インテル

インテル
Intel Corporation
インテル本社(2023年)
種類 株式会社
市場情報
略称 Intel
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
95054-1549
カリフォルニア州サンタクララ ミッション・カレッジ・ブールヴァード 2200
北緯37度23分16.5秒 西経121度57分48.7秒 / 北緯37.387917度 西経121.963528度 / 37.387917; -121.963528座標: 北緯37度23分16.5秒 西経121度57分48.7秒 / 北緯37.387917度 西経121.963528度 / 37.387917; -121.963528
設立 1968年(昭和43年)7月18日
業種 電気機器
事業内容 マイクロプロセッサ・チップセット・フラッシュメモリなどの開発・製造・販売
代表者
売上高 790.2億US$(2021年)
営業利益 194.6億US$(2021年)
純利益 198.7億US$(2021年)
純資産 1684億1000万US$(2021年)
総資産 953.9億US$(2021年)
従業員数 11万千百人(2021年)
関係する人物
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インテル株式会社
Intel Kabushiki Kaisha
つくば事業所(2016年に閉鎖)
種類 株式会社
略称 インテル、Intel
本社所在地 日本の旗 日本
〒100-0005
東京都千代田区丸の内1丁目4番1号 丸の内永楽ビルディング25階
設立 1976年(昭和51年)4月28日
業種 電気機器
法人番号 4010001122400
事業内容 マイクロプロセッサ・チップセット・フラッシュメモリーなどの開発・提供・販売
代表者 大野 誠(代表取締役社長)
資本金 4億8000万円
売上高
  • 2,651億7,200万円
(2024年12月期)
営業利益
  • 98億800万円
(2024年12月期)
経常利益
  • 92億6,500万円
(2024年12月期)
純利益
  • 54億8,400万円
(2024年12月期)
総資産
  • 467億900万円
(2024年12月期)
従業員数 約540名(2012年12月末現在)
主要株主 アメリカ合衆国の旗 インテル
関係する人物

嶋正利(元エンジニア)

西岡郁夫(元社長)
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インテル(英: Intel Corporation)は、世界最大手の中央処理装置(CPU、MPU)および半導体素子のメーカー。本社をアメリカ合衆国カリフォルニア州サンタ・クララに置いている。

社名の由来はIntegrated Electronics(集積されたエレクトロニクス):4。

概要

主にマイクロプロセッサ、チップセット、フラッシュメモリなどの設計開発・製造・販売を手掛けている。主な製品にIA-32(Pentiumシリーズなど。8086シリーズの流れをくむアーキテクチャ)、IA-64(Itaniumなど)、Intel 64などのCPU(マイクロプロセッサ)があり、パーソナルコンピュータではPC/AT互換機やAppleのMac(ただし、Appleは2020年に自社設計のMチップに切り替えた)に使われているほか、ワークステーションやサーバ、データセンター、モバイルデバイス向けの製品も扱っている。

1990年代末からは多方面のコンピュータ関連ハードウェア事業に展開している。アクセラレーター系プロセッサに関しては、主にCPU統合型GPU(iGPU)およびXeon Phiと呼ばれるMIC(Many Integrated Core)を手掛けている。1992年以降から現在に至るまで、世界第1位の半導体メーカーとして君臨し続け、特に世界のPC向けCPU市場2020年現在60%近いシェアを維持している。

海外事務所は50ヵ国以上、製造・研究拠点は8ヵ国17拠点にある。特にイスラエルの拠点は大きく、2007年現在で7000人の従業員を擁している。

カリフォルニア州サンノゼ市にある半導体製造工場には、インテルの歴史を紹介するインテル博物館が併設されている。

日本法人(インテル株式会社)は、東京都千代田区丸の内(東京本社)に本社を置く。1971年にそれまで日本総代理店だった日本アイ・シーとの契約を解除し、米国法人の日本支社として設置したインテル・ジャパン・コーポレーションがその前身である。その後、1976年4月28日にインテルジャパン株式会社を設立し、1997年2月1日に現在の商号へ変更した。1981年に開設されて本社機能を持っていたつくばオフィスは2016年12月に閉鎖し、業務は1990年から二本社制の片翼を担っていた東京に移管された。

歴史

設立 - 1970年代

1980年代

1990年代

2000年代前半

2000年代後半

2010年代前半

2010年代後半

2020年代前半

歴代CEO

代 氏名 期間 出典
初代 ロバート・ノイス 1968年 - 1975年 :4
2代目 ゴードン・ムーア 1975年 - 1987年 :5
3代目 アンドルー・グローヴ 1987年 - 1998年 :7
4代目 クレイグ・バレット(英語版) 1998年 - 2005年 :10
5代目 ポール・オッテリーニ 2005年 - 2013年 :10
6代目 ブライアン・クルザニッチ 2013年 - 2018年 :12
7代目 ボブ・スワン(英語版) 2019年 - 2021年 :21,25
8代目 パット・ゲルシンガー 2021年 - 2024年
9代目 リップ=ブー・タン(英語版) 2025 -

主な製品

インテル・プラットフォーム

マイクロプロセッサ

Intel i486DX2
i8008

PC向け

サーバ、ワークステーション向け

モバイル向け

組込用途

その他

Intel iAPX 432
1981年発表の、インテル初の32ビットプロセッサである。メインプロセッサは2チップ構成。それまでの8080系CPUの限界に対して過去のしがらみを捨て、数々の先進的なマルチタスク機能とメモリ管理機能をハードウェアでサポートし、フォールトトレラント機能の搭載、マルチプロセッサ対応など、非常に高度で先進的で複雑なデザインだった。インテルはこのデザインをマイクロメインフレームと称した。しかし、コンパイラをはじめとするソフトウェアの完成度が低いなどの技術的理由で本来の性能を生かすことが出来ず、米軍のAdaコンピュータ以外にはほとんど普及しないままCPU市場から消え去った。この経験もあって8080系統の連綿と続くCPUの命令体系は、拡張に次ぐ拡張で階上階を重ねていくことで、最適化コンパイラなどのソフトウェアの継承を容易にした。
MXP5800/5400
インテルがデジタルカメラ用のプロセッサとして開発していたが一旦立ち消えになり、そのアーキテクチャーが、高度画像処理用のプロセッサを求めていたCPU市場の需要をターゲットに洗練(リファイン)されて2004年に発表された。しかし、採用されたのは富士ゼロックス(現:富士フイルムビジネスイノベーション)の複合機とネットワークスキャナーだけで、その後の需要も見込めないことから消えてしまった。DSPの汎用性と、ハードウェア・アクセラレーターの強み、そしてソフトウェアで実現するメディアプロセッサとしての素質は素晴らしいものだったが、いずれも性能や方向性が中庸的なものだったため高度画像処理用のプロセッサを求めていた技術者には受け入れられることがなかった。

製品カテゴリ

CPUに関するインテル独自の製品カテゴリを以下に示す。

LPIA

LPIA(Low Power on Intel Architecture)は、IA-32命令セットアーキテクチャに基づく低消費電力なCPU製品のカテゴリーである。

CULV

CULV(Consumer ultra low voltage)とはカテゴリー名称であり、厳密には超低電圧にて動作するプロセッサ群を指す。これらはAtomファミリーより性能面で上位に位置しているが、消費電力では10 W以下であり、ネットブック向けと従来型ノートパソコン向けの間を埋めるCPUとして、Core 2 Duo、Core 2 Solo、Celeron M、Pentiumといった従来ファミリーのカテゴリはそのままに、それらの中で特に消費電力の少ない製品をまとめたものである。

そのカテゴリー呼称は技術的な区切りではなく、マーケティング用途での区分であり、Atomよりも高い単価によって、ASP(平均販売価格)の向上が期待されている。

これらのプロセッサ群は、機能をある程度限定してCPUにそれほどの処理性能を求めないネットブックに対し、従来のノートパソコンの延長線上にある超薄型ノートパソコン用のCPUとして、ある程度の演算性能を持ちながら、超低電圧動作によって低消費電力化が行えられるCPUのカテゴリー名称である。

FPU(数値演算コプロセッサ)

チップセット

Intel440BX

グラフィック・アクセラレーター

Intel 740
Intel Arc B580

1990年代後半まではIntel 740などビデオカードを展開していたが、その後はいわゆるオンボードグラフィックのノースブリッジ統合型グラフィックス製品のみとなり、性能も外付けビデオカードには到底及ばないローエンド帯が中心だった。2009年、新たに開発したLarrabeeで再びdGPU市場に参入する計画を立てるも、満足するパフォーマンスが得られなかったとしてGPUとしての投入は中止されてしまった。時代の移り変わりでGPUの統合先はノースブリッジからCPUに代わった(iCPU)が、引き続き性能はローエンドレベルであった。近年はGPU専用eDRAMを搭載し性能を高めたIntel Iris Pro Graphicsを発売するなどブランド力を高めイメージの払拭を図っている。2018年、元AMDでグラフィックス部門のリーダーだったラジャ・コドゥリをヘッドハンティングしてアーキテクチャを大幅に刷新したIntel Xeで、2020年を目途に二度目のdGPU市場再参入を発表している。

また、2022年9月8日にIntel Arcの詳細スペックを発表し、2022年9月にASRockからIntel Arc A380 Challenger ITXが発売され、上位モデルも今後発売されるとされている。

MICアクセラレーター

プログラマブル・ロジックデバイス

2015年のアルテラ買収に伴い、同社のFPGA、CPLDが製品群に加わった。

イーサネット・コントローラー

デスクトップ・ボード(マザーボード)

インテル純正チップセット
  • エクストリーム・シリーズ
  • メディア・シリーズ
  • エグゼティブ・シリーズ
  • クラシック・シリーズ
  • エッセンシャル・シリーズ
サードパーティ製チップセット
  • エッセンシャル・シリーズ

ネクスト・ユニット・オブ・コンピューティング(NUC)

インテル NUC 筐体
インテル NUC ボード(ミニPC)

4inch×4inchのミニPC。キット、ボードでも提供される。

フラッシュメモリー

NOR型フラッシュメモリを得意とするが、前述の通り、事業をSTマイクロエレクトロニクス、フランシスコ・パートナーズとの合弁会社「ニューモニクス」に移管した。NAND型フラッシュメモリは、マイクロン・テクノロジーとの合弁会社「IM フラッシュ・テクノロジーズ」にて生産され、Intel・Micron双方のブランドで販売される。

ソリッドステート・ドライブ(SSD)

Intel SSD DC S3700 シリーズ
デスクトップパソコン、ノートパソコン向け
  • X18-M Mainstream SATA SSD
  • X25-M Mainstream SATA SSD

容量はいずれも80GBまたは160GBである。

サーバ、ワークステーション、ストレージ・システム向け
  • X-25E Extreme SATA SSD - 容量は32GB。64GBのものも予定されている。

ソフトウェア

法人向け

ドローン

夜間の屋外で光点を立体配置する大規模な演出用のドローンと制御システムのパッケージを販売している。

スポーツ

放送局向けとして、自社開発のAIを利用した中継映像の演出用ソリューションを販売している。

大会主催者向けには、AIによる関係者の移動経路の最適化など運営用ソリューションを販売している。

過去の製品

※現在はすべて撤退。

製品開発と製造

ニセ486・ニセPentium

1990年代の初めにはニセ486やニセPentiumが大量にアジアの闇CPU市場に出現してその対策に苦慮した。これらはリマーク品といわれ、低性能品のセラミックパッケージ表面の型番印刷を巧みに削ぎ落として高性能品の型番を印字し直したものだった。最初に出された対策はホログラムを貼り付ける方法だったが、当時のCPUパッケージには貼りつけられるだけの余分な空間が全くなかった。その後、新たなPentiumファミリーであるPentium II・Pentium III・Celeronでは、二次キャッシュの実装問題とリマーク品問題とを一挙に解決する方策として、CPUパッケージにS.E.C.C.(Single Edge Contact Cartridge)やS.E.P.P.(Single Edge Processor Package)が採用された。この結果、類似するリマーク品は流通しなくなった。

CPUのクロック競争とマルチコア化

CPUを製造する半導体メーカーは、世界初のCPUである4004の時代から、宿命的に性能向上の手法としてクロック周波数の高速化が求められ、インテルは常に(時には求められる以上に)高速化を推し進めてきた。数百kHzの初期世代からやがてMHz、GHzで数えるまでになった。他社とのクロック競争を常にリードしてきたインテルは、2000年前後にはクロックの物理的な限界に行き着いている自覚を持った。

現在の半導体プロセスの主流であるCMOSテクノロジーでは、クロックを高速化すると、それに完全に比例して消費電力が増大する。さらに、プロセスルールの微細化が面積当り消費電力に2乗で効いてくるので、「光速度でも1 ns(=1 GHzでの1クロック)の時間内には30 cmしか情報を伝播できない」という物理法則の制約以前に、まずCPUダイが自らの発熱で溶ける可能性が目前の危機となった。

この問題の究極の解答として、シングルコア(単一のプロセッサコア)でのこれ以上の無理な高速化を避けて、マルチコア(複数のプロセッサコア)による並列的な動作によって性能向上を図る道を採った。デュアルコアやクアッドコアの新世代CPUによって、新たなコア数競争の時代に突入した。

自社製造

インテルは、4004から80286まではセカンドソースとしてAMDやNECにもセカンドソース製造契約を与え、普及とリスク分散を優先したが、普及した80386からはセカンドソース製造契約を停止した。また、インテルに出資していたIBMはi486までは製造権を持ち独自のカスタム版を出荷していた。

セカンドソース製造契約の提出を停止した後のインテルは、CPUの半導体製造ライン(Fab)を完全な自社製造で貫き、外部契約の半導体製造会社(ファウンドリ)には一切出していない。これは技術情報漏洩(ろうえい)防止のためだけでなく、そもそも、最高密度の製造プロセスを使ってチップ製造を行うメーカーは自社とその競合メーカーだけに限られるということが最大の理由である。すなわち、最先端を行くインテルが求めているプロセスでの製造ラインを維持することは、技術力のみならず製造販売量も世界トップであるインテル以外には不可能であり、外部の委託製造会社では最先端製造ラインの開発・建設・維持コストを負担するだけの業績が見込めないからである。半導体製造装置メーカーも常にインテルと共に新プロセス対応の新世代製造装置を開発しており、2008年12月15日から17日にかけて開催された「2008 International Electron Device Meeting」(IEDM 2008)で、2009年後半からラスト・ゲート方式HKMG(High-k、Metal Gate:高誘電率ゲート絶縁膜とメタルゲート電極)による32 nmプロセスの量産を開始する予定と発表した。逆に、CPU以外のチップは、CPUがより新しい製造技術に移ってコストの償却が完了した旧世代の製造ラインを再利用して製造している。そのため、インテル製のチップセットやオンボードグラフィックスチップなどは、同時期のCPUに比して数世代前の仕様にて製造されている。

チックタック戦略

その他

社是

社是はないが、"Six Values"と呼ばれるものがあり、インテル社内の基本ルールとされている。1974年の"Eleven Values"が起源である。そのうち、QualityとCustomer Orientationは日本企業の製造管理に学んだものである。

  1. Customer Orientation(顧客本位)
  2. Discipline(規律)
  3. Quality(品質)
  4. Risk Taking(危険を負う)
  5. Great Place to Work(素晴らしい労働場所)
  6. Results Orientation(結果本位)

投資活動

インテルはその豊富な資金力を背景にインテル キャピタル(Intel Capital)の名称でベンチャーキャピタル活動も行っており、日本企業に限っても過去に以下のような企業に出資している。

ブランド価値

ブランド調査会社インターブランドのBusinessWeek誌と共同で行った"The Best Global Brand Ranking 2006"の調査では、インテルのブランド価値は約300億ドルに相当し、コカ・コーラ、マイクロソフト、IBM、ゼネラル・エレクトリックに次いで世界で5番目となっている。

Wintel

1990年代後半から2000年頃、PCのハードウェアの中枢であるCPUの市場をほぼ独占したインテルと、ソフトウェアの中枢であるオペレーティングシステムの市場をほぼ独占したマイクロソフト(のWindows)、という状況を指す、「Wintel」(Windows + Intel)という造語があった。

今日ではあまり用いられないが、その背景としては、マイクロソフトがインテルに対してAMD64を採用するよう要請した、という話が語られるほどのIA-64等による混乱のダメージや、インテル以外のCPU開発に投資したり、逆にインテルがLinux向けのベンチャーキャピタルに投資するなど、両者が比較的健全な関係になったことが挙げられる。また、200x年代、いわゆるゼロ年代には、インテルがまだ公表していないCPUをAppleが採用したり、インテルがAppleのため密かに1年もかけてカスタムCPUを設計製造するなど、AppleとインテルはかつてのWintelよりも親密な関係などと言われることもあったが、それより何よりも、スマートフォンの普及などに代表される「パーソナルコンピュータの斜陽化」によって、PCにおける支配力の意味が薄れたことが大きい。Appleも2010年代には、iPhoneなどで使っているARMへの関与のほうが大きくなっている。

PCIベンダーID

現在の多くのコンピュータに使用されているPCIバス規格において、インテルは機器の製造元を表すベンダーIDの値にヒット作である8086にちなんだ 0x8086 を使用および呼称している。

CPU脆弱性問題

独占禁止法違反の疑い

米インテルは1998年6月より米連邦取引委員会(FTC)の独占禁止法違反に関する審理を受け、1999年3月に和解している。日本法人は2005年3月8日に独占禁止法違反で日本の公正取引委員会より排除勧告を受けている。ヨーロッパでは、インテルが欧州で不当な販売方法を行っているとして欧州委員会が2001年から調査してきた。一時静かだった後、あらためて欧州委員会が2004年に調査を開始した。この結果、2007年7月27日に欧州委員会は米インテルに対して欧州連合競争法違反の疑いがあると告知した。日本と欧州連合の勧告では、CPUの販売で競合他社の製品を使わないように不当に働きかけたと指摘された。この取引に応じなかったシャープとインテルとは、一時期ほぼ断絶状態にあった。

これに対して、インテルの法務責任者は、MPU市場は正常に機能しており、インテルの行動は適法だと確信していると発表した。一方でアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、消費者やPCメーカーのためのMPU市場開放が進むだろうと今回の告知を歓迎した。

2008年には、ニューヨーク州が米インテルに対して独占禁止法違反の疑いがあるとして、文章や情報を求める召喚状を送付した。同社がライバルのAMDをCPU市場から閉め出すことでAMDならびに消費者・コンピューターメーカーに損害を与え、独占禁止法に違反していないかを検討するのが目的だとされる。インテルは現在PC向けプロセッサ(MPU)市場の8割近くを占有しており、こうした地位を乱用していないかが争点とされている。政府機関による同様のインテル調査は2005年3月の日本を皮切りに、韓国、欧州の3拠点で立て続けに行われており、米国でのケースは4例目となる。

2009年5月13日、欧州委員会はインテルに対して10億6000万ユーロの制裁金を命じた。欧州委員会の発表では、インテルは主要なコンピュータメーカーに対して働きかけ、インテルからCPUを購入することの見返りにメーカーに対してリベートを支払ったとされる。また、各小売業者に対して金銭を渡し、インテル製のCPUを搭載したコンピュータのみ販売するよう取り計らったことが指摘されている。更に、インテルはコンピュータメーカーに対して、AMD製のCPUを搭載した製品の販売差し止めや、発売延期を求め、それら製品の販売ルートに制限を加えたとされる。インテルは欧州委員会の決定内容については争うものの、同委員会の制裁措置を受け入れる意向を発表した。

2009年11月4日、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ司法長官が、インテルを独占禁止法(反トラスト法)違反の疑いで告訴した。当時、一部のコンピューターメーカーに巨額のリベートを提供する見返りとして、AMD製のCPUを使わないよう圧力をかけていたという。更に、ヒューレット・パッカード、IBM、デルなどの主要コンピューターメーカーに対しては、AMD製のCPUを利用したパソコンやサーバなどを販売した場合は報復措置を取ると脅していたとされ、例えば当時のヒューレット・パッカードに対しては、一つでもAMD製品を利用した場合は開発中のインテル製品の一部を「引き上げる」と圧力をかけたとしている。

訴訟では、不当行為の是正、州政府機関および顧客への損害賠償、追徴金などを求めている。

2009年11月にインテルとAMDは和解を発表した。和解によって両社は独占禁止法やライセンスなどのすべての訴えを取り下げ、5年間の特許クロスライセンスを締結し、インテルはAMDに12億5000万ドルを支払い、不当な契約を行わないことで合意した。ただし、両社間だけの問題でない独占禁止法違反に関する調査は米連邦取引委員会や欧州委員会などの各国機関で継続される。

2009年12月16日、米連邦取引委員会(FTC)はインテルを提訴した。同日、インテルは反論の声明を発表した。

米政府による株式取得

2025年8月7日、ドナルド・トランプ大統領はCEOのリップブー・タン(英語版)には中国との「重大な利益相反」があるとしてCEO解任を要求した。

2025年8月11日、トランプ大統領はスコット・ベッセント財務長官やハワード・ラトニック商務長官の同席のもとタンCEOと会談し、一転タンCEOを称賛し、CHIPS法(英語版)による補助金と引き換えに10%の株式取得を提案して合意した。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ↑ IA-32の64ビット拡張。AMD64と一部の命令を除いて互換性がある。
  2. ↑ 「CULV」に属するCPUをプロセッサ番号で表せば、Core 2 DuoのSU9600、SU9400、SU9300、Core 2 SoloのSU3500、SU3300、Celeron Mの723、PentiumのSU2700がある。これらは動作クロック1.6 - 1.2G Hz、1 - 3メガバイトの2次キャッシュを持ち、いずれも800 MHzバスとx64命令セット、45 nmプロセスで、Core 2 Soloの5.5 Wを除けば10 WのTDPである。
  3. ↑ 具体的には、概ね厚さが1インチ(約2.5 cm)未満で重量1.5 kg程度、11 - 13型のディスプレイを備えて10万円以下のクラスである。

出典

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  2. 1 2 3 4 5 インテル株式会社 第49期決算公告
  3. 1 2 Britannica, Intel
  4. ↑ TechTarget, what is Intel?
  5. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 “インテルの歩み”. インテル株式会社. 2019年12月22日閲覧。
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  40. ↑ “IT業界と独禁法:また始まった大騒動”. JBpress (2009年5月14日). 2009年5月18日閲覧。[リンク切れ]
  41. ↑ “インテル、独禁法違反でニューヨーク州検事総長から提訴”. 朝日新聞. 2009年11月10日閲覧.[リンク切れ]
  42. ↑ “インテルからデルへ巨額リベートの疑い--ニューヨーク州検事総長の主張”. CNET Japan. 2009年11月10日閲覧。
  43. ↑ 『AMDとインテル、独占禁止法および知的財産をめぐるすべての紛争で和解』(プレスリリース)日本エイ・エム・ディ株式会社、2009年11月12日。2009年12月17日閲覧。[リンク切れ]
  44. ↑ 『独占禁止法と知的財産のすべての訴訟で和解』(プレスリリース)インテル株式会社、2009年11月13日。2009年12月17日閲覧。[リンク切れ]
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  46. ↑ 『FTC の訴訟に対する声明を発表』(プレスリリース)インテル株式会社。[リンク切れ]
  47. ↑ “トランプ米大統領、インテルCEOの辞任要求 「利益相反」主張”. Reuters. 2025年8月7日. 2025年8月23日閲覧.
  48. ↑ “トランプ米大統領とインテルのタンCEOが会談 「彼の成功と出世は驚くべき物語」と称賛”. 産経ニュース. 2025年8月12日. 2025年8月23日閲覧.
  49. ↑ “トランプ大統領、インテルは政府による株式10%の取得に同意した”. Bloomberg. 2025年8月23日. 2025年8月23日閲覧.

関連項目

外部リンク