| TOI-6692 b | ||
|---|---|---|
TOI-6692 bの想像図 | ||
| 星座 | はちぶんぎ座 | |
| 分類 | 太陽系外惑星 木星型惑星 | |
| 発見 | ||
| 発見日 | 2026年1月22日 | |
| 発見者 | TESS Allison Bieriら | |
| 発見方法 | トランジット法 | |
| 現況 | 確認 | |
| 位置 元期:J2000 | ||
| 赤経 (RA, α) | 20h 50m 46.3062863016s | |
| 赤緯 (Dec, δ) | −81° 16′ 20.281046700″ | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: 38.797 ミリ秒/年 赤緯: -22.751 ミリ秒/年 | |
| 年周視差 (π) | 3.2203 ± 0.0119ミリ秒 (誤差0.4%) | |
| 距離 | 1013 ± 4 光年 (311 ± 1 パーセク) | |
| 軌道要素と性質 | ||
| 軌道長半径 (a) | 0.512+0.014 −0.012 au | |
| 離心率 (e) | 0.537±0.061 | |
| 公転周期 (P) | 131.125±0.012 日 | |
| 軌道傾斜角 (i) | 89.483+0.083 −0.074° | |
| 近点引数 (ω) | −16.6+7.9 −7.7° | |
| TOI-6692の惑星 | ||
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 1.042+0.050 −0.049 RJ | |
| 質量 | 0.620+0.080 −0.065 MJ | |
| 平衡温度 (Teq) | 467 ± 9 K (193.85 ± 9.00 °C) | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| TIC 324609409、TYC 9473-833-1、2MASS J20504634-8116202 | ||
| ■Template (■ノート ■解説) ■Project | ||
TOI-6692 bとは、地球から約1013光年離れた位置にあるスペクトル分類がG1型の黄色矮星または準巨星であるTOI-6692の周囲を公転する太陽系外惑星である。TOI-6692 bの発見は、Allison Bieriが主導する国際天文学者チームによって2026年1月下旬に正式に公表された。この惑星はトランジット法を用いて検出された。
TOI-6692 bは巨大惑星で、質量は約 0.62 MJ、半径は約 1.04 RJ である。主星からの距離は約 0.512 au で、これは地球から太陽までの距離の約半分に相当する。公転周期は約131日である。軌道離心率は0.537と非常に大きく、軌道傾斜角は89.483°である。有効温度は467 K、すなわち約 194 ℃ であると推定されている。
天文学者らは、TOI-6692 bについて、公転周期が100日を超える巨大惑星の中で、質量と半径の両方が測定されている数少ない天体の1つであると指摘している。さらに、TOI-6692 bは、TESSによるトランジットが1回しか観測されなかった天体のうち、その後の測光観測によって公転周期が確定された数少ない天体の1つでもあると付け加えている。
主星であるTOI-6692(TIC 324609409とも呼称される)は、地球から約1013光年離れた場所に位置している。この恒星は黄色矮星または黄色準巨星で、質量は約 1.05 M☉、半径は約 1.38 R☉ である。TOI-6692の年齢は約78億年と推定され、有効温度は5890 K、金属量は-0.008 dex、光度は約 2.08 L☉である。見かけの等級は11.4で、肉眼での観測は不可能であり、小型望遠鏡を用いた観測でも難しい。

2021年、TESSはセクター36にある恒星TOI-6692が一度だけ減光する現象を検出した。惑星の確認には少なくとも2回のトランジットが必要なため、この信号は当初アルゴリズムによって見逃された。その後、単一のトランジットの発見を専門とするVisual Survey Groupとプラネットハンターズの参加者によって手動で発見された。これを受けて、この天体はTESS object of interest(TOI)として認定された。
地上観測機器を用いて質量を決定し、公転周期をより正確に推定した。2022年から2025年にかけて、恒星の視線速度を定期的に測定した。チリのラスカンパナス天文台にある6.5mマゼランII望遠鏡に搭載された惑星探索分光器がこの測定に大きく貢献した。
2026年1月、Allison Bieriが主導する国際研究チームは、『アストロフィジカルジャーナル・レターズ』誌に「TOI-6692b: An eccentric 130 day period giant planet with a single transit from TESS」というタイトルの研究結果を発表した。ドップラー分光法によって得られた観測データの分析により、long-term linear drift(長期線形ドリフト)が明らかになった。これは、惑星系内に別の巨大天体が存在し、その天体の質量と公転周期が今のところ不明であることを示している。高い離心率は、惑星が他の天体と重力的に相互作用し、その結果、軌道が歪んだことを示唆している。つまり、この惑星は原始惑星系円盤を穏やかに移動したわけではないということを表している。