TOI-4616 b

TOI-4616 b
星座 うお座
分類 太陽系外惑星
地球型惑星
発見
発見日 2026年3月11日(公表)
発見者 TESS
Francis Zong Langら
発見方法 トランジット法
現況 確認
位置
元期:J2000
赤経 (RA, α)  00h 59m 16.3076584704s
赤緯 (Dec, δ) +13° 51′ 36.082645200″
固有運動 (μ) 赤経: 31.509 ミリ秒/年
赤緯: 179.276 ミリ秒/年
年周視差 (π) 35.5096 ± 0.0302ミリ秒
(誤差0.1%)
距離 91.85 ± 0.08 光年
(28.16 ± 0.02 パーセク)
軌道要素と性質
離心率 (e) 0(仮定)
公転周期 (P) 1.55382±0.00001 日
近点引数 (ω) 90(仮定)
TOI-4616の惑星
物理的性質
半径 1.22 R⊕
質量 2.25±0.75 M⊕
平衡温度 (Teq) 525 K (252 °C; 485 °F)
他のカタログでの名称
LP 466-156 b、LSPM J0059+1351 b、NLTT 3247 b、TIC 258796169 b、2MASS J00591630+1351361 b
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TOI-4616 b(LP 466-156 bとも呼称される)とは、地球から約91光年離れた中型の赤色矮星であるTOI-4616の周囲を公転する太陽系外惑星である。2026年3月、Francis Zong Langが主導する天文学者チームによってトランジット法を用いて発見された。

TOI-4616 bは、質量が 2.25 M🜨、半径が 1.22 R🜨 のスーパーアースである。公転周期は約1.55日である。推定される平衡表面温度は 525 K、つまり約 252 ℃ である。TOI-4616 bが主星であるTOI-4616から受ける放射エネルギーは、地球が太陽から受ける放射エネルギーの8.5倍である。これにより、TOI-4616 bは、早期赤色矮星の周囲を公転する地球サイズの惑星と、超低温の恒星の周囲を公転する惑星の中間に位置付けられる。

大きさの比較
地球 TOI-4616 b
地球 Exoplanet

発見と観測

TESSセクター17で観測されたTOI-4616のターゲットピクセルファイル(TPF)

TESSは2019年から2021年の期間、セクター17、42、43、70の観測中に、恒星TIC 258796169のトランジット信号を検出した。これは、恒星の前を別の天体が通過した可能性があることを示している。この天体は、TOI-4616.01という名称で惑星候補としてTESS object of interestにリストされた。

食変光星や観測機器のノイズといった誤検出の可能性を排除するため、TESSの観測データは国際的な天文学者チームにおいて共有され、分析が行われた。2023年から2025年にかけて、高解像度測光と補償光学を用いた地上からのフォローアップ観測が実施され、トランジット信号が実際の惑星に起因するものであることが確認された。

信号が惑星であることの最終確認と惑星の物理的特性の決定は、Francis Zong Langが主導する国際天文学者チームによって行われた。その結果は、2026年3月11日に『アストロフィジカルジャーナル・レターズ』誌に「TOI-4616 b: a benchmark Earth-sized planet transiting a nearby M4 dwarf.」というタイトルで発表された。この論文では、TESSの観測データとドップラー分光法を用いた観測データを比較した。これにより、惑星の存在を確認し、質量と密度を測定することもできた。統計的検証はTRICERATOPSソフトウェアを使用して行われ、この惑星が誤検出である確率はわずか0.0135となり、確認閾値である0.015を大幅に下回った。

主星

TOI-4616の青色および赤色のShane/Kast光学スペクトル(黒線)と、ベストフィットしたM4 SDSSスペクトルテンプレートの比較。

TOI-4616(TIC 258796169)は、地球から約91光年離れたところに位置している。半径は約0.1889太陽半径、質量は約0.1881太陽質量、温度は約 3150 K である。これらは、低温で小型の赤色矮星としてはごく典型的な特性である。

仮説上の大気

TOI-4616 bが候補天体として最初に発見されてから正式に確認されるまでの期間、想定される大気の状態に関する理論的なモデリングが行われた。TOI-4616 bはスーパーアースに分類されており、かつ活動的な赤色矮星の周囲を公転していることから、恒星風やX線照射の影響下における大気保持の問題に重点が置かれた。

2025年までに、透過分光指標に基づき、TOI-4616 bは岩石惑星の大気を研究する上で最も有望なターゲットの一つとして分類された。算出された指標は約17であり、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)ミッションの優先ターゲットに設定された閾値(TSM > 10)を大幅に上回っていた。

JWSTの現在の観測サイクルにおいて、TOI-4616 bの存在が正式に確認されたことを受け、NIRISS(近赤外線撮像分光器)の観測ターゲットとして検討されている。主な目的は、水、二酸化炭素、メタンのスペクトル線を探索することである。また、MIRI(中間赤外線観測装置)が惑星の昼側からの熱放射を測定するために使用される予定である。これにより、濃密な大気の存在の有無を判断できる。夜側への高い熱伝達効率が観測されれば、それは惑星がガスの外層を持っていることを示す間接的な証拠となる。

脚注

注釈

  1. ↑ このウェブサイトで赤経・赤緯から導出
  2. 1 2 パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 “TOI-4616”. SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2026年4月5日閲覧.
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 Zong Lang, F.; et al. (2026年3月11日). “TOI-4616 b: a benchmark Earth-sized planet transiting a nearby M4 dwarf”. arXiv:2603.10905 [astro-ph.EP].
  3. 1 2 “Planet TOI-4616 b”. exoplanet.eu. 2026年4月5日閲覧。
  4. 1 2 3 Martin, Pierre-Yves (2026年). “Planet TOI-4616 b” (英語). exoplanet.eu. 2026年3月11日閲覧。
  5. 1 2 3 4 5 6 7 8 Evan, Gough. “This isn't just another rocky world orbiting a red dwarf—this one's special”. phys. 2026年3月13日閲覧。
  6. ↑ “★ LP 466-156” (英語). Stellar Catalog. 2026年3月11日閲覧。

関連項目