逐次プロセス間の通信(Communicating Sequential Processes)」「不変性」「コード化によるバージョン管理」「コード化による自動化」「回復性のあるシステム」「実用主義」の8つの原則からなる。
共同創業者のハシモトは、2010年から仮想マシンによる開発環境を再現可能に構築するオープンソースツールVagrantを開発していた。Vagrantの人気が高まり、その開発に専念するために、ワシントン大学の同級生であったダドガーとともに2012年にHashiCorpを設立した。TechCrunchは2012年11月に、Vagrantプロジェクトが新会社HashiCorpの支援を受ける形に移行し、Vagrant自体は開発者が無償で使えるオープンソースのまま維持されると報じた。法人としてのHashiCorp, Inc.は2013年5月にデラウェア州で設立されている。ハシモトは日系三世で、日本にルーツを持つ。
設立後、同社は仮想マシンイメージを構築するPacker(2013年6月)、クラスターのメンバーシップ管理と障害検出を行うSerf(2013年)、サービスディスカバリと構成管理のConsul(2014年4月)、複数のクラウド事業者にまたがってインフラをコードで定義するTerraform(2014年7月)、シークレット管理のVault(2015年4月)、ワークロードスケジューラのNomad(2015年9月)を相次いでオープンソースとして公開した。Terraformの公開に際してハシモトは、サーバーをAWSから、DNSをCloudFlareから、データベースをHerokuから調達するといった複数のサービスプロバイダーにまたがるインフラを一つのコードで記述し、並列に構築できる点を特徴として挙げている。
2014年12月には、ベンチャーキャピタルのMayfieldが主導しGGV CapitalとTrue Venturesが参加したシリーズAラウンドで1,000万ドルを調達し、同時に各ツールを連携させる初の商用サービス「Atlas」を発表した。同月には製品設計の原則をまとめた「The Tao of HashiCorp」を公開している。2015年9月28日にはポートランドで初の年次カンファレンス「HashiConf」を開催し、300人以上が参加した。この初回のHashiConfでNomadが発表された。
2016年7月、マイクロソフト、SpringSource、VMware、Hortonworksでマーケティングを担当してきたデイブ・マクジャネット(Dave McJannet)がCEOに就任し、創業時からCEOを務めていたハシモトはCTOに就いた。同年9月にはGGV Capitalが主導するシリーズBで2,400万ドルを調達し、Vault Enterpriseの一般提供を開始した。
2016年から2017年にかけて同社は企業向け製品の拡充を進めた。2017年8月にはマイクロソフトとの提携を拡大してTerraformのAzure対応を強化し、同年9月のHashiConf'17では、インフラの変更に対するポリシーをコードとして記述する「Policy as Code」のフレームワークSentinelと、Terraformのモジュールを公開・共有する「Terraform Module Registry」を発表した。同年10月にはGGV CapitalとRedpointが主導するシリーズCで4,000万ドルを調達し、12月には企業向けのTerraform Enterpriseの正式版をリリースした。2017年10月時点の従業員数は130人を超えていた。
2018年10月のHashiConf'18ではVault 1.0(プレビュー)、Consul 1.4、Terraform 0.12が発表され、同社製品のユーザーグループが38か国74都市に広がっていることが紹介された。同年11月にはIVPが主導しBessemer Venture Partnersが新たに参加したシリーズDで1億ドルを調達し、企業評価額は19億ドルとなった。2019年5月にはTerraformをクラウドサービスとして提供する「Terraform Cloud」を発表し、同年9月には5人まで無料で利用できるプランとともに、リモートでのplanとapplyの実行に対応した。
2020年3月にはFranklin Templeton Investmentsから1億7,500万ドルのシリーズE資金を調達し、企業評価額は51億ドルとなった。同年4月にはCloud Native Computing Foundation(CNCF)に加盟し、6月のオンラインイベントHashiConf Digitalでは、同社製品をマネージドサービスとして提供する「HashiCorp Cloud Platform」(HCP)を発表した。同年7月にはAWSと共同で、汎用のプログラミング言語でTerraformの構成を記述する「CDK for Terraform」のプレビュー版を発表し、10月にはBoundaryとWaypointの2つの新しいオープンソースプロジェクトを公開した。
2021年3月にはシスコシステムズがTerraform Cloud BusinessをCisco Intersightとともに販売する提携を発表し、6月にはTerraformがバージョン1.0に到達した。同年7月、共同創業者のハシモトはCTOと経営陣の職を退き、同社の一社員としてフルタイムの開発者に戻ることを表明した。
2021年11月29日、HashiCorpはIPOの条件として、1,530万株を1株68ドルから72ドルで売り出し、企業評価額を130億ドルとする目標を示した。同年12月8日に1,530万株のクラスA普通株式を公開価格80ドルで売り出して約12億2,000万ドルを調達し、12月9日にNASDAQにティッカーシンボル「HCP」として上場した初値は81.16ドル、初日の終値は85.19ドルであった。公開価格に基づく企業評価額は140億ドルを超え、2021年のソフトウェア企業のIPOとしては最大級のものとなった。上場時の従業員数は約1,500人であった。
2023年8月10日、同社は今後リリースする全製品のライセンスを、それまでのMPL 2.0からBSL 1.1に変更すると発表した。共同創業者でCTOのダドガーはブログで、オープンソースを利用するだけで実質的な貢献を行わずに自らの商業的な目標を追求するベンダーが存在することを挙げ、商用オープンソースのモデルを進化させる必要があると説明した。BSL 1.1のもとでは、エンドユーザーはHashiCorpと競合する製品を提供する場合を除いてソースコードのコピー、改変、再配布と商用利用を引き続き行うことができ、パートナーによる統合の開発やクラウド事業者との連携にも変更はないと同社は説明している。
同年12月、ハシモトは11年余りにわたって在籍したHashiCorpを退社した。ハシモトは、エンジニアとしての自身の関心がインフラ分野を超えて広がっていることと、第一子の誕生を機に新しい分野に踏み出す準備ができたことを退社の理由として述べている。
2024年4月24日、IBMとHashiCorpは、IBMがHashiCorpを1株35ドルの現金、企業価値64億ドルで買収することで最終合意したと発表した。IBMは発表の中で、Red HatのAnsible Automation Platformによる構成管理とTerraformによる自動化を組み合わせることで、ハイブリッドクラウド環境全体でのアプリケーションのプロビジョニングと構成を簡素化できるとし、買収後のHashiCorpはIBMソフトウェア部門の一部門として製品とサービスの提供を続けるとした。2024年7月15日にHashiCorpの株主総会が買収を承認し、必要な規制当局の承認を経て2025年2月27日に買収が完了した。買収完了に際してIBMのシニアバイスプレジデントであるロブ・トーマス(Rob Thomas)は、HashiCorpの技術と開発者コミュニティにIBMのグローバルな販売網と研究開発資源を組み合わせ、あらゆるデータセンターにHashiCorpの技術を届けることを目指すと述べた。買収完了後、同社は「HashiCorp, an IBM company」として製品を提供している。
HashiCorpは、大規模なサービス指向のソフトウェアの開発とデプロイを支援することを目的とした一連のツールを提供している。各ツールは自動化に重点を置き、ソフトウェアアプリケーションのライフサイクルの特定のステージを対象とする。ツールの多くは、サードパーティーの技術やサービスとの統合のためにプラグイン指向のアーキテクチャを備えている。一部のツールの独自機能は、企業を対象顧客とする商用版として提供されている。
マクジャネットは2018年に、同社が注力する製品を、運用担当者向けのTerraform、セキュリティ担当者向けのVault、アプリケーションのスケジューリングを行うNomad、これらすべての共通基盤となるConsulの4つと説明している。2024年1月期の年次報告書は、この4製品を主要な商用製品とし、Vault、Consul、Boundaryを組み合わせることでIDに基づく制御を備えたゼロトラストのセキュリティ構成を実現できるとしている。
Terraformは、クラウドやオンプレミスのインフラをHCL(HashiCorp Configuration Language)で記述し、宣言的にプロビジョニングするIaCツールである。2014年7月に公開され、コア部分とプラグインである「プロバイダー」で構成することにより、AWS、Azure、Google Cloudなどのクラウドに加えて、VMware vSphere、OpenStack、Kubernetesなど多様な基盤に対応する。2017年9月にはモジュールの公開レジストリ「Terraform Module Registry」を開設し、2021年6月にバージョン1.0に到達した。2022年のGitHubの年次調査「Octoverse 2022」では、HCLが同年に利用の伸びが最も大きかった言語とされた。
企業向けには、2017年12月に正式版となった自社運用型のTerraform Enterpriseと、2019年5月に発表されたクラウドサービスのTerraform Cloudがある。Terraform Cloudには、インフラ定義からクラウドの費用を見積もるCost Estimation(2019年)やノーコードでのプロビジョニング(2023年正式版)などの機能が追加され、2023年5月には無料枠のユーザー数制限が撤廃された。Terraform Cloudはその後「HCP Terraform」に名称を変更している。2023年10月のHashiConf 2023では、Terraform 1.6のテストフレームワークに対応した生成AIによるモジュールテストの自動生成や、複数の環境を一括で扱う「Stacks」が発表された。2024年1月のTerraform 1.7では、モックによるテストの高速化と、リソースを削除せずにTerraformの管理から外す機能が加わった。
Vaultは2015年4月に公開された、シークレット管理、IDベースのアクセス、アプリケーションデータの暗号化、アプリケーション、システム、ユーザーのシークレットの監査を提供するツールである。2016年9月に商用版のVault Enterpriseが一般提供となり、2018年10月にはバージョン1.0が発表された。マネージドサービスのHCP Vaultに加え、2023年6月にはシークレットを集中管理して環境変数としてアプリケーションに提供する軽量な「HCP Vault Secrets」がパブリックベータとして公開された。2025年4月には、Gitリポジトリやコラボレーションツールに残された管理外のシークレットを検出する「HCP Vault Radar」が一般提供となった。
Consulは2014年4月に公開された、サービスメッシュ、DNSベースのサービスディスカバリ、分散KVストレージ、RPC、イベント伝播を提供するツールである。基になるイベント、メンバーシップ、障害検出の仕組みは、同社が公開するオープンソースライブラリのSerfによって提供されている。2018年10月のConsul 1.4ではEnvoyとの統合の強化やマルチデータセンター対応が加えられ、2019年5月にはKubernetes上のサービスメッシュAPIの標準仕様「Service Mesh Interface」(SMI)をマイクロソフトなどと共同で発表した。
Nomadは2015年9月に公開された、クラスター内のワーカーノード間でタスクのスケジューリングとデプロイを行うワークロードオーケストレーターである。
HashiCorp Cloud Platform(HCP)は、2020年6月に発表された、同社製品をマネージドサービスとして提供するプラットフォームである。すべてのクラウド事業者にまたがって一貫したワークフローと統一されたAPI、共通のID管理とアクセス制御を提供することを目的とし、第一弾としてAWS上でConsulを提供する「HCP Consul on AWS」がプライベートベータとして始まり、2021年2月に一般提供となった。2022年6月にはMicrosoft Azure上のHCP Consulがパブリックベータとなり、同年8月時点でHCP Vault、HCP Consul、HCP Packer、Terraform Cloud、HCP Boundary(ベータ)などが提供されていた。2024年1月期におけるHCP(および前身のクラウドサービス)の売上高は7,610万ドルであった。
同社の製品は2023年8月まで、いずれもMPL 2.0のオープンソースライセンスで公開されていた。2023年8月10日に発表されたライセンス変更により、以降の新しいバージョンにはBSL 1.1が適用される。BSL 1.1は、ソースコードの閲覧、コピー、改変、再配布と、HashiCorpと競合するサービスの提供を除く商用利用を認めるソースアベイラブルライセンスである。同社は変更の理由として、コミュニティ製品の上に製品を構築しながら保守やサポートに責任を負わないベンダーに対して「ガードレール」を設ける必要があったと説明している。年次報告書は、この変更はライセンス変更前に公開されたバージョンを用いて競合製品を構築することを妨げるものではないとしている。
HashiCorpは、特定のクラウドに依存しないマルチクラウド対応を製品の特徴とし、どのクラウド事業者とも等しく連携することを方針としている。マクジャネットは2018年のインタビューで、AWS、Azure、Googleなどのクラウド事業者を同社にとって最大のパートナーであると述べ、各社がTerraform専任のフルタイム担当者を置いていると説明した。
AWSは、2014年のTerraformの公開当初からプロバイダーの対象であった。AWSは2023年10月、Terraform AWS Providerのダウンロード数が20億回に達したと発表した。Terraform Registryにおける各プロバイダーの累計ダウンロード数は、2026年9月時点でAWSが約75億回、Google Cloudが約24億回、Azureが約19億回である。両社は2020年7月に、TypeScriptやPythonなどの汎用プログラミング言語でTerraformの構成を定義する「CDK for Terraform」のプレビュー版を共同で発表した。同年10月には、AWS Lambda Extensions APIの公開プレビューと同時に、AWS Lambdaの関数からVaultのシークレットを取得するVault AWS Lambda Extensionが公開され、2021年9月にはAWS Cloud Control APIから自動生成される「Terraform AWS Cloud Control Provider」がテックプレビューとして公開された。HCPは第一弾のHCP Consul on AWSをはじめAWS上で提供が始まり、2022年に開設された日本リージョンもAWSの東京リージョンと大阪リージョン上に構築されている。2023年12月には、AWS re:Invent 2023で発表された2023年のGlobal AWS Partner Awardで「Collaboration Partner of the Year – Global」を受賞した。
マイクロソフトとは2017年8月に提携を拡大し、Azure Resource Manager APIを用いたAzureプロバイダーの拡充を進めた。2018年12月にはマイクロソフトが発表したクラウドアプリケーションのパッケージ仕様「CNAB」にDockerなどとともに協力し、2022年6月にはHCP ConsulがAzure上でパブリックベータとなった。Google Cloud向けにはGoogleプロバイダーが提供されている。クラウド事業者以外では、2021年3月にシスコシステムズがTerraform Cloud Businessを自社のCisco Intersightとともに販売する提携を発表している。
HashiCorpは2024年1月時点で1,060社以上のパートナーを持ち、Terraformのプロバイダーはクラウド事業者だけでなくSaaS事業者も自社サービス向けに公式に保守している。監視・オブザーバビリティの分野では、Datadog、Grafanaを開発するGrafana Labs、New Relic、PagerDutyなどが自社のプロバイダーをTerraform Registryで提供しており、2026年9月時点の累計ダウンロード数はDatadogが約5.4億回、Grafana Labsが約2.1億回、PagerDutyとNew Relicがそれぞれ約1.5億回である。
HashiCorpの技術パートナー制度では、Datadogが最上位の「Elite」ティアに位置づけられ、Vault、Consul、Nomad、Boundary、Packerの監視とHCP Terraformの監査ログ収集のための統合を提供している。これらの統合は、Vaultクラスターの健全性とリーダー変更、Consulのサービスとノードの健全性やRaft・Serfのメトリクス、Nomadクラスターの性能、HCP Terraformの監査ログと実行通知を監視の対象とする。Datadogは2025年8月には、Terraformの構成ファイルとモジュールをGitのワークフロー内で検査するIaCセキュリティ機能を発表している。
シークレット管理の分野では、Vaultは監視ツールのエージェントなどが実行時にシークレットを取得する外部のバックエンドとしても利用される。例えばDatadog Agentは、AWS Secrets Manager、Azure Key Vault、Google Cloud Secret Manager、Kubernetes Secretsなどとともに、HashiCorp Vaultをシークレットの取得元として対応している。
2025年2月の買収完了後、HashiCorpはIBMソフトウェア内の一部門として製品とサービスを提供している。IBMは買収に際し、Red HatのAnsible Automation PlatformとTerraformの組み合わせによるハイブリッドクラウド環境の自動化を協業の例として示した。
日本では2015年4月にクリエーションラインがVagrant、Packer、Terraform、Serf、Consulの導入支援とトレーニングを開始した。同社は2017年に日本法人を設立して国内での活動を本格化させ、2018年4月にはCEOのマクジャネットが初めて来日し、米国と同じ事業展開を日本でも進める方針を示した。日本法人はHashiCorp Japan株式会社(東京都港区)で、2019年8月にはラックとVaultを活用したシークレット管理ソリューションの普及で協業を開始した。2022年8月には、HCPの日本リージョンを同年秋に開設し、AWSの東京リージョンと大阪リージョン上でHCP VaultとHCP Consulを提供すると発表した。国内では日立ソリューションズなどが同社製品のライセンス販売と導入支援を行っている。
本社はサンフランシスコにあるが、従業員はアメリカ合衆国、カナダ、オーストラリア、インド、ヨーロッパに分散している。同社は上場時の2021年時点で約1,500人の従業員を、フルタイムでオフィスに通勤するのではなく、はじめからリモートワーカーと見なす「リモートファースト」の組織であるとしており、年次報告書でも分散したリモートチームに最適化した「ハイブリッドリモート企業」であると説明している。サンフランシスコの本社は101 Second Streetにあり、約37,000平方フィートのオフィスである。
年次カンファレンスのHashiConfは2015年のポートランドでの初回以降、毎年開催されている。2023年2月には、社内で使っている文書管理システム「Hermes」とUIデザインシステム「Helios」をオープンソースとして公開した。
2021年4月頃、コード監査ツールcodecovを使用したサプライチェーン攻撃により、ハッカーによるHashiCorpの顧客ネットワークにへの限定的なアクセスが可能になった。その結果、private credentialsが漏洩した。HashiCorpは秘密署名キーを取り消し、顧客に新しいローテーションされたキーを使用するように依頼した。