TOI-5624

TOI-5624
TOI-5624系の惑星の想像図
TOI-5624系の惑星の想像図
仮符号・別名 TOI 5624
星座 おおぐま座
見かけの等級 (mv) 10.81
変光星型 惑星通過による変光星
分類 主系列星
位置
元期:J2000
赤経 (RA, α)  12h 03m 22.7647263576s
赤緯 (Dec, δ) +49° 15′ 04.393239516″
視線速度 (Rv) −30.74±0.35 km/s
固有運動 (μ) 赤経: -76.620 ミリ秒/年
赤緯: 1.246 ミリ秒/年
年周視差 (π) 9.8638 ± 0.0155ミリ秒
(誤差0.2%)
距離 330.7 ± 0.5 光年
(101.4 ± 0.2 パーセク)
軌道要素と性質
惑星の数 5
物理的性質
半径 0.820±0.005 R☉
質量 0.858+0.033
−0.029
M☉
表面重力 (log g) 4.49±0.03
自転速度 2.0±0.5 km/s
スペクトル分類 G7V
光度 0.486±0.024 L☉
表面温度 5327±64 K
金属量[Fe/H] −0.023±0.040
年齢 57+26
−23
億年
他のカタログでの名称
BD+50 1888、TIC 53498154、TYC 3457-1277-1、GSC 03457-01277、2MASS J12032277+4915043
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TOI-5624(TIC 53498154とも呼称される)とは、地球からおおぐま座の方向に約331光年離れた位置に存在する太陽に類似した恒星である。トランジット法を用いて周囲を公転する4つのミニ・ネプチューンが存在していることが確認されており、さらに外側を公転するトランジットタイミング変化(TTV)法によって検出された惑星が1つ存在している。

TOI-5624は、スペクトル分類がG7Vの晩期黄色矮星で、質量は太陽質量の0.858倍、半径は太陽半径の0.820倍、表面温度は 5327 K である。これらのデータから、光度は太陽光度の0.486倍と推定されている。金属量はわずか 0.023 dex で、年齢は57億年と推定されている。TOI-5624は自転速度 2 km/s で自転している。

惑星系

2019年7月、TESSはセクター14の観測中に恒星TIC 53498154からの周期的なトランジット信号を検出した。TIC 53498154はTESS object of interest(TOI)にリストされ、TOI-5624と命名された。この時点では最初の2つのトランジット惑星候補(後のTOI-5624 b・TOI-5624 c)が特定された。その後、再びTOI-5624が観測されたセクター40と41のデータを処理し、微弱な信号を検出するための特殊なアルゴリズムを適用した結果、より長い公転周期を持つ2つのトランジット惑星候補(後のTOI-5624 d・TOI-5624 e)が特定された。これにより、TOI-5624系におけるトランジット惑星候補の数は4つに増加した。

2021年から2024年にかけて、ドップラー分光法を用いてTOI-5624を観測し、惑星の質量を決定するための複数年にわたるフォローアップ観測が開始された。主な観測は、SOPHIE及びHARPS-N(英語版)を用いて行われた。2024年までに、120を超える高精度の測定データが蓄積された。それらのデータの分析によって惑星の存在が確認され、惑星の質量が高精度で決定された。

2024年、CHEOPSは惑星の大きさをより正確に測定するために一連の集中観測を実施した。その結果、これらの集中観測によって惑星の半径を1.7%未満の誤差でより正確に測定することが可能となった。惑星の密度を詳細に計算し、惑星がミニ・ネプチューンに分類されることが明らかになった。2024年末には、トランジットタイミング変化(TTV)解析を用いて、惑星eが重力摂動を受けていることが発見され、トランジットを起こさない外側の未知の惑星の存在が示唆された。

2026年4月21日、A. Bonfantiが主導する国際天文学者チームは、研究の最終結果を『アストロフィジカルジャーナル・レターズ』誌で発表した。この発表により、惑星eと2:1の軌道共鳴関係にある、5番目の惑星TOI-5624 fの存在が正式に確認された。TOI-5624系は、惑星の物理パラメータの決定精度が高いことから、しばしばTRAPPIST-1系と比較される。TOI-5624系は、惑星系形成モデルの検証や、ミニ・ネプチューンが恒星放射下においてガス状の外層を保持または失う仕組みを研究するための重要な対象となっている。

TOI-5624の惑星
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
(天文単位)
公転周期
(日)
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 9.4±1.4 M⊕ 0.04201+0.00041
−0.00043
3.3903473±0.0000054 0 89.41+0.41
−0.51
°
2.314±0.035 R⊕
c 4.8±1.8 M⊕ 0.07374+0.00072
−0.00075
7.885385±0.000018 0 89.58+0.28
−0.27
°
2.474±0.042 R⊕
d 4.9±2.2 M⊕ 0.1067+0.0010
−0.0011
13.731468+0.000042
−0.000041
0 89.69+0.20
−0.18
°
3.584+0.051
−0.050
 R⊕
e 8.9+2.9
−3.0
 M⊕
0.1439+0.0014
−0.0015
21.489936±0.000029 0 89.405+0.049
−0.047
°
3.247+0.042
−0.043
 R⊕
f 13.0±3.7 M⊕ 0.2366+0.0040
−0.0041
45.37+0.74
−0.90
0 — —

ギャラリー

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. 1 2 パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

  1. 1 2 “Gaia DR3 1546352569189373952”. International Variable Star Index. AAVSO. 2025年1月25日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 “TOI-5624”. SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2026年5月10日閲覧.
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 Bonfanti, A.; et al. (2026年4月21日). “The multi-planet system TOI-5624: Four transiting sub-Neptunes with an outer companion revealed by transit-timing variations”. arXiv:2604.15035 [astro-ph.EP].
  4. 1 2 3 4 5 6 7 Cowing, Keith (2026年4月19日). “The Multi-planet System TOI-5624: Four Transiting Sub-Neptunes With An Outer Companion Revealed By Transit-timing Variations” (英語). Astrobiology.com. 2026年4月19日閲覧。

関連項目

外部リンク