|
| |
|
Slackware 15.0 | |
| 開発者 | Patrick Volkerding, Slackware team |
|---|---|
| プログラミング言語 | C言語, C++, シェルスクリプト |
| OSの系統 | Linux |
| 開発状況 | 開発中 |
| ソースモデル | オープンソース |
| 初版 | 1993年7月17日 |
| 最新安定版 | 15.0 / 2022年2月2日 |
| 最新開発版 | -current / 継続更新中 |
| リポジトリ |
ftp |
| 対象市場 | 汎用 |
| 使用できる言語 | 多言語対応 |
| アップデート方式 | slackpkg、手動更新 |
| パッケージ管理 | pkgtool, installpkg, upgradepkg, removepkg, slackpkg |
| プラットフォーム | IA-32, x86_64, ARM |
| カーネル種別 | モノリシックカーネル |
| ユーザランド | GNU |
| 既定のUI | Xfce, KDE Plasma, CLI |
| ライセンス | 各種自由ソフトウェアライセンス |
| ウェブサイト |
www |
| サポート状況 | |
| サポート中 | |
| シリーズ記事 | |
| Slackware派生ディストリビューション | |
Slackware(スラックウェア)は、Patrick Volkerdingが開発・保守するLinuxディストリビューションである。1993年7月17日に最初のバージョンが公開され、現在も開発が継続されているLinuxディストリビューションの中で最古級のものとされる。
Slackwareプロジェクトは、シンプルさと安定性を設計目標として掲げ、upstreamソフトウェアへの独自変更を最小限に抑える方針をとっている。設定はテキストファイルとシェルスクリプトを基本とし、systemdを採用せず、BSD風の従来型initスクリプトを維持している。また、パッケージの依存関係を自動解決する仕組みを持たず、依存関係の管理は利用者に委ねられている。
日本でもかつて高い人気があり、JE(Japanese Extensions)による日本語化や、FM TOWNSへの移植なども行われていた[要出典]。
「Slackware」の "Slack" は、宗教パロディ団体 Church of the SubGenius における概念「Slack」に由来する。Volkerdingは2000年のインタビューで、名称がSubGeniusに触発されたものであることを認め、バージョン2.0から3.0の時代にはCDに同団体のシンボルである "Dobbshead" を印刷していたと述べている。

Slackwareのパッケージ管理システム(pkgtools)は、パッケージのインストール・アップグレード・削除を行う。パッケージは、インストールされるファイル群と説明ファイル・インストールスクリプトをtarでアーカイブし、gzip(12.2以前)またはxz(13.0以降)で圧縮した形式である。
前述のとおり、pkgtoolsは依存関係の自動解決機能を持たない。この点はDebianのAPTやRed Hat系ディストリビューションのdnfとの大きな相違点である。
主なコマンドは以下のとおりである。
安定版向けのセキュリティ更新やバグ修正は、各バージョンの patches/ ディレクトリを通じて提供される。
Slackpkgは、ネットワーク経由で公式パッケージの取得・更新を行うツールである。もともとPiter Punkによってサードパーティーツールとして開発され、Slackware 9.1でextraに収録された後、12.2で公式パッケージとして本体に収録された。
主なコマンドは以下のとおりである。
slackpkg update : パッケージリストの更新slackpkg install-new : 新たに追加された公式パッケージのインストールslackpkg upgrade-all : インストール済みパッケージのアップグレードslackpkg clean-system : 公式パッケージに存在しないパッケージの削除Slackwareのパッケージ構造は単純であるため、ソースコードからビルドしたソフトウェアを利用者自身がパッケージ化し、pkgtoolsで管理することができる。ビルド手順を記述したスクリプトはSlackBuildと呼ばれ、コミュニティサイトのSlackBuilds.orgでは多数のサードパーティ製SlackBuildスクリプトが提供されている。
rpm2txzは、RPMパッケージをSlackwareパッケージ形式(.txz)に変換するツールである。形式の変換のみを行い、RPMパッケージが持つ依存関係の解決や、Slackware向けの調整は行わない。このため、変換したパッケージを利用する場合には、依存関係を利用者自身が確認する必要がある。
debパッケージについては、コミュニティのツールとしてdeb2tgzという変換ツールがある。
Slackware 15.0は、日本語フォントとしてSazanamiおよびNoto Sans/Serifを、Input Method FrameworkとしてFcitxおよびibusを、日本語入力システムとしてAnthyのUnicode版を収録している。
最新の安定版は、2022年2月2日(UTC)にリリースされた15.0である(2026年8月時点)。15.0はLinux 5.15.19、GCC 11.2、KDE Plasma 5、Xfce 4.16などを含む。
安定版とは別に、次期安定版に向けた開発ツリーである -current が存在し、継続的に更新されている。開発方針に関する議論は、LinuxQuestions.orgのSlackwareフォーラムで公開されている。
各バージョンのリリース日およびリリース内容は、公式FTPアーカイブに含まれる各バージョンのANNOUNCEファイルおよびChangeLog.txtに記録されている。
| バージョン | リリース日 | サポート終了日 | カーネルバージョン | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|
| 1.00 | 1993年7月17日 | 明記なし | 0.99.11 Alpha | |
| 1.1 | 1993年11月5日 | 明記なし | 0.99.13 | |
| 2.0 | 1994年7月2日 | 明記なし | 1.0.9 | |
| 2.1 | 1994年10月31日 | 明記なし | 1.1.59 | |
| 2.2 | 1995年3月30日 | 明記なし | 1.2.1 | |
| 2.3 | 1995年5月24日 | 明記なし | 1.2.8 | |
| 3.0 | 1995年11月30日 | 明記なし | 1.2.13 | CD-ROMでの最初のリリース |
| 3.1 | 1996年6月3日 | 明記なし | 2.0.0 | Windows 95への風刺としてSlackware 96とも呼ばれる |
| 3.2 | 1997年2月17日 | 明記なし | 2.0.29 | |
| 3.3 | 1997年6月11日 | 明記なし | 2.0.30 | |
| 3.4 | 1997年10月14日 | 明記なし | 2.0.30 | ZipSlackが登場 |
| 3.5 | 1998年6月9日 | 明記なし | 2.0.34 | |
| 3.6 | 1998年10月28日 | 明記なし | 2.0.35 | |
| 3.9 | 1999年5月10日 | 明記なし | 2.0.37pre10 | |
| 4.0 | 1999年5月17日 | 明記なし | 2.2.6 | KDEが追加され、フルインストールに1GBを要する最初のバージョン |
| 7.0 | 1999年10月25日 | 明記なし | 2.2.13 | |
| 7.1 | 2000年6月22日 | 明記なし | 2.2.16 | GNOMEが追加 |
| 8.0 | 2001年7月1日 | 明記なし | 2.2.19 | Mozilla Browserが追加され、任意でLinux 2.4が使用できる |
| 8.1 | 2002年6月18日 | 2012年8月1日 | 2.4.18 | パッケージ名が8.3形式からname-version-arch-build.tgzに変更され、hdsetupがpkgtoolsに進化した |
| 9.0 | 2003年3月19日 | 2012年8月1日 | 2.4.20 (2.4.21のパッチ適用済) | |
| 9.1 | 2003年9月26日 | 2012年8月1日 | 2.4.22 (2.4.26のパッチ適用済) | OSSからALSAへ変更 |
| 10.0 | 2004年6月23日 | 2012年8月1日 | 2.4.26 | XFree86からX.org Serverへ変更 |
| 10.1 | 2005年2月2日 | 2012年8月1日 | 2.4.29 | |
| 10.2 | 2005年9月14日 | 2012年8月1日 | 2.4.31 | GNOMEが削除 |
| 11.0 | 2006年10月2日 | 2012年8月1日 | 2.4.33.3 | DVDで提供された初めてのバージョン |
| 12.0 | 2007年7月1日 | 2012年8月1日 | 2.6.21.5 | Linux 2.4からLinux 2.6へ変更され、HALのサポートが追加、そしてフロッピーディスクでのインストールのサポートが削除 |
| 12.1 | 2008年5月2日 | 2013年12月9日 | 2.6.24.5 | |
| 12.2 | 2008年12月10日 | 2013年12月9日 | 2.6.27.7 (2.6.27.31のパッチ適用済) | Slackpkgの追加 |
| 13.0 | 2009年8月26日 | 2018年7月5日 | 2.6.29.6 | 64ビット版が追加され、KDE 3.5からKDE 4.xへ変更、gzipからxzへ圧縮形式が変更 |
| 13.1 | 2010年5月24日 | 2018年7月5日 | 2.6.33.4 | PolicyKitとConsoleKitの追加、libataサブシステムへ変更 |
| 13.37 | 2011年4月27日 | 2018年7月5日 | 2.6.37.6 | GPTのサポート、Btrfsファイルシステム追加 |
| 14.0 | 2012年9月28日 | 2024年1月1日 | 3.2.29 (3.2.98のパッチ適用済) | NetworkManagerの追加とHALの削除、HALの機能をudevに統合 |
| 14.1 | 2013年11月4日 | 2024年1月1日 | 3.10.17 (3.10.107のパッチ適用済) | UEFIサポートの追加、MySQLからMariaDBへの変更 |
| 14.2 | 2016年6月30日 | 2024年1月1日 | 4.4.14 (4.4.276のパッチ適用済) | PulseAudioとVDPAUの追加、udevからeudev、ConsoleKitからConsoleKit2への変更 |
| 15.0 | 2022年2月2日 | 未発表 | 5.15.19 | デフォルトのエンコーディングをASCIIからUTF-8へ変更、ConsoleKit2からelogindへの変更、KDE4からPlasma5への変更、Python 3への移行、pkgtools関連データの管理場所の /var/lib/pkgtools/ への移行、lame、vulkansdk、SDL2、FFmpeg、Waylandのコアシステムへの追加、LDAP、PAMへの移行 |
| -current | 開発中 | N/A | 随時更新 | 次期安定版に向けた開発ツリー。更新内容はChangeLog.txtで公開されている |
凡例 サポート終了 サポート中 現行バージョン 最新プレビュー版 将来のリリース | ||||

Slackwareから派生したLinuxディストリビューションの一覧。
| 配布版 | 説明 | 状態 |
|---|---|---|
| Absolute Linux | Slackwareを母体とした軽量Linuxディストリビューション。 | 現役 |
| Austrumi Linux | 小容量メディアから起動可能な軽量Live CD系Linuxディストリビューション。 | 現役 |
| Frugalware Linux | 初期のバージョンはSlackwareをベースとしていたが、後に独自のパッケージ管理システムを採用した。 | 更新停止 |
| KateOS | Xfceを採用したデスクトップ向けディストリビューション。 | 更新停止 |
| MuLinux | モジュール交換可能なフロッピーディスクベースのLinuxディストリビューション。 | 更新停止 |
| NimbleX | 高度なカスタマイズ機能を特徴としていたLive CDディストリビューション。 | 更新停止 |
| Platypux | フランスで開発されていたSlackware系Linuxディストリビューション。 | 更新停止 |
| Puppy Linux | Slackwareベース版として「Slacko Puppy」が存在する軽量Linuxディストリビューション。 | 現役 |
| Porteus | Slaxから派生したSlackwareベースの軽量Live USB/Live CDディストリビューション。 | 現役 |
| Salix OS | Slackwareとの高い互換性を持つデスクトップ向けディストリビューション。依存関係解決機能を備える。 | 現役 |
| Slackintosh | PowerPC向け非公式版Slackware。 | 更新停止 |
| Slamd64 | x86_64対応版Slackwareとして開発されていたディストリビューション。 | 更新停止 |
| Slax | 軽量Live CDディストリビューション。現在はDebianベース版が主流であるが、Slackware版も提供されている。 | 現役 |
| VectorLinux | 古いハードウェア向けとして知られていた軽量Linuxディストリビューション。 | 更新停止 |
| Wolvix | Xfceを採用したデスクトップ向けLinuxディストリビューション。 | 更新停止 |
| Zenwalk | Slackwareの最小構成版として始まった軽量Linuxディストリビューション。現在もSlackware互換性を維持している。 | 現役 |
| ZipSlack | ZIPファイル形式で配布されていた軽量かつポータブルなSlackware環境。 | 更新停止 |
初期のS.u.S.E LinuxはSlackwareをベースに構築されていたが、後にRPMベースのパッケージ管理を採用した独自のディストリビューションとして発展した。現在のopenSUSEはSlackware系ではなく、RPMパッケージ管理を採用するSUSE系Linuxディストリビューションである。